2021年2月28日日曜日

夏井いつき俳句チャンネルへ

いつの日か一人とならん逍遙忌 
山焼くや愛するものが遠ざかり
海神(わたつみ)よ残る寒さよ風強く
立ち止まる梅のほころび遍路笠
コロナ禍を空海と行く遍路杖

夏井いつき俳句チャンネル
【正人の人生相談】みなさんのコメントで悩みが解決しました!

俳句チャンネルでやって欲しいこと! 

▪添削してください。
「おウチde俳句クラブ」の中で丁寧にやっています。
本気で添削を希望するなら会員になってください。
▪ゲストを呼んで欲しい。
現実的にこれは無理。
▪ユーチューバーとコラボして欲しい。
いつか…。知識がないので家内制手工業でやっていきます。
▪座ってるだけじゃないものをやって欲しい。
バッサリ却下。
▪いろんなイベントの裏側を見せて欲しい。
これは無理がないのでできます。
楽屋とか舞台袖とかの様子はお伝え出来ます。
▪実際に目の前で作って欲しい。
既にやりました。
▪自分の詠んだ俳句を出したい。
作る側と双方向のコミュニケーションがやりたい。
▪コメント返しもして欲しい。
▪お二人が楽しいと思うことをやってください。
▪再生リストを細分化して欲しいです。
以上を鑑み、やりたい事をやっていきましょう!と言う結論に…。
今後もご意見お寄せください。とのことでした。

私は文法とか俳句紹介をやって欲しいです。
説明して貰えるとありがたいです。

2021年2月27日土曜日

春光戦予選C・D

春寒し感情の蛇口垂れ流し
消しゴムで消したい過去を持ちて春
百歳を言祝ぐ紙面や春兆す
早春や見えぬ繋がりさもありなん
寒し春できなくなってしまうもの

プレバト纏め 2021年2月25日
春の俳句タイトル戦「春光戦」
きのこの山とたけのこの里で一句

Cブロック
1位 東国原英夫
買い食いを叱られて来し末黒野(すぐろの)よ

2位 松岡充
朧夜や一人キャンプのホットチョコ

3位 森口瑤子
遠足のリュックの底にチョコの染み
添削
遠足のリュックの底の染みはチョコ

4位 岩永徹也
どちらとも言えないに〇双葉かな
添削
双葉萌ゆどちらとも言えないに〇

5位 春風亭昇吉
雛あられ姪にひと粒ごとのおと
添削(昇吉さんが言われた補強と被りが私も解りません。
   雛あられと姪が被りでかじるとおとが補強って?)
雛あられかじるひと粒ごとのおと

Dブロック
1位 向井慧
花疲れ臓腑に溶けるチョコレート
(意外性と納得)

2位 三遊亭円楽
山里や三橋美智也の春の歌

3位 ミッツ・マングローブ
当直のナース息吐(つ)く夜半の春
添削
当直のナース春夜の息深く

4位 立川志らく
鷹化して鳩にありし日の駄菓子屋
添削(春の幻想的な気分を表す季語。)
鷹鳩と化しありし日の駄菓子屋よ

5位 パックン
夜桜の対局駒はたけのこの里
添削
対局の駒はチョコなり桜の夜

決勝進出は松岡充、村上健志、中田喜子!
期待しています!

2021年2月26日金曜日

獺魚を祭る

岳人の森眩しき陽射し福寿草
百歳を祝う紙面やいぬふぐり
人間ならざるものの如く日永
(ワクチン接種)打つべきか打たざるべきか春一番
失言のバトンの行くえ冴返る

一分季語ウンチク より
「獺(かわうそ)魚(うお)を祭る」

七十二候2月19日~23日までの区分を指します。
獺は獲った魚を岩の上に
並べて置いておく習性があり
そのさまが獺が神様に
お供物をしている状態に見立てたのだとか…。
ちなみに、日本酒「獺祭」は
これから命名しているそうです。

ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~
萬田久子さんがゲストでした。
最後の色紙の言葉は…。
「人生楽しみましょ」でした。

謳歌していない自分を見透かされて言葉でした。

2021年2月25日木曜日

長い季語は二十五音

シナリオは多くを書きて春の色
ファストリが揚げる日経花曇り
春光や株価順調資生堂
春陰や株価繁栄不安定
給付金全て預金に向かう春

夏井いつき俳句チャンネル
【季語】知っていても使えない?一番長い季語は何と二十五音!

