花菖蒲 厳しさを秘め 優しくて
たぐさ月 あの日の犬を 死馬に見ん
犬と似た 死馬の毛並みや さつき雨
日勝の 描くポップや 夏を飛ぶ
プレバト纏め 2020年6月4日
紙袋で一句
永世名人 富美男のお手本
梅沢富美男
桐の花 いつかは来ない 紙袋
(意外な展開の味わいに、
心を寄せて理解したと夏井いつき先生。)
1位 春風亭昇吉
万緑に 提げて遺品の 紙袋
(これは本当に巧い!万緑と遺品の対比。
抗いようのない生と死。
生命感のある「万緑」という季語に託したことに拍手。
「に」が巧かった。「に」にすることで空間の中に存在する、
生命エネルギー溢れる万緑の中に
ポツンといる存在にスポットをあてた。)
2位 松丸亮吾
炎天下 取手ちぎれて 母の影
⇩(センスはあるが発想がべた。
中七の「ちぎれる」という動詞に工夫がみられる。)
取っ手ちぎれる 炎天に 母の影
3位 内海崇 ミルクボーイ
夏の旅 荷棚にぎわう 紙袋
⇩(上手ではないが自分の実感を素直に表現している。
夏の旅と言う季語は良くない。べたな季語。)
夏の旅 荷棚ぎっしり 紙袋
夏の旅 荷棚揃いの 紙袋
4位 高田万由子
夏野菜 摘みし 紙袋の重さ
⇩(素直な実感を書いている事は好感が持てる。
動詞の選択はもったいない。
「摘む」ではなく「もぐ」方が重さを表現できる。
中七の「し」は鮮度を落とす。)
夏野菜もぎて 紙袋の重さ
夏野菜いっぱい 紙袋ずっしり
5位 宮田俊哉 Kis-My-Ft2
荷物持ち 汗ばむ僕と 浮かれし母
⇩(語順が説明的。下五が過去になっている。
季語の「汗」をクローズアップすべきだった。)
買い物や 浮かるる母と 汗の僕
笑福亭昇吉さんの俳句に拍手喝采。
素晴らし過ぎる。
久し振りにホームランの俳句を見せてもらいました。
「万緑」の使い方が理解できました。
笑福亭昇吉さんの次回の出演が楽しみでなりません。
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