2026年5月27日水曜日

あの本、読みました?「本屋大賞」朝井リョウ 夏川草介

歿しても会いたくはない夏の星

夏の夜や未来永劫許すまじ

ギルティか?ノンギルティか?迷う夏

夏なのにギルティ消費増加せり

夏を問うノンカロリーか?ギルティか?

 

■あの本、読みました?「本屋大賞」の知られざる魅力~朝井リョウ独占インタビュー

鈴木保奈美 山本倖千恵 

湊かなえ 夏川草介 瀬尾まいこ 内田剛 間室道子

 

朝井リョウのインタビューで意外な発言

フィクション性の高いものが本屋大賞に選ばれると思っていたので

私は地下へ潜っていくような話を書くことが多いので期待していなかった

受賞という言葉を聞いてびっくりした

 

本屋大賞のウラ側と魅力を深掘り

23回本屋大賞「イン・ザ・メガチャーチ」朝井リョウ著/日本経済新聞出版

 

内田剛 間室道子

49日 明治記念館

「正欲」「生殖器」「イン・ザ・メガチャーチ」ノミネート3回目での大賞受賞

 

朝井リョウ

自分のなかの偏りや自分の極北みたいなものが作品に反映される

たくさんの書き手の極端・極北・偏りが詰まった本が並ぶ本棚

その本棚がたくさん並ぶ書店という場所を

守っている皆さまに改めて感謝申し上げたい

本屋大賞とは?

 

阿部暁子

Q.本屋大賞を受賞後 反響の大きさは?

 

Q.作家にとって本屋大賞とは?

瀬尾まいこ

書店員さんが手作りで大きな発表会になっていることが凄い

書店員さんのポップをいただくと凄く嬉しい

本を書いた時点では喜んでもらえるか 読んでもらえるか不安になるが

ポップをいただいて読むと喜んでくれている人がいると凄く力になる

夏川草介

出版社の枠にとらわれず幅広いジャンルから選ばれることは嬉しい

専門家ではなく本を好きな人が選んでくれているのが一番の武器

湊かなえ

書店員さんが1冊ずつ丁寧に読んでくれている

ノミネートされて驚いたし結果にも感謝

 

熱気あふれる本屋大賞発表会 今年は例年以上だった

 

本屋大賞の目的

売り場からベストセラーを作りたい!

歴代の本屋大賞で得点が高かった作品

 辻村深月」かがみの孤城」651点 2018年受賞

 毎年「本の雑誌」増刊で本屋大賞を特集 各年の得票数を掲載

本屋大賞公式ファンブック

 大賞部門

 翻訳小説部門

 発掘部門 

 超発掘本

 

発掘部門の❝お宝本

「ババヤガの夜」玉谷晶著/河出文庫

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」アンディ・ウィアー著 小野田和子訳/早川文庫

 

超発掘本

「旅の短編集 春夏」原田宗典著/角川文庫

イグアノドンからの伝言

ロンドンのクロムウェル・ロード。

イギリスの誇る自然史博物館に飾られている、

恐竜の骨格標本は、時々お喋りをする。

そんな噂を聞いたのは、去年の春でした。

イギリスから帰国した友人が、

もっともらしい顔で話して聞かせてくれたのです。

「イグアノドンの骨格標本だよ。その前に立って、

しばらくじっと息を殺していると、恐竜が話しかけてくるんだ」

友人は、そんなことを言いました。

私はもちろん半信半疑でしたが、今年の秋、ちょうどロンドンへ

行く用事があったので、自然史博物館を訪れてみました。

友人の言っていたイグアノドンの骨格標本はすぐに見つかりましたが、

その前に立ってじっと息を殺してみても、何の物音も聞こえませんでした。

私はがっかりしてホテルへ帰りました。部屋へ入ると、

メッセージランプが点滅していたので、私は早速フロントへ

電話をしてみました。すると、フロントのマネージャーは

こんなことを言いました。

「伝言が入っています。風邪をひいて、喉の調子が悪いので

先程は失礼しました。という内容です。」

誰からの伝言ですかと私が尋ねると、

マネージャーは相手の名前を読み上げました。

「イグアノドン、という方からの伝言です」

 

原田宗典の妹は作家の原田マハ

 

ahaharada_officiai

兄・原田宗典が、「本屋大賞2026 超発掘本!」賞を受賞しました。

 