五音の季語集
最初の一句を作る時に五音の季語は便利です。
季語はいろんな音数のものが大量にあります。
四音の季語は助詞をくっつければ
それで五音のパーツとして使えます。

俳句の世界で一番短い季語は「蚊」です。
「蛾」「鵜」「藺(い)」もあります。

「●●が●●になる」と言う季語があります。
七十二候に多いパターンです。
「雀蛤になる」(十音)晩秋の季語。
「腐草為蛍」(ふそうほたるとなる 九音) 
「国民体育大会」(十二音)

一番長い季語は講談社版「カラー図説日本大歳時記」
最新版「新日本大歳時記」に記載されています。
「童貞聖マリア無原罪の御孕(おんやどり)の祝日」(二十五音)
「絶滅寸前季語辞典」作成時にこの季語で例句を作られたとか…。
「童貞聖マリア無原罪の御孕の祝日の鳩」
家藤正人氏も一句
「童貞聖マリア無原罪の御孕の祝日の胃」

私は少し前より長い季語、短い季語に挑戦しています。
けっこう、嵌っています。
楽しいです。

2021年2月24日水曜日

題「奪」

ちっぽけな人集まりて春浅し
季節違えて咲くエンドウや春の潮
出迎えはエンドウの花春の釣り
黒潮に向かゐて咲かんエンドウの
(コロナ禍講習会にて)集う春マスク重ねて暖かき

NHK短歌 より
居眠れるわが手のうち「夢十夜」君は奪ひぬ指をそろへて 寺井龍哉

題「奪」

面ひもを結んで入る剣の道空気張り詰め一本奪う 渡部正行
添削
面ひもを結んで入る剣の道しずかに右の足を踏み出す

奪ひたる大根左右に抱へこみ猿堂々と道を横切る 
山口県岩国市 木村桂子
好き嫌い顔に出すこと奪われて三日月少し拗ねてみただけ 
三重県津市 田中晶
有島は愛を奪うと言っていた俺も思ったやるな有島
東京都渋谷区 安原健一郎

紅(くれない)は移ろふものそ橡(つるはみ)のなれしに衣になほ乃(し)かめやも
大伴家持

寺井龍哉先生にはまたお願いしたいです。
素晴らしかった。
特に性格?為人?に魅了されてしまっていました。
最初は難し過ぎたけど、回を重ねるごと嵌っていきました。
また、お会いできる日を楽しみにしています。

2021年2月23日火曜日

兼題「下萌」

アカショゥビンに見ゆる一村春北斗
五線譜に春の言祝ぎ(ことほぎ)溢れをり
流されるだけの人生春霖雨
朧夜や愛知らぬまま歳重ね
冴返る満足できず耐えられず

NHK俳句 より
萌え出づるものの匂ひや漱(くちそそ)ぐ   西村和子

兼題「下萌」
萌え出づるものが出てくる半月ぐらいの現象。
草青む・土手青むとなると多くの人が気づく。その直前。

今回のお気に入り
下萌や和菓子に透ける浅緑 徳島県鳴門市 田渕明
草萌や瓦礫ばかりと思ひしに 神奈川県小田原市 天野信敏
放牧の杭打ちの音草萌ゆる 埼玉県越谷市 大西順子

ようこそ句会へ ひとり吟行のすすめ
手びさしに軽飛行機を春の風   岸本葉子
オートバイのゆっくり曲がる春の昼   岸本葉子

春朝やコーンフレークふやかしぬ   やくみつる
春めきてスキーショップの赤き札   やくみつる

遠目にも今朝十あまり藪椿   西村和子
吹き出しのかたち軽やか春の雲   西村和子

徳島の人が詠んだ俳句がまた選ばれていました。
来期は私も投稿してみようかな?
なんて画策中!

