2021年12月26日日曜日

12月の子規

クリスマス時を繋げん昨日今日
0.1秒の今を行く寒し
ポケットの中暖かいから遠廻り
冬銀河ゾーンを俯瞰できた日々
それぞれのゾーンの感じ方凍る

夏井いつき俳句チャンネル
【12月の子規】子規シリーズ最終回!?
1月から始まったシリーズがついに...

穴多きケットー疵(きず)多き火鉢かな   正岡子規
ケットーとは毛布の事
この時期はまだ季重なりは厳格ではなかった。
1897年明治30年の句
明治28年子規は大連から帰る船の中で吐血した。
子規は便所にも火鉢を抱えていくほどで
愛用のケットーには火の粉が飛ぶことなんぞ
日常茶飯事だったろう。

冬の日の筆の林に暮れて行く   正岡子規
碧梧桐の語りの一節。
「原稿や分類で普通人の何十倍か筆を使われる。
 十本ずつ買いだめの筆も時には二か月ぐらいで
 お終いになったかとも思われる。」
この時、子規が使っていた筆は
十本十銭か十五銭くらいの筆。

画室成る蕪を贈つて祝ひけり   正岡子規
「不折(ふせつ 画家)ニ寄ス」という前書きのある俳句
子規庵から200mほどのところに
新しい画室を不折が開いた12月26日の画室開きには
祝宴に湯婆(ゆたんぽ)かかへて参りけり   正岡子規

何はなくと巨燵(こたつ)一つを参らせん   正岡子規
夏目漱石がお見舞いに来てくれた時に送った俳句
「明治二十八年漱石来る」との前書きのある句。
漱石が松山を出発した理由は見合いだった。
見合いした3日後二人はあった。
この見合い相手がのちに漱石と夫婦になる鏡子さんだった。

次回は「付録」だとか…。楽しみ…。

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