「旅の短編集 春夏」

今回の受賞、ことさらすばらしいと思うのは、

26年も前に刊行された本なのに少しも色あせないこと。

刊行当時読んだみずみずしい感覚が再読してみて、

そのまま蘇ったのには驚かされました。

そして、刊行から26年も経ったのに、ちゃんとみつけて、読んで、

もう一度多くの読者に届けたい、と思ってくださった書店員さんがいたこと。

なんてすばらしい賞を兄の本はいただいたことか。

うれしく、またちょっとうらやましくもあります。

20年前、「カフーを待ちわびて」でデビュー直後、

書店で生まれて初めてサイン会をしました。

名もない新人の私の助っ人として、急きょ兄が同席してくれました。

控え室から会場に向かうエレベーターに、一緒に乗り込んだ兄と私。

緊張でカチンコチンになっている私に、兄がかけてくれたひと言。

「今日は君が主役なんだ。堂々と行けばいい」

あのひと言に背中を押され、私は新しい世界へと踏み出しました。

あの頃も、いまも、私は変わらず兄の背中を追いかけています。

おめでとう、兄さん。

原田マハ Instagramより

 

超発掘本を選ぶ基準 熱量

 

推薦者 明家書店 下関長府店 南隆大

見開き2ページで完結し、世界中を舞台にした

このショートストーリーたちを読んでいると、

登場する人たちが読者に向けていたずらっぽい笑顔を

向けているような感覚になる。

現実には起こり得ない不思議な出来事で満ちてはいるが、たしかに

自分の心と世界中の人たちとの距離が縮まった瞬間だった。

 

2025年 超発掘本に選ばれた

「ないもの、あります」の一文 クラフト・エヴィング商會/ちくま文庫

店主より御挨拶

よく耳にはするけれど、一度としてその現物を見たことがない。

そういうものが、この世にはあります。たとえば〈転ばぬ先の杖〉。

(中略)

あついは、〈堪忍袋の緒〉。

これを、うっかり切ってしまう人が、現代社会では後を断ちません。

(中略)

でも、新しい〈緒〉は、どこへ行ったら手にはいるのだろう?

このような素朴な疑問とニーズにお応えすべく、わたくしども

クラフト・エヴィング商會は、ここに新しい看板を掲げることに致しました。

題して、「ないもの、あります」。

この世のさまざまなる「ないもの」たちを、古今東西より取り寄せまして、

読者の皆様のお手元までお届けいたします。まずは、目録をご覧ください。

 

目録(抜粋)

転ばぬ先の杖 冥途の土産

堪忍袋の緒 思う壺

目から落ちたうろこ 金字塔

左うちわ 先輩風

無鉄砲 地獄耳

一筋縄 腹時計

 

「ないもの、あります」の一文 クラフト・エヴィング商會/ちくま文庫

堪忍袋の緒

おそらく日本人であれば、誰しもがひとつは持って生まれてきているはずです。

堪忍袋。そして、その緒。

昔ののんびりとした時代とは違いまして、この頃は、あまりにも

この「袋」に押し込むものが多くなり、たまらず「緒」の

切れてしまう事態が多発しているようです。

「もうちょっと大きなサイズの堪忍袋はないのですか?」

当商會にもたびたび、そのような問い合わせがあるのですが、

残念ながらこればかりは皆様の持ち合わせているサイズで、

一生涯やりくりしてもらうより他ありません。

(中略)

悩める貴方のために、このたび、当商會が懇意にしている

「とある下町職人」さんと相談の上、遂に完成させましたのが、

この〈堪忍袋の緒〉であります。これさえあれば、今まで、

見えなかったはずの「緒」の様子が一目瞭然。

しかるべき局面におきまして、「いかん、いかん…」と思いつつも

怒りに身が震え出したとき、懐に忍ばせておいたこの「緒」を

さっと取り出し、いま現在の「切れ具合」をチェックすればよいのです。

(中略)

なお、本品は大変な人気商品ではありますが、前述したとおり

「とある下町職人」が「てやんでい」とつぶやきながら、

ひとつひとつ手作りで製作しているものです。ご注文をいただいてから

お届けするまでの間に職人の「緒」や「寿命」が切れてしまうことも

ありますので、その点、なにとぞ堪忍袋の緒を引き締めてお待ちください。

 

今年の発掘部門 注目の❝お宝本❞

作家 西澤保彦

「さよならは明日の約束」「麦酒の家の冒険」「人格転移の殺人」

 

「人格転移の殺人」西澤保彦著/講談社文庫

「夜の光」坂本司著/新潮文庫

「凍りのくじら」辻村深月著/講談社文庫

 

書店員にとって発掘本は一冊入魂

発掘本には賞味期間はない 時代を超えて世代を超えて読まれるもの

 

全国の書店員いち押しの本

「イン・ザ・メガチャーチ」朝井リョウ著/日本経済新聞出版

「かがみの孤城」辻村深月/ポプラ文庫

「ババヤガの夜」王谷晶/河出文庫

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」アンディ・ウィアー著 小野田和子訳/ハヤカワ文庫

「旅の短編集 春夏」原田宗典著/角川文庫

「ないもの、あります」クラフト・エヴィング商會著/ちくま文庫

「人格転移の殺人」西澤保彦著/講談社文庫

「夜の光」坂木司著/新潮文庫

「凍りのくじら」辻村深月著/講談社文庫

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