2021年2月22日月曜日

独立自尊

夕長し存在感の薄き人
黙通す二人の時間春の雲
沈黙のみが過ぎ行かん半仙戯
春の磯喋ることなく時流る
春の夜や吾の皺に見る亡母の手

偉人たちの健康診断
「福翁百話」より
独立自尊は命よりも大切なものだ
妨害するものがあらば
天下を敵にしても
親友との交わりを絶っても
守らなければならない
かつて武士が命がけで
武士道を守ったのと同じだ

福澤諭吉は自由・平等と独立自尊は
激動の時代を生きた福沢諭吉にとっては
その貴さはなにものにも代えがたいものだったのです。

この時期、最もタイムリーな再放送だったのでは…?
「偉人たちの健康診断」福澤諭吉編!
あの方は見てくださったでしょうか?
否、見ても理解ができないかも…。
残念でなりません。

2021年2月21日日曜日

公募ガイドは光の書

春北風(はるならい)寄り添うことに疲れたり
はすっぱを重ねるごとの春の塵
ゆくりなく旋回重ね鳥帰る 
ラフ重ね遊ぶ言葉や山笑う
暮れかぬる寄り添う気持ちなき人と

夏井いつき俳句チャンネル
公募ガイドは光の書?季語の六角成分図でボツから逃れよう

公募ガイド2021年3月号は俳句の特集!
と言うことで組長が登場!
公募する時の簡単な作り方から少し抜け出す為の
凡人の塊として闇から闇に葬り去られるのでは
公募ガイドの目的に合致しないので、
どうやったら残ることができるのか?
そう言う俳筋力をつける為にどうすれば良いのか?の
ヒントを一塊としてくださったのだそうです。
「闇に沈まない為の終末から逃れる為の光の書」  
季語の六角成分図の話だそうです。

「夏井いつきの季語道場」にも記載されています。
視覚、嗅覚、聴覚、触覚、味覚、連想力
5つのアンテナから情報が入ってきます。
季語を把握する為に五感情報を
目で見える形に整理したものです。
組長の脳の中のデータ分析だったそうです。
+1個が必要だと思ったのは忌日の季語。
忌日は五感では説明がつかない。
連想力と言うキーワードを立てることで
この成分図が成り立ったのだそうです。
季語を視覚化することで役に立ちました!と組長。
季語の受け止め方も変わる時がある。
なので、公募ガイドを手に取れ!と言う回でした。
具体的な事を知ることで闇から逃れましょう!と、
最後に高らかに叫ばれたのでした。(笑)

2021年2月20日土曜日

春光戦予選A・B

犬の背は陽射しのにおい春の夜
春薄暮(はくぼ)たわむリードと老いた犬
春茜レトロを風が吹き抜けん
春夕焼レトロ纏いてあるがまま
意のままに進まぬ日々や春はやち

プレバト纏め 2021年2月18日
春のタイトル戦「春光戦」予選A・Bブロック
ウニの軍艦巻きで一句 

評価のポイントは季語を主役に
立てる工夫ができているか否か?

