望ましい欲そうでない欲墓囲ふ
冬晴や嫌こと言わず無視すべし
冬麗許し許され生かされて
無視以外問題回避できぬ冬
言うべきか言わざるべきか寒威かな
一分季語ウンチク 「吹雪倒れ」
これは非常に恐ろしい季語です。
現在は昔よりはそういうケースは
少なくなったかもしれませんが
北国の強烈な吹雪に倒れ人が亡くなること
これも季語として生まれていった。
それだけ人の生活の中ではこういうことが
あったと、そういう季語です。
かなり古く、まぁ由緒ある季語とも
いうことができるかもしれません。
江戸時代の雪国の民族を描いた
「北越雪譜(せっぷ)」という書物の中に
この「吹雪倒れ」の様子が描写されています。
これが非常に迫力がありまして
「夫は蓑笠を吹き取られ妻は帽子を吹きちぎられ
髪も吹きみだされ咄嗟という間に眼、口、襟、袖はさら也
裾へも雪をふき入れ全身凍え呼吸迫り助くる人なく
手足凍て枯木のごとく暴風雨に吹き僵(たお)され
夫婦頭を並べて雪中倒れ死けり」
と描かれているとのことです。
自然は本当に恐ろしいものですね。
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