2021年5月31日月曜日

タンカツ パラスポーツ 後編

青き空摘んだ新茶の香立つ
急傾斜地で摘んだ茶葉天ぷらに
追伸で誘われた日よ遠き夏
翡翠(かわせみ)や書画一同のなせる技
表現の質の違ひて髪洗ふ

タンカツ パラスポーツ 後編

足の甲しびれて巻いてるテーピング扇に向けて放てチッチャギ
太田渉子

ハンドリム漕げば我が頬打ちてすぐ光は匂う立夏の朝
佐佐木頼綱

溶接を始めて六年見すえるはスリーポイントパラリンピック
濱田龍臣

「壊れるな」俺の作った車椅子朋樹を乗せてパラリンピックへ
小澤愛美
添削 
「壊れるな」俺の作った車椅子パラリンピックへ朋樹を乗せて

車椅子ささえる技師の工房に月桂冠は凛として立つ
小沢一敬
添削
車椅子ささえる技師の工房に月桂冠は香りを放つ

テーマ「ブラインドサッカー」

存在を知らせる球(ボール)に手をあてて七番狙うも大きく外れ
小島よしお
添削
存在を知らせる球(ボール)に手をあてて外れてもいい七番狙う

暗闇で仲間の声が照らしてる2021青いフィールド
カン・ハンナ

光さえ通さぬ目かくし蹴やぶって俺のゴールがはっきり見える
小沢一敬

消毒液を使ったシーンがあったのですが、
誰も正しく食指の消毒をしていませんでした。
あのようなシーンは放送しない方が良いと思います。

2021年5月30日日曜日

季語を数えたみた 後編

チャンク化や記憶辿りて梅雨寒し
洞窟や聖書を暗示梅雨の月
鹿食害ウラジオモミや枯死の夏
迎へ梅雨義母彷徨いて独りぼち
潮騒や浜昼顔の彩れり

夏井いつき俳句チャンネル より
【季語数えてみた:後編】
季語が多すぎるので募集します

   角川2008   角川2019   角川1964
春    576      596     1110
    (1372)     (1370)
夏    723      745     1764
    (1465)     (1512)
秋    510      542     1288
    (1020)     (1070)
冬    506      535     1017
     (823)     (710)
新年   223      232      688
     (356)     (384)
合計   2537      2650     5867
    (5034)     (5246)

同じ歳時記なのにこんなに違っているんですね…。
私が使っているのは極小みたいです。
でも、使い勝手が良くて…。
紙仕様より電子仕様の方が私には便利です。

2021年5月29日土曜日

コーラで一句

雨けぶる八坂神社よ祭鱧
夏柳貫くものがあれば良し
夏草や怒りを糧に努めたく
木苺の熟れる直前根元から
カラー咲くピアノの音色共鳴す

プレバト纏め 2021年5月27日
コーラで一句

永世名人富美男のお手本
梅沢富美男
ナイターの売り子一段飛ばし来る
(ナイターの売り子一段飛んで来)

武田鉄矢
モンローは真夏の夜の夢コーク・ハイ
添削
モンローや真夏の夜のコーク・ハイ

筒井真理子
老鶯(ろうおう)や墓前の莨(たばこ)と缶コーラ
(老鶯の墓前の莨缶コーラ) 聴覚の季語が効果的!

北山宏光
葉桜や融氷(ゆうひょう)の音のグラスより
添削
葉桜やグラスに融氷のかすか

篠田麻里子
夏至夜風余ったコーラで煮る角煮

岩永徹也
驀進の棋士は少年青嵐

ミッツ・マングローブ
短夜やロングアイランドアイスティ

やはり、特待生の方々は巧いですよね…。
もっと、じっくりと鑑賞したかったです。
岩永徹也さんと武田鉄矢さんの俳句!大好き!

2021年5月28日金曜日

アインシュタインと菜根譚の言葉

(エベレスト)クラスター生まれ孤食の夏の山
明易し挑戦者に無理はなし
進歩こそ生の本質風薫る
痛みとの闘い負けた夏の朝
(クラスター)病院が火元となりて夏蛙

アインシュタイン 曰く
「ある年齢を過ぎたら、
 読書は精神を
 クリエイティブな探求から遠ざける。
 本をたくさん読みすぎて、
 自分自身の脳を使っていない人は、
 怠惰な思考習慣に陥る。」

菜根譚 曰く
「怠け心が生じたときは、
 自分よりすぐれた人物のことを考えよ。
 小人からは、
 むしろ憎まれたほうがよい。」

一分季語ウンチク 「蚊」
世界一短い季語
「蚊」
世界一長い季語
「童貞聖マリア無原罪の御孕りの祝日」だそうです。
(どうていせいまりあむげんざいのおんやどりのしゅくじつ)
なんとこの季語だけで25音!
「ファイティングなあなた!使ってみてください。」と
家藤正人さん。
いやぁ~、これは無理…。(笑)