Aブロック
1位 藤本敏史
流星群いくつか海に墜ちて海胆

2位 村上健志
海苔篊(ひび)の等間隔に暮れかかる

3位 千賀健永
鈍(にび)色の漁船ふちどる春北斗
添削
鈍色の漁船よ青き春北斗

4位 北山宏光
花板に握らるる雲丹淋漓(りんり)たり
添削
雲丹淋漓たり花板のあざやかに

5位 馬場典子
一貫の海胆縄文と令和を繋ぐ
添削
海香る縄文の海胆令和の海胆

Bブロック
1位 皆藤愛子
休業と手書き格子戸に春塵
添削
休業とあり春塵の格子戸に

2位 中田喜子
艶めきて海胆握る指和(な)ぎのごと
添削
和ぎのごと海胆艶やかに握る指

3位 筒井真理子
海苔一帖(じょう)等間隔に刻みて春
添削
海苔刻む等間隔の音や春

4位 武田鉄矢
ウニ二貫お先にどうぞと古女房
添削(映像ではなくストーリーを描こうとしている。)
「お先にどうぞ」と女房分け合ふ海胆二貫

5位 篠田麻里子
春の闇洗う寿司桶荼毘(だび)し祖母
添削
寿司桶洗う祖母を荼毘せし夜の春

今回の添削には大いなる疑問でした。

来週のお題は「きのこの山とたけのこの里」
今までにはないお題!どんな句に出会えるのでしょうか?

2021年2月19日金曜日

マイナンバーカード手続き着手

罵倒して恥をかかせて春の霜
春みぞれ無邪気装い言う本音
時間とともに消えゆく遺香遅日
老犬と保つ撓(たわ)みや春の道
老犬の背に顔うずめ春の香

一分季語ウンチク より
「冴返る」春先、暖かくなってから、
また寒さがぶり返してくること。
「予感」寒さが春になっても
ずっと続いていること。
使い分けたい季語!

18日、マイナンバーカードの
手続きにやっと着手しました。
不安だったのですがスマホからやりました。
最初は郵送で、パソコンからと考えた末、
怖いもの見たさでスマホから挑戦しました。
しか~し、政府の仰せの通りスムーズにできました。
でも、画像が巧く撮れませんでした。
やはり自撮りは難しいです。
正面で撮るのがあんなに難しいとは想像外でした。
次は、役所に暗唱番号を届け出なくてはなりません。
最後まで行き着くでしょうか?(謎!)

2021年2月18日木曜日

正岡子規の俳句

冴返る秒針照らす月灯り 
春の啄木鳥(きつつき)本能による拷問
右肩上がりのコロナ予算ようず
焦がれつつなお惑わされ春の情
霾(つちふる)や正義と虐め紙一重

夏井いつき俳句チャンネル より
正岡子規の2月の句を紹介

蒲公英やローンテニスの線の外   正岡子規
(「や」って言うのは「おー!」と強めるような
 そんなニュアンスがある。)

蝶飛ブヤアダムモイブモ裸也   正岡子規
(明治35年亡くなる前年に詠んだ句。)

君を待つ蛤鍋や春の雪   正岡子規
(「蛤」と「春の雪」が季重なり
 詩歌の世界では「君」「あなた」は恋愛対象。
 「春の雪」を主役にするために
 「蛤鍋」と詠嘆「や」が使われた。)

馬ほくほく椿をくぐり桃をぬけ   正岡子規
(「椿」と「桃」が季重なり。
 畳みかけた動詞「くぐり」と「ぬけ」が破綻していない。)

自分が感動した場所を精査していくうちに行き着く。
そうしたら素直に表現するしかない。
俳句は人の評価の為に作るんじゃなくて、
自分の「良かった」「うっとり」とか
「すげー」とか、それを表現したいわけです。
人がどう言おうとまずは作りたいように作る!
ただその時に大事なのは
「技術がないくせに開き直ってはいけない。」
ここだけです。と夏井いつき組長!

