2021年5月19日水曜日

題「不思議な歌」

木の枝払ふ山中無暦日(れきじつなし)
山雀(やまがら)の動きを捉う瞬間を
山翡翠(やませみ)の時間切り取り写生せん
富貴草最期の時間書き残す
麦穂(ばくすい)の波打つ畑耳澄ます

NHK短歌 題「不思議な歌」

青空へわたしはろくろっくび伸びてくちづけしたし野鳥の君と
大森静佳
三日月は夜空の笑顔匂い立つ真夏の芝生君のくちびる
須藤蓮

須藤蓮さんへの短歌
夜が夜らしく流れるバスの窓僕は記憶のうちがわにいた
大森静佳

今週のお気に入り
風下に立ちて桜は五分咲きと言ひあてる汝は白杖の人
大武美和子
夕焼けの紫色の音がした世界がもっと静かな時代
和田直樹
ウマニ湖の水面に僕の「僕」を見る僕より空を飼い慣らしている
あさきまほろ

今読みたい愛の歌
このひとのこの世の時間の中にゐて額(ぬか)に額あてこの人に入る
河野裕子

大森先生のポイントで改作!
テーマ イメージで遊ぼう!

小臼歯失ったあとの口腔を舌でたどれば□あり
□の中に入れた言葉は須藤蓮さんは「若き日が」
有森也実さんは「※(こめじるし)」でした。
元歌で□は「鍾乳洞」でした。
改作
鍾乳洞ぬめぬめとあり小臼歯抜きたる跡へ吸われゆく舌
歯を抜きし跡に生れたる鍾乳洞小さな私がその闇を這う

今日にメッセージ
自分だけのイメージを大切に
思い切り飛躍してみよう

ゲストの須藤蓮さん!素晴らしかった!
鑑賞力に秀でておられました。
有森也実さんのファルセットはやめて貰いたい。
良いお話なのに聴き取り辛く残念でなりません。

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