2021年5月27日木曜日

タンカツ 前編

飛沫ふんわり灌頂ヶ滝(がんじょうがたき)夏の虹
優雅に落つる旭の滝よ名瀑よ
雨燕(あまつばめ)過ぎ行く風に余韻あり
夏草や雨を含みてうなだれて
初蝉や武士のごと散る潔さ

「タンカツ」より
声援は光となりて包み込む私を、私の誇りと夢を
河合純一
暗闇で掴むぶ厚い奥襟の小さな揺れがお前の心
初瀬勇輔
生きている意味を求めて挑むのだ畳のみ知る俺の生き様
佐佐木頼綱
前向きに傷つくことをあきらめてつばめ返しで弱気を払う
井戸田潤    から逃げ出して
奥襟をぐっとつかんだその手から伝わってくる真赤な呼吸
小澤愛美
ひざ震え思わずしゃがむ暗闇傷つくのをやめて立ち上がる人
小沢一敬         

赤色のボッチャのボール丸めてパラスポーツ部の祈り込めて
小澤愛美
腕を振りボールを丸めていざ投球ボッチ対決トンシュルルルル
井戸田潤      る投球の
ライバルも友となりゆく出会いあり投球前の静けさの中
佐々木頼綱      ボッチャなり
誰よりもうしろから投げる先輩の作った部活は未来へ転がる
小沢一敬                のボッチャ転がる

2021年5月26日水曜日

谷川徹三と水無昭善の言葉

半世紀過疎の夏行くボンネット
孤を生きる松の落葉や夏の月
道創る人に続かん燕の子
群鳩の浴し水盤夏座敷
翡翠(かわせみ)へ筆積み重ね質感を

谷川徹三 曰く
「学問は満足しようとしない。
 しかし経験は満足しようとする。
 これが経験の危険である。」

水無昭善 曰く
「着飾っているものをすべて脱いだら
 あなたは何で勝負できるかしら?」

2021年5月25日火曜日

バリー・ジュール・コレクション

夏柳見えない風に身を任せ
雨宿りしとどの燕きょろきょろと
上流へ銀鱗うねらせて稚鮎
若鮎やきらり水面を遡上せん
頬っ被り山茶摘む手に日焼け止め

日曜美術館 
「フランシス・ベーコンの秘密
バリー・ジュール・コレクション」より

20世紀で最も重要な画家の1人と称される
フランシス・ベーコン(1909〜1992)はまた、
数々の伝説と謎に包まれた最も難解な画家でもある。

番組の中ではフランシス・ベーコンの
言葉が紹介されていました。
「絵画が暴力的なのでない。
 生こそが暴力的なのだ。」
「神経組織に直接
 痛烈に作用する絵画だ。」
「描いているときは誰にも会いたくない。
 たとえそれがモデルでもね。」

「タブロー」とは完成された絵画作品のこと!

番組では肉声が公開されていました。

彼(ミシェル・レリス)はシュルレアリスムに
興味はあったけれど運動には参加しなかったんだ。
アンドレ・ブルトンとシュルレアリスムの人たちを
全て知っていたけどね。
ブルトンは虚栄心が強くて
とても気難しい男だと教えてくれた。
ピカソもシュルレアリスムには参加しなかったんだ。
彼らはピカソを連れ込もうとしたが、
彼は決して参加しなかったね。
参加すべきことになっている
クラブみたいなものだけどね。
ジャコメティは参加したけどその後
サルトルと格闘のケンカになって離れたんだ。
ジャコメティがここ(ベーコンのアトリエ)に来た時
そう言っていたよ。
私たちはとても仲良くなったんだ。
実を言うと彼はジョージをとても好きだったんだ。
(ジュール)ジョージ・ダイア―(ベーコンの恋人)だね。
(ジュール)ジャコメティは
そっち(同性愛)ではなかったよね?
どうだろうね。
ジャコメティはジョージが本当に好きなのさ。
ジョージがロンドンイーストエンドの
本当の労働者階級の出だからだ。
沢山の魅力と長所があったよ。
ジャコメティが私に行ったことを
正確にそのまま言うとね
「僕は彼の言葉で英語で思いを伝えたいんだ。」
「僕はロンドンに移り住み同性愛者になるべきなんだ。」
この話をフランス人にしたらフランス語で
「ロンドンに行かなくても同性愛者になれるのに」
(ジュール)面白い話だね。
ああそうだね。

以上でした。

フランシス・ベーコンが最後に愛した
「ホセ」についても触れていました。

フランシス・ベーコンの描いた映画
愛の悪魔 フランシス・ベイコンの歪んだ肖像
が、見たくなりました。
https://eiga.com/movie/41796/

2021年5月24日月曜日

兼題「レース(レース編む)」

忘れ去られた孤高の天才(ひと)省亭
雷鳥に睨まれた日よ立山よ
夏の朝朝刊配るバイク音
浅き夏言葉にできず頬に風
レモン水感動はじけ開発へ

NHK俳句 兼題「レース(レース編む)」

南風は海の近くに吹く風をイメージして詠む!
道の駅は流行語となっているので読み込んではいけない!
「かな」は重い切れ字なので下五とすべし!