2021年2月17日水曜日

兼題「蛇口」

春兆す偶然が生むポーリング
光より現れたる鳥春の声
亀鳴くや師を内心馬鹿にすべし
飛島や光あまねし春の海
春愁やいぶかしげを放つ(フィリップ・ガストン)ガストン

NHK短歌 より 
兼題「蛇口」
蛇口よりシンクに立たす水の束慰められて傷つきてきた 小島なお

口笛を聞きし錯覚に振り向けり校庭に蛇口十ほど並ぶ 河野裕子

今週のお気に入り
校庭の蛇口のつららの先端に陽のやわらぎて授業始まる 
大分県大分市 隅井茂樹

感情の蛇口口閉めたり緩めたりしているうちに花蕊(かずい)降る道
愛知県尾張旭市 高津優里

緩んでいる蛇口に水が溜まるよにまぶた閉じても集まるしずく
東京都国分寺市 杉本智樹

逝きし友皆はるけくて冬の陽に蛇口光る広場をよぎる 大成金吾
添削
逝きし友皆はるかなり冬の陽に蛇口光る広場をよぎる

鈴が音の駅家(はやゆうまや)堤井(つつみゐ)の
水を給(たま)へな妹(いも)が直手(ただて)よ 
作者不明 万葉集巻第十四

ゲストの水田信二を短歌にしてください!
切り込んで言葉は生きるきみ言うきみの狡さは隠し包丁 小島なお

小島なお先生素晴らしかった!
最後に場外ホームランをかっ飛ばされたように感じました。

2021年2月16日火曜日

兼題「春一番」

変えられぬ人間性を持ちて春
電線で挙動不審の鳥や春
鶏が子犬背負いて春の庭
鶏とたわむる子犬春浅し
なんとなく背中に視線春の月

NHK俳句 より
ひかりのように解ける数式春一番   対馬康子

兼題「春一番」
影と明るさ、不安と希望を秘めた季語

春一番紅鶴の脚揃ひけり   武井壮

とりあえず春一番は塁にでろ   五味太郎

今週のお気に入り

春一番少女の瞳おいてゆく 愛媛県新居浜市 真田孝夫
時の気の道乱れゆく春一番 東京都江東区 五十里順三
春一番予測違わぬ反抗期 埼玉県川越市 岩澤雄高

対馬康子先生のお好きな句
春風はけものの腹のあたたかさ   五味太郎
(不安感の中の温かさ)

五味太郎さんにとって絵本は絵と文章が
同時進行している表現だったそうです。
音がする!香りがする!空気感がある!
絵と言葉の多様性を理想としているのが絵本…。
スペシャルにならない、分化していない表現が絵本…。
絵本は個性が全てに感じられたそうです。

五味太郎氏は絵本作家でいらっしゃいますが、
「俳句はいかが」と言う本も出版されています。

一部が番組内で映し出されていました。
吾が妻にスープ半分毒半分
絡みたる言葉を梳いてシャワーかな
空き罐(かん)に言葉のかけらを入れて蹴る

俳句プラスアルファ より
象が居てのそりのそりとお伽する
中庸の鰐は寡黙の皮を着て
振りむけばおくれてきたるゴリラかな
春風はけものの腹のあたたかさ

最高に魅力的…。

2021年2月15日月曜日

想像力といふものは

風光るコンポジションが次々と
春霖雨(はるりんう)心静かに過去回顧 
畏怖の念持ちつ持たれつ半仙戯(はんせんぎ)
若布刈る縺(もつ)れ絡(から)まりたまに切り
柔軟な視線たずさえ日永かな 

想像力といふものは、多くは不満から生まれるものである。
あるひは、退屈から生まれるものである。
「若きサムラヒのための精神講話」1969年 より
今こそ漕ぎ出す時かも…。
三島の海へ…。

三島由紀夫に近づいたり離れたり、
俯瞰したり見上げたり…。
天才の思考は私には寄り添えないような…。
拒絶されているような…。
繊細過ぎてついて行けません。
凡人はそこまで緻密に考えられません。

2021年2月14日日曜日

兼題「白子干」

春のみそさざい至誠天に通ず
鞦韆(しゅうせん)漕ぐ怒りと言うエネルギー
満たされないことへの怒り春潮
春怒涛ペルソナ用い生き延びん
(ジョーダン・ベルソンへ)ベルソンと宙を旅する春日かな

