いつの日か昔ばなしへ寒昴(すばる)
暮易し笑い話へいつの日か
冬苺元に戻らぬ恋も恋
冬日向失恋の傷深まりて
失ひて知る寂しさや冬紅葉
NHK短歌 題「団地・マンション・家」
選者 田村元 ゲスト 岡田結実 司会 星野真里
レギュラー カン・ハンナ
冒頭の短歌
ダンボールの剣が団地に落ちてをり手に取りてわれも振り回したり
田村元
■今回のお気に入り
公団の駐輪場でアキレス腱伸ばすついでに月を見ていた
宮城県石巻市 岩倉曰
ふと見やる向かいの棟に灯る窓同じテレビを見る他人(ひと)がいる
千葉県船橋市 小田川直子
ベランダを伝いひょこりと来たる猫抱けばふわりシャンプー香る
静岡県浜松市 河田琴栄
■熱血!短歌ノック!
死ぬかもと白い布団をにぎりしめた微熱の手のひら、1Kアパート
星野真里
(添削)
死ぬかもと布団をにぎりしめていた微熱の手のひら、1Kの部屋
この家の午後5時に注ぐ柔らかい日差しを最後にカーテン外す
カン・ハンナ
添削
この家の午後5時に注ぎあふれゆく日差しを最後にカーテン外す
水風呂とサウナがありて遠くからどちらも天国なのかと眺める
星野真里
添削(この添削は解釈が違っているのでは…?)
水風呂とサウナがありて湯舟からどちらも天国なのかと眺める
100度ほど熱い蒸気に包まれて汗も未練もさらっと流れる
カン・ハンナ
添削
100度ほどの蒸気にひとり包まれて汗も未練もさらっと流す
■選者の話「歌人、この一軒」
鰻好きの斎藤茂吉がよく行ったという店をご紹介くださいました。
銀座の「竹葉亭」
これまでに吾に食はれし鰻らは仏となりてかがよふらむか
斎藤茂吉
■短歌 あなたならどうする?
粒立ちのよき米、照りのよき鰻、□□
カン・ハンナ
粒立ちのよき米、照りのよき鰻、ソウルの母もよき日になれば
岡田結実
粒立ちのよき米、照りのよき鰻、ああ泳いでた泳げ鰻よ
星野真里
粒立ちのよき米、照りのよき鰻、とらえどころのない湯気が立つ
田村元
粒立ちのよき米、照りのよき鰻、腹に納めて五重丸なり
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