今回のお気に入り!
レース着て一瞬青き風となり   桑原光恵
居留地の海の匂ひやレース着る   和田典子

俳句ドリル
白壁の城下町ゆく薄暑かな   櫻井紗季
ビニールの袋めくれる薄暑かな   いとうまい子
(素材を選ぶ直した方が良い。)
膝上ハンカチたたむ薄暑かな   塚地武雅
(季重なり。「で」は「に」か「の」にする。)
珈琲にアイスが過る薄暑かな   田中要次
(「氷の浮かぶ」と添削。)
踏切の暫し開かざる薄暑かな   マネージャー

2021年5月23日日曜日

季語って幾つあるの?の巻 前編

夏浅し思い付きこそ勝負時
青鳩に画技の神髄込めて
迎へ梅雨足をとられん横なぶり
あふれ出る涙止めずに飲む新茶
観察し記憶し写生する夜鷹

夏井いつき俳句チャンネル より
季語って幾つあるの?の巻 前編

合本俳句歳時記第4版(2008年出版)
ジャンル 季語数 傍題
春     576 1372
夏     723 1465
秋     510 1020
冬     506  823
新年    223  356
合計    2537 5034 (総合計 7571)

合本俳句歳時記第5版(2019年出版)
合計 季語数 2650 傍題 5246 (総合計 7896)

「図説俳句大歳時記」に関しては
その倍の数の季語が掲載されているとか…。

角川は数える姿勢があるのだそうです。
組長が「角川偉い!」を連発しておられました。

2021年5月22日土曜日

ケーキで一句

音立てて枯れた牡丹の落ちゆかん
ぼってりと落つる牡丹の潔さ
一瞬の風に吹かれて落つ牡丹
鳥巣立つDNAが引き継がれ
南吹く寝ていたいのに戸の騒ぐ

プレバト纏め 2021年5月20日
ケーキで一句

永世名人富美男のお手本
梅沢富美男
夏立ちぬバタークリーム強情で
(擬人化を成功させる1つのポイント。
 擬人化によって、映像が見えたり
 音が聞こえたり皮膚の感触がしたりすること。
 映像や音にならないと、ただの空虚な擬人化で終わる。)

特待生昇格試験
千原ジュニア
とぅるとぅるの求肥に透けている苺

1位 IKKO
住み込みの夜のケーキの苺かな
(住み込みは経済効率が良い。
 苺って初夏の季語だったんですね…。春だとばかり…。)

2位 塚田僚一
ホールケーキ籠にギア上げ青嵐
添削(「を」は不要。スピード感が削がれる。)
ホールケーキ籠にギア上げ青嵐

3位 かたせ梨乃
紫陽花の女子会今日はバスチ―を
添削(バスチ―とはバスクチーズケーキのこと。)
紫陽花が綺麗ね今日はバスチ―を

4位 津田篤宏
夏の夕5色のケーキ持ち帰る
添削
ケーキ五色家族五人の夏の夕

5位 北乃きい
ケーキ屋で浮かぶあの笑み夏の宵
添削
おみやげのケーキを選ぶ夏の宵

来週のお題は「コーラ」

2021年5月21日金曜日

カーネギーとデ・メロの言葉

存在感質感持ちて咲く牡丹 
密を吸う羽を合わせて黒揚羽
紅白の濃淡ぼかして牡丹咲く
アパレイユ夏のオーブン香り立つ
山雀(やまがら)や元気演じる日和かな

アンドリュー・カーネギー 曰く
「チャンスに出会わない人間は、一人もいない。
 それをチャンスにできなかっただけである。」

アントニー・デ・メロ 曰く
「今この瞬間にあなたが
 無常の喜びを感じていないとしたら、
 その理由はひとつしかない。
 自分が持っていないもののことを
 考えているからだ。
 喜びを感じられるものは、
 全てあなたの手の中にあるというのに。」 

2021年5月20日木曜日

レオナルド・ダ・ヴィンチへの言葉

手際よく摘み取る新芽青き空
遠き日の亡父の威勢風薫る
青蛙滅びの予兆知らせをり
石楠花(しゃくなげ)の杜を歩きて風を見ん
五月雨を走る母子よ繋ぐ手よ

日曜美術館より
レオナルド・ダ・ヴィンチへの言葉
「レオナルドは
 この世のあらゆる思想や経験
 ギリシャの官能、ローマの放蕩、
 中世の神秘主義、
 それらすべてを象ろうとしたのだ。」

イタリアから見放されていた時、
フランスに招かれていたのですね。
しかし、3年後には亡くなられたとは…。
モナリザに修正を加えながら…。
レオナルド・ダ・ヴィンチの最期は
寂しいものだったのですね…。