ギュッと!四国
兼題「白子干」

選句ポイント
意外な発想
想像力をかきたてる

ギュッと!特選
摘(つ)まんでは富士の形にしらす干し   妹のりこ

入選
猫振り向かず篭(かご)百枚のしらす干し   すみれ
潮荒れの手をこぼるるや白子干(しらすぼし)   伊奈川富真乃
粥(かゆ)の海に放つ百態白子干(しらすぼし)   裾野くみこ

はじめの一歩!
朝粥(あさがゆ)に振りたる柔きしらす干し   小鞠
添削(たるは完了の助動詞。感触が伝わらない。)
朝粥(あさがゆ)に振るやはらかき白子干(しらすぼし)

いつも勉強になります!
NHKさん ありがとうございます!
https://www.nhk.or.jp/matsuyama-blog/gyutto/haiku/

2021年2月13日土曜日

焼肉で一句

近づきて傷つけられて春の潮
新築の目睫(もくしょう)解体春の空
爛熟(らんじゅく)した文学性春まけて
春兆す苦難乗り越え踏破せん
春浅し英雄たらん使命感

プレバト纏め 2021年2月11日
焼肉で一句

永世名人富美男のお手本
梅沢富美男 
〆に出るオモニの自慢の干鱈汁
添削(句材は良いが、説明が過ぎている。)
酒足りてあとはオモニの干鱈汁

特待生昇格試験
北山宏光
春の闇肉焼き終える22時
添削(前書きを入れておくことで月日が
経過してもこの時代を詠んだ句として生き残る。)
(時短営業要請)そそくさと肉焼き食らう春の闇

1位 佐々木久美
上京の春や深夜のユッケジャン

2位 亜生
春寒し一人で座るカウンター
添削
春寒し今宵ひとりのカウンター

3位 井手上獏
煙泣き卒業焼肉春間近
添削
卒業焼肉煙に泣いて分かれゆく

4位 森公美子
山登り目指す煙は山桜
添削
山桜囲む山頂バーベキュー

5位 木瀬哲弥
黒崩れ覘く陽炎杯や
添削
肉を焼く火に横顔の揺れる春

今回はレベルが低かった…。
時間の無駄遣いをさせられてしまいました。
東大を卒業しているのにどうして
あのような俳句が詠めるのでしょうか?
あまりにも酷い…。
ほんの少し勉強をすれば
あのような句にはならなかったのでは…?
かなり俳句を馬鹿にされておられるのでは…?

2021年2月12日金曜日

末黒野とは

早朝に閉じるカーテン春の月
飽くことのなき売られた喧嘩日永し
ディぺートが好きな人をり春の泥
春怒涛心は愛を覚えてる
アオウミガメ産めない浜を春の月

一分季語ウンチク
「末黒野(すぐろの)」

ジャンルとしては「地理」の季語。
「焼野」と言った方が伝わり易いかもしれません。
春先、焼野のあとが黒く一面に残っている野原のことです。
「野焼」は別の季語で、人の行いが
重点に置かれた「人事」の季語です。

「末黒野」は焼き終わった灰が肥料となって
新たな緑を育んでいく!そんな初春の季語です。

2021年2月11日木曜日

第2回おしゃべり俳句

かざぐるま言動一致どこへやら
いぬふぐり怒のはけ口にされてゐる
寂黙(じゃくもく)を破る春陽やわらかく
寂黙(せきもく)は吾の防御なり花曇
石鹸玉(しゃぼんだま)聖なる静寂(しじま)破られり

夏井いつき俳句チャンネル
第2回おしゃべり俳句 
子どもの大胆な発想を夏井が大絶賛!

