2018年8月11日土曜日

ラジカセの写真で一句

プレバト纏め 2018年8月9日

夏の俳句王決定戦第2回炎帝戦(本選)

ラジカセの写真で一句

1位 梅沢富美男
旱(ひでり)星 ラジオは余震 しらせおり
(おりは時間の経過を表現している。
旱星とは雨の無い、
ひでり続きの夜に見える赤い星のこと。
星でさえ渇ききっているかのように見える。
夜になっても地面は熱を持っている。)

2位 フルーツポンチ・村上健志
村祭り ラジカセが笛 担当す
(祭りが夏の季語 場面・物・強調の「が」
さりげない擬人化が秀逸。)

3位 FUJIWARA・藤本敏史
短夜(みじかよ)や 付録ラジオの 半田付け
(季語の短夜とは夏の夜の短さや儚さを表現できる。)

4位 立川志らく
ジャズを聴く モナリザに似た 夜店の人
↓(似たは「めける」と言い換えできる。
  「の」は距離の表現に用いる。)
ジャズを聴く モナリザめける 夜店の人

5位 Kis-My-Ft2・横尾渉
夏の雲 ぼくら 日陰探検隊
↓(文字数よりリズム感を優先する。)
夏の雲 ぼくらは 日陰探検隊

6位 中田喜子
ラジカセの 声ころがりて 簀戸(すど)抜ける
↓(簀戸とは竹で編んだ作った戸
  自分の立ち位置は正確に・・・。)
簀戸抜けて ラジカセの声 ころがり来

7位 東国原英夫
ラジカセに憑く 幽霊の 呻き声
↓(無季の句!「てふ」と書いて「ちょう」と読む。
  「てふ」とは~と言うの意味
  幽霊を季語としている多数派とそうでない派がある。
  夏井いつき先生は季語ではない派。)
ラジカセは 呻く幽霊 憑きしてふ

夏井いつき作
「柳刃包丁 みたいな幽霊 ではないか」(無季の句)

Kis-My-Ft2・千賀健永
ベイエリアから 届く短波や 処暑の風

今回の俳句王決定戦は 
生活の中にあるひとこまを
十七文字に託した俳句ばかりでした。
そもそも俳句とは斯あるべきなのかもしれませんね。
無季の句!が容認され嬉しかった。
これでかなり俳句の幅が広げられます。
また、羽ばたけそうです。

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