一分季語ウンチク より
「南風」
読み方「みなみかぜ」「なんぷう」
「みなみ」「はえ」があります。
使いやすい音数で使うことができます。

2021年5月19日水曜日

題「不思議な歌」

木の枝払ふ山中無暦日(れきじつなし)
山雀(やまがら)の動きを捉う瞬間を
山翡翠(やませみ)の時間切り取り写生せん
富貴草最期の時間書き残す
麦穂(ばくすい)の波打つ畑耳澄ます

NHK短歌 題「不思議な歌」

青空へわたしはろくろっくび伸びてくちづけしたし野鳥の君と
大森静佳
三日月は夜空の笑顔匂い立つ真夏の芝生君のくちびる
須藤蓮

須藤蓮さんへの短歌
夜が夜らしく流れるバスの窓僕は記憶のうちがわにいた
大森静佳

今週のお気に入り
風下に立ちて桜は五分咲きと言ひあてる汝は白杖の人
大武美和子
夕焼けの紫色の音がした世界がもっと静かな時代
和田直樹
ウマニ湖の水面に僕の「僕」を見る僕より空を飼い慣らしている
あさきまほろ

今読みたい愛の歌
このひとのこの世の時間の中にゐて額(ぬか)に額あてこの人に入る
河野裕子

大森先生のポイントで改作!
テーマ イメージで遊ぼう!

小臼歯失ったあとの口腔を舌でたどれば□あり
□の中に入れた言葉は須藤蓮さんは「若き日が」
有森也実さんは「※(こめじるし)」でした。
元歌で□は「鍾乳洞」でした。
改作
鍾乳洞ぬめぬめとあり小臼歯抜きたる跡へ吸われゆく舌
歯を抜きし跡に生れたる鍾乳洞小さな私がその闇を這う

今日にメッセージ
自分だけのイメージを大切に
思い切り飛躍してみよう

ゲストの須藤蓮さん!素晴らしかった!
鑑賞力に秀でておられました。
有森也実さんのファルセットはやめて貰いたい。
良いお話なのに聴き取り辛く残念でなりません。

2021年5月18日火曜日

兼題「蟻」

田水張る青き大空映す風
夏畑幾何学模様の保護シート
苔薫る市中の山居留守模様
夏花や床の設えおもてなし
香り立つ濃茶いただき夏じわり

NHK俳句 兼題「蟻」

ひとまはり小さき蟻の蟻の道   岸本尚毅

俳句と想像力 俳句と寓意
虚栄の寓意 アントニオ・デ・ペレーダ 
儚いものを有難がる人間の愚かさを描いている。
人生の虚しさを表現している絵画。

夜の蟻迷へるものは弧を描く   中村草田男

今週のお気に入り
あはれ吾子ありのすさびに蟻を踏む   早瀬孝弘
蟻ひとつ許さぬ妻と飯を食ふ   望月勝男
潮ざいの砂地の庭や蟻と住み   石橋マキ子
花びらに加ふる蟻の重さかな   古関聡
柔らかきダリの時計に蟻の旅   山田猛

岸本教官の添削道場
空青く仁王の足蟻二匹   中田喜子
添削(「を」は経過を表現。「は」と「に」は相性が良い。)
青空や仁王の足蟻二匹
青空や仁王蟻二匹

蟻の眼を白くするほどの童の帽子 姉 江里子こと渡辺江里子
添削(添削することで面白みはなくなった。)
蟻の眼白く映れる子の帽子
蟻の眼白く映るは子の帽子

岸本尚毅先生!勉強になりました。
「を」「は」「に」勉強します。

2021年5月17日月曜日

兼題「渦潮」

夏霞みなまで言うな解りをり
(オリンピック)中止提案米有力紙飯饐える
夏の夕見上げた松葉落ちにけり
カーテンを開けて夏陽の眩しけり
夏陽避け真っ暗闇に独りぼち

ギュッと!四国 夏井いつきの俳句道場 より

兼題「渦潮」
選句ポイント 現場で体感!

ギュッと!特選
渦潮と呼ぶに足る渦探しけり   斉藤立夏

入選
渦潮の縁を攻め行(ゆ)く舵捌(かじさば)き   ゆすらご
面舵(おもかじ)に華やぐ悲鳴観潮船   あいむ李景
観潮船手すりのペンキ剥がれおり   阿波オードリー
渦潮は乙姫の息龍(りゅう)の息   れんげ畑
渦潮に三半規管覚醒す   さと

夏井いつきの「きょうのユニー句」
渦潮の潮の行き場の無くなりぬ   けーい〇(入選)
渦潮となれず解(ほど)ける泡の群   妹のりこ(入選)
渦潮はきだす渦潮だつた渦   世良日守(入選)