直直
お母さん明日はおりこうになってね
お母さん今日はおりこうになったね
違う人になってくれてありがとう

Fukurou morino
ナス食うのけっこう苦労したんだよ

イソノタラスケ
お年玉でいくらと大トロ食べたいな

FUSION mit
初春や賞金女王になるの

やまむらくみこ
おうちにはドーナッツがある春の風

栄英
おつきさまをくもがたべている七五三

yykawa
人生は保険がだいじ春日和

きこばあば
小春日やぼうっとしてたね今先生

猫宮瓜
あさのまえあおになるのよおかあさん

Cさん 新開ちえ
十二月はんこをぎゅうとおしすぎた
ゆうすけがいっこみつけた椿の実
つめがぴょんぴょんとんどう冬の朝

💮特選句
すがあつ
とうさんを寝かせてきたよ窓に月

こうき4歳
つばさのようなものはとべない桜

山本先生
春や背が高いだけかと思ってた

子どもの感性は本当に素晴らしい!

2021年2月10日水曜日

題「犬、戌」

巣ごもり需要なぜ値上げ春陰
春の恨み見え隠れする本能
姫すみれ吾を操る健気さよ
春怒涛怒りの奥の哀しみよ
だんまりは自己愛ゆえの懐手

NHK短歌
ねむりへと降りていくときすれ違う黒犬の毛に腕は触れたり
松村正直

題「犬、戌」
帰るなり飛びついてくる愛犬をひとしきり撫でたのち喪服脱ぐ
大阪府大阪市 栗本悦子

犬は老い主も老いてゆるやかな撓みをたもちリードはすすむ
群馬県館林市 長谷川清

信号が青になるまで自由時間人には人の犬には犬の
茨木県ひたちなか市 菅野公子

泣きたくて顔うずめれば真夜中も犬の背中は日なたのにおい
カナダオンタリオ州 さとうはな

引き出しの犬用ブラシ捨てようと家族誰もが言わず二十年
カン・ハンナ
添削
引き出しの犬用ブラシ捨てようと誰も言わずに二十年過ぐ

負けていい勝負があって午後七時小さな指がカードをめくる
星野真里
添削
負けていい勝負もあって午後七時小さな指がカードをめくる

我が家の犬派いずこにゆきぬらむ今宵も思ひいでて眠る
島木赤彦

雪の夜のレールの先に浮かびくるまだ言葉にはしていない夢
松村正直

雪の夜のレールの先に浮かびくる光をみつめ振り返る過去
(最後の七七の創作) 足立梨花

2021年2月9日火曜日

兼題「梅見」

春の雷ステイホームの電気代
寝る前に開けるカーテン春の星
春寒し金も時間もなかりけり
知るほどに心離れて行く日永
不安増すコロナ情報花曇

NHK俳句
強さうな鳩がをりけり梅見茶屋   小野あらた

選者 小野實先生の好きな一句
煎餅の粗目(ざらめ)眩しき湯冷めかな
(濁音が味わいを醸し出している。)

細部執着派と小澤實先生は命名。

兼題「梅見」(花見と対比させたいお題。)
春獄も佐内も愛でし梅見せむ 福井県福井市 漆崎惣章
(松平春嶽、橋本佐内を入れることで地名を明かしている。)
たすきがけ良く似合うなり梅見茶屋 東京都北区 伊藤秀雄
みずうみに青空滲むる梅見かな 福島県鏡石町 斎藤秀雄

小野あらた 食べ物句
弁当の醬油の余る小春かな
曲がる場所それぞれ違ふ白子干
テーブルに散りをりかき氷
水筒の暗き麦茶を流しけり
秋冷やチーズに皮膚のやうなもの
蜜柑のすぢ爪の間に乾きけり

「現代の若い世代の居場所のなさ、生きづらさを捉えている。
 見ることにより新しいものが生まれてきます。
 目の前のものをしっかり見ている。」と、小澤實先生。

2021年2月8日月曜日

藤原定家の言葉

朧月バイデン政権初出帆
春の闇翻弄されんドリーマー
春陰やハイテクジャパン今何処
アップルへ老後を託す春の夢
春心ショックのたびに株下落

藤原定家 曰く
「和歌に師匠なし。
 只(ただ)旧歌を以て師となす。
 心を古風に染め、詞を先達に習はば、
 誰人(たれびと)かこれを詠ぜざらんや。」   


「歌は広く見遠く聞く道に非ず。
 心より出でて自ら悟るものなり。」

表面的なノウハウやテクニックを学んでも、
そのままではあまり意味はありません。
本質を見極め独自の解釈を昇華させ、
自分のものにしてこそ
価値があるものになるのではないでしょうか?