入選句はさすがですよね…。
私もいつか…。

NHK松山さま ありがとうございます!
勉強になります。
https://www.nhk.or.jp/matsuyama-blog/gyutto/haiku/

2021年5月16日日曜日

渡辺省亭絶筆「春の野邊」

新型コロナウイルス抗原検査キットを手に入れました。








渡辺省亭の絶筆「春の野邊」と渡辺省亭と5月の絵


橋本夢道の句

オキシトシンが少ないのかな夏の夜
石積みの里を守りて夏独り
高開(たかがい)に嫁ぎて夏を耕さん
滴りや興味の持てる個性あり
想いなき写生写実に興味なし

夏井いつき俳句チャンネル より
【人生相談】嫁の飯がまずいあなたへ

無礼なる妻よ毎日馬鹿げたものを食わしむ   橋本夢道

橋本夢道(1903年4月11日‐1974年10月9日)
徳島県出身の俳人。本名 橋本淳一
自由律の俳人として知られ、プロレタリア
俳句運動の中心人物の一人として活動した。

この句は戦後2年頃に詠まれた句です。
戦時中、戦後食べ物が本当にない時期に
この無礼なる妻は何とか家族のお腹を
満たしたい、栄養のバランスをとってあげたい!
そういう思いで工夫するものが、
馬鹿げたものになっていくわけです。
夢道さんの奥さんに対する愛情みたいなのが
逆に伝わってきませんか。
手を合わせ嫁の飯を食べましょう。
でした…。


2021年5月15日土曜日

シューズ売り場で一句

慈悲深く永観(ようかん)遅し夏の風
不条理を心静かに雲の峰
不条理を受け入れ歩む青葉潮
夏の朝ストーブを背に指を折り
霾(つちふる)や日本列島すっぽりと

プレバト纏め 2021年5月13日
シューズ売り場で一句

永世名人富美男のお手本
梅沢富美男
帰国の日アガシの白いハイヒール
添削(アガシとは韓国のお嬢さんのこと。想いが足りない。)
帰国の日アガシの白靴の悲し
帰国の日アガシの白靴の眩し

特待生昇格試験
横尾渉
披露宴白靴のスタッズ眩し
添削(スタッズとは鞄や靴に飾り付ける金属製の鋲。)
婚祝う白靴のスタッズ眩し

1位 田辺智加
泥靴や頑張る君の夏近し

2位 本田望結
夏夕焼波打ち際のペアシューズ
添削
夕焼や波打ち際のペアシューズ

3位 髙田万由子
白靴や並びし吾子の父超えて
添削
並べある父より大きなる白靴

4位 的場浩司
靴の中ギラリちび蜘蛛我が家ぞ
添削
新品の靴よりちび蜘蛛のギラリ

5位 小宮璃央
夏の夜言葉交わさず下駄の音
添削
夜店の灯言葉交わさず下駄の音

来週のお題は「ケーキ」

2021年5月14日金曜日

オグ・マンディーノとフランツ・カフカの言葉

菊芋や一雨ごとに手を伸ばし
谷や川今や都心で鯉のぼり
質感を外隈(そとくま)に込め夏の設え
絹本(けんぽん)と競う牡丹のグラデーション
逆光よ柳の下の鶏よ

オグ・マンディーノ 曰く
「嫌々ながら働くこともできるし、
 感謝しながら働くこともできる。
 人間らしく働くこともできるし、
 動物のように働くこともできる。」

フランツ・カフカ 曰く
「多くの書物には、
 自分自身の城内の未知の広間を開く、
 鍵のような働きがある。」

2021年5月13日木曜日

渋沢栄一と浅田次郎の言葉

雨乞いの滝より至る悲願寺へ
木洩れ日を背に受け本堂夏の風
昔からいつも黙食木下闇(こしたやみ)
勘と経験度胸はったり短夜(みじかよ)よ
裏は絹牡丹さらりと写生せん

渋沢栄一 曰く
「金儲けを品の悪いことのように考えるのは、
 根本的に間違っている。
 しかし儲けることに熱中しすぎると、
 品が悪くなるのもたしかである。
 金儲けにも品位を忘れぬようにしたい。」

浅田次郎 曰く
「本業に関係ないことに
 どれくらい時間を割いているか、を
 大切に考えています。」

2021年5月12日水曜日

題「ライバル・宿敵」

燈台のたたずむ深山夏来る
夏の風彫刻された山の神
過疎の夏合祀を選び墓じまい
香り立つ祠並びて夏の山
夏の寺急こう配の杉林

NHK短歌 題「ライバル・宿敵」
凹まされねじ伏せられて今日もまた挑みたくなる父の歌集に
佐佐木頼綱

今回のお気に入り
かけっこで一番だった親友が一足先に覗く天国
東京都大田区 今井遼
ライバルも味方もいないあの人のカーテンのない西向きの部屋
東京都西東京市 和田直樹
ひとすじに的を見さだめ引きしぼり放つ間際の宿敵は我
兵庫県上郡町 榎本晃治
白線を蹴りて大きく跳ね上がる地の重力をライバルにして
鳥取県琴浦町 中本久美子

スポーツと日常
コンマ一秒差で勝てど涙して抱き合うお前をライバルと呼ぶ
河合純一

康介さんと幾度と競ってここに来たロンドン五輪特別区、晴れ
佐佐木頼綱
ライバルの隣に並び我を引く喜びの中光を目指す 
星野真理子&カン・カンナ
(添削 喜びの中を一かき一蹴りor一かき一伸び にするとよい。)

2021年5月11日火曜日

兼題「罌粟(けし)の花」

夏の山季節外れの雪纏う
傲慢に生きたクールベ夏の海
雪岱は唯一無二のアール・デコ
雪岱調粋でモダンで今もなお
夏の傘余白に込めた想いあり

NHK俳句 兼題「罌粟(けし)の花」

かほの上半分が見るポピーの野   鴇田智哉

まだ18時(ろくじ)だと夏の空輝けり   加藤諒
空蝉(うつせみ)やわれの背中の空の青   岸本葉子

今回のお気に入り

風音の傷み始めて芥子畑 東京都世田谷区 田中冬生
手を打って罌粟の花びらみな散らす 山梨県甲府市 村田一広
虞美人草なんだか得したような 京都府京都市 武本保彦

「句のひとみ」になって読む 切り替わる「句のひとみ」
渡り鳥みるみるわれの小さくなり   上田五千石

チューリップ喜びだけを持ってゐる   細見綾子
A チューリップその花は喜びだけを持ってゐる
B チューリップ私は喜びだけを持ってゐる
2つの解釈が成り立ちます。
視点を変えてみるといろんな読み方ができます。

2021年5月10日月曜日

切手のないおくりもの

日雀(ひがら)鳴く小確幸(しょうかっこう)を探す旅  
辛い事思い出しそう竹枕
岳人の森で石楠花(しゃくなげ)艶やかに
岳人の森で健気にヤマブキソウ
後退を危機を好機に変える夏

この歌が財津和夫氏の作詞であることは
存じ上げていたのですが…。
題名も詩も知りませんでした。
先日、始めて聞いて涙が零れ落ちてきました。

「切手のないおくりもの」 財津和夫 作詞

私からあなたへ
この歌をとどけよう
広い世界にたった一人の
わたしの好きなあなたへ

年老いたあなたへ
この歌をとどけよう
心やさしく育ててくれた
お礼がわりにこの歌を

夢のないあなたへ
この歌をとどけよう
愛することの喜びを知る
魔法(まほう)じかけのこの歌を

知りあえたあなたに
この歌をとどけよう
今後よろしくお願いします
名刺(めいし)がわりにこの歌を

別れゆくあなたに
この歌をとどけよう
淋(さび)しい時に歌ってほしい
遠い空からこの歌を

https://www.uta-net.com/movie/77446/

財津和夫さん!これは反則です!
私の琴線に触れまくり涙が止まりません。

2021年5月9日日曜日

母の日に

母の日のトミヱさまへのプレゼント!








桑の実が色づいてきました。
山椒が元気に育っています。


熱燗の夫(つま)にも捨てし夢あらん 西村和子

夏霞見えない風と時間あり
翡翠(かわせみ)よ飛ぶ宝石よせせらぎよ
夏浅し接種予約や孫頼み
五月雨や蕪村の描く急波点
星涼し筆ネイティブは絶滅か

夏井いつき俳句チャンネル
【人生相談】夫との関係が破綻してしまったあなた

熱燗の夫(つま)にも捨てし夢あらん   西村和子

結婚によって自分も夢を捨てたが
相手も捨てたかもと言う気付きを表現。
相手を夫と思わず自分をシェアハウスの管理人と
することで新しい人間関係が構築できるのでは…?

確かに…。この考え方は良いかも…?

2021年5月8日土曜日

昼寝で一句

(歌麿に捧ぐ)江戸の夏おきた、豊ひな、おひさをり
陰影が在りて人生夏の雲
省亭のグラデーションや牡丹咲く
省亭の描く奥行き山雀(やまがら)よ
夏の鳥魅せる動きよ省亭よ

プレバト纏め 2021年5月6日
昼寝で一句

永世名人 富美男のお手本
縦横に斜めに子らの昼寝かな   梅沢富美男
添削(大切な情報が足りていない。)
子ら三人昼寝縦横斜め逆
園児らの昼寝縦横斜め逆

永世名人への道
若葉風寝言は母国語の庭師   村上健志
添削(季語に対して配慮が足りない。
   言葉には質量があり、「若葉風」に対して
   「寝言」「母国語」「庭師」が重くなっている。)
母国語の寝言庭師へ若葉風

1位 菊池桃子
子と昼寝顔に日よけのぐりとぐら

2位 宮田俊哉
眠る間にラムネの結露本濡らす
添削(「結露」「濡らす」の重複。
   「眠る間に」の上五「に」が散文的な語順。
   眠る間にを名詞にするだけで良い。)
うたた寝の本をラムネに濡らしけり

3位 大友康平
図書館でうたた寝嬉し夏休み
添削(「嬉し」は要らない。
   この3音を回想と解るようにすると良い。)
図書館でうたた寝遠き夏休み

4位 おいでやす小田
目を閉じてほんの少しの夏休み
添削(自己満足系の才能ナシというタイプの句。)
昼寝少し怒涛の日々に立ち向かう

5位 東野絢香
若楓台本抱きし揺れる隈
添削(17音に盛るには材料が多すぎる。)
台本を抱いて車窓の若楓

村上健志さんが本を出版されたとか…。
「フルーツポンチ村上健志の俳句修行」
帯には俵万智女史と又吉直樹氏が推薦文を記しておられます。
おっちゃんを抜いちゃいました…。わぉ!

来週のお題は「シューズ売り場」

2021年5月7日金曜日

おしゃべり俳句:第三回

夏の朝陽を受けきらり濡れた草
悠々と渓谷泳ぐ鯉のぼり
黒アゲハ白き牡丹と戯れん
走馬灯中途半端な街に生き
夏浅し諦められずうつうつと

夏井いつき俳句チャンネルより
【おしゃべり俳句:第三回】
子供の素直でかわいい俳句に思わず笑顔に

先生はマスクしてるほうがいい
「新品のヤドカリ見つけた!!」春めきて   栄英
何で誰も来てくれないの!おらが春   Tawandaの姪っ子
(めでたさも中くらいなりおらが春)
子をしかるママ鼻に汗かいとるよ   松山のとまと
(怒鳴る人の口ばかり見て鰯雲)
夏の空一年生と遊びたい   たまのねこ
空っ風たいへんあーちゃん飛ばされちゃう   藤なつき
げんごうにわたしの字がない春疾風   すがあつ
母ちゃんだって間違っている路肩雪   井上亮子
おかあさんは思い出をなめてる年の暮   sasa dango

特選句
北風やいのちがつぶれちゃうじゃないか   けんと
えっママは大人だったの梅ひらく   ななせ4歳
龍天に登るトイレはどこですか   行きずりの子供+警備員みづちみわ

2021年5月6日木曜日

題「衣類」

椿の葉入れて蕨の灰汁を抜き
先行者利益奪取ぞ夏近し
給付受け所得拡大花の冷え
激減すサービス消費春の暮
妄執(もうしゅう)は釣り針のごと春の潮 

NHK短歌 題「衣類」
起き上がる靴下、ズボン、ワイシャツを拾い上げてゆく二日酔ひの朝
田村元

今回のお気に入りの短歌
この野良着二年前まで外出着勝負服なる時もありしが
岩手県山田町 佐々木一歩

出会わないはずだったシャツとスカートが一緒に踊る洗濯の渦
東京都世田谷区 清水晴架
セーターの胸のあたりに鹿がいて、鹿のあたりへ抱き寄せられる
神奈川県横浜市 工藤さえ

絡み合い振り回されての家族だろ洗濯機より浴室へ告ぐ 星野真里
添削
絡み合い振り回されてこそ家族だろうと洗濯機の声浴室で聞く

花びらの色した母のニット着て風になびかすソウルも近い カン・ハンナ
添削
花びらの色した母のニット着てソウルから吹く風になびかす

題「ネイル」
鮮やかな爪の先へと伝わってやがて恵みとなりえる涙 星野真里
添削
鮮やかな爪の先へと沁みわたりやがて恵みとなりゆく涙

幸運を呼び出すネイル剥がすまで一度でいい君に触れたい カン・ハンナ
添削
幸運を呼び込むネイル剥がすまで一度でいい君に触れたい

歌人この一軒
春が軋んでどうしようもないゆふくれて逃れて平和園の炒飯 
荻原裕幸

短歌あなたならどうする?
ちゃーはんと二秒間ほど向かひ合ひまづはコップの水を飲み干す 田村元
星野真里さんが七七を詠みました。
ちゃーはんと二秒間ほど向かひ合ひまづは湯気も残さぬようにかきこむ
(田村元先生の原句より星野真里さんの七七の方が好みです。)

2021年5月5日水曜日

兼題「葉桜」

木洩れ日の中で溜息畦(あぜ)青む
立ち止まり心で激写春の花
春更けてフリーランスとノマドあり
ディスダンス流行る予感が春暑し
直立で意識遠のく目借り時

NHK俳句 兼題「葉桜」
葉桜や白さ違へて塩・砂糖   片山由美子

気象用語からも季語になったものがあります。
春一番、菜種梅雨、熱帯夜など…。
霾(つちふる)は黄砂のこと。
昔の人と同じ季節感を持っている。と石原正純さん。

見直し「俳句の常識」季重なり
一つの季語を主役に置くと良い。
女郎花(おみなえし)少しはなれて男郎花(おとこえし) 星野立子

今回のお気に入りの俳句
葉桜や運転席にとる仮眠 神奈川県大和市 佐藤直哉
葉桜のささやきの下バスを待つ 神奈川県 広田棑
葉桜となり借景に紛れけり 宮崎県西都市 児玉健二

武井壮さんが季重なりに挑戦!
夏向きの透かしの皿の蕨餅   武井壮
添削
涼しげな透かし皿の葛桜 

山肌に黒南風刻む雲の波   石原良純

石原良純さんは俳句を詠むのは
初めてではないみたいで驚きました。

2021年5月4日火曜日

八十八夜

人生のブレーキ踏まん春の空
自転車のブレーキのごと聞茶(ききちゃ)かな
ほろほろと散りゆく藤や童学寺
山桜カーテン越しの陽射しかな
眩しくてテレビ直撃春の朝

一分季語うんちく 八十八夜
立春から数えて八十八日目にあたる頃。
5月の2日、3日辺りになるようです。
「夏も近づく八十八夜」なんていう
茶摘み歌もありますが…。
農家にとってはとても大切な時期のようです。
「八十八夜の別れ霜」と言う言葉もあるそうです。
暖かさが近づいてくるとみんな嬉しくなりますよね。
と、家藤正人さん!

2021年5月3日月曜日

一物仕立ての俳句

春惜しむ「これでおしまい」まだ言えぬ
頬に風お伊勢参りや日永かな
お伊勢さん鳴き声いずこ春の鳥
春惜しむ遊びの中の俯瞰かな
同じ東風(こち)描く応挙若冲蕪村かな

夏井いつき俳句チャンネル
【一物仕立て】取り合わせまでのグラデーションを解説します

一物仕立ての一とは季語のこと。
季語が元々持っている情報だけで一句を作っていくこと。
一物仕立て 取り合わせ
季語が元々持っていない情報が少しずつ入ってくる。
ここがグラデーションになって取り合わせられる
このグラデーションの話となります。

白牡丹といふといへども紅ほのか   高浜虚子

牡丹散って打ちかさなりぬニ三片   与謝蕪村

上記二句を「純正の一物仕立て」と呼んでいる。

散りしぶる牡丹に少し手を貸しぬ   能村登四郎
(感じ方・思い・手とかこういう要素が
この句の中には少しずつ交じり込んでいる。)

牡丹百二百三百門一つ   阿波野青畝(せいほ)
(数詞の効果が見事。場所背景が入っている。)

夕牡丹しづかに靄(もや)を加へけり   水原秋櫻子
(夕と言う時間情報と天文の情報が入って来ている。)

牡丹散ってまた雨をきく庵かな   永井荷風
(雨と言う天文の情報、庵と言う場所が同時に入っている。
「また」に時間の経過と言う要素も…。)

中国に妖怪多し夕牡丹   有馬朗人
(2つの関係ない要素が一句に同居している。
2つのものがぶつかることによって言葉の火花を散らしている。
詩と言う火花が散ると言う作り方をしている。)

一物仕立てから取り合わせまでこのグラデーションの
作り方を自分で少し理解すると使える手が増えてきます。)

勉強大好きです!
今後ともよろしくお願い致します!

2021年5月2日日曜日

分別タイプのゴミ箱で一句

意味不明過剰包装春の反故 
アマゾンよ芥のゴミとため息と(無季句)
しなやかを風にまかせん藤の房
百年を鬼籠野に生きるのぼり藤
のぼり藤満つる甘い香神光寺

プレバト纏め 2021年4月29日
分別タイプのゴミ箱で一句

俳句の名人の査定スペシャル

永世名人への道
東国原英夫
ユンボの一撃花冷えのごみ屋敷
(「花冷え」とは春の季語で桜の咲く頃
 急に冷え込む時のことをいう季語。
 桜の咲く頃に気温が低くなることを表現する季語。
 美しいものと汚いもの、桜の静けさとユンボの一撃、
 対比が交互に経糸・横糸張り巡らしてる。)

永世名人富美男のお手本
梅沢富美男
春愁をくしゃと丸めて可燃ごみ
(詩の言葉になりにくい言葉だが、
 上から読めば詩の言葉として成立している。
 発想法の一つとして、丸められないものを丸めるという
 発想の切り口・パターンはあるが、上手く使っている。)

2021年5月1日土曜日

紫羅欄花(あらせいとう)

(篠田桃紅に捧ぐ)春を描くベースに書あり凛として
歳重ね知る喜びや夏近し
花の冷え伸びして攣りて声も出ず
山笑うエコラジカルで生き延びん
遅桜誰の為でもありませぬ

一分季語うんちく
読めない季語シリーズ「紫羅欄花(あらせいとう)」

花の名前です。
原産は地中海沿岸。
日本へ渡来したのは江戸時代頃と言われています。
型は単から八重。色は黄色、赤、紫、ピンク、白。
香りも良いそうです。
花言葉は「愛の絆」「求愛」
俗にいう「ストック」のようです。