2021年2月7日日曜日

俳句のしりとり

吾は何者か?問うてどうなる!春の風
永き日や刹那(せつな)がスローモーションで
ナラティブを糧とし生きん春の星
春霖や生き行くものの健気かな 
陽光へ向かいてナズナ背伸びせん

夏井いつき俳句チャンネル
【俳句のしりとり?】『しり2字 3角パス』をやってみた

たらちねの花見の留守や時計見る   
海松(みる)色の帯こそ佳けれ花朧(おぼろ)   夏井いつき
ぼろぼろの座布団ぼろぼろの子猫   家藤正人
寝ころんで仰ぐ雲あり遍路道   加根光夫 兼光
美智子妃の春の帽子のやはらかく   夏井いつき
角材を春の木くずの噴(ふ)きいづる   家藤正人
づるづると引く春の棺の人かるく   加根光夫 兼光
ルクセンブルクとは未知の国冬すみれ   夏井いつき
未練たらたらのおでんのちくわなど   家藤正人
などかもと呟く春の駒の背を   加根光夫 兼光

この企画気に入りました!
優れた俳人3人ならではの醍醐味をのぞかせて貰いました。
加根光夫 兼光氏が素晴らしかった!
大ファンになりました。
次回が楽しみでなりません。

2021年2月6日土曜日

加湿器で一句

無の一歩旅人と杖遍路道
始まりは不意のひらめき春楽し 
春光や神への疑問抱きつつ
春陰や価値観めぐりあんぐりと
道徳観の違ひ鮮明春の泥

プレバト纏め 2021年2月4日
加湿器で一句

永世名人富美男のお手本
梅沢富美男
春の雪まだ現役の鯨尺
(「まだ」ではなく「なお」の方が良いのではないかと提案。
 少ない言葉でドラマが描かれている。)

特待生昇格試験
森口瑤子
加湿器の給水せよに起こさるる
添削
加湿器が給水せよと吾を起こす(擬人化)
加湿器の「給水せよ」に起こさるる(原句)
加湿器の給水ランプに起こさるる(映像化)

1位 あんり
寒明けや君の「お疲れさま。」の声
(句読点、句点は要らない。)

2位 勝俣州和
君が去り空の加湿器春寒し
添削
加湿器は空っぽ君去りし春は

3位 貴島明日香
冬の風母の手憶(おも)う指のシワ
添削
母の手を憶う我が手や冬の風

4位 高畑淳子
加湿器の靄(もや)ぐ向こうに化粧前
添削
加湿器の湯気よ化粧前の鏡

5位 生見愛瑠
肌荒れる悔やむ昨夜の押し忘れ
添削
加湿器を押し忘れたる朝の肌

今回は梅沢富美男永世名人の俳句に拍手喝采!
素晴らしい!
素晴らしい俳句と出会え嬉しかった。

2021年2月5日金曜日

立春とは

悠久の時と向き合ふ春時雨
春愁う黒と白とのせめぎ合い
木の芽時大凶の御籤に中る
冴返るやればできるぞなぜやらぬ
反抗と対抗持ちて春嵐

一分季語ウンチク「立春」
立春とは春の始まりとされる日
二十四節気の最初の始まり
「立春」を1年の始まりと捉えています。
科学的には太陽黄経が
315度になる日を立春と言います。

2021年2月4日木曜日

根本かおる女史の言葉

春の雨約束のごと新芽かな
エサ求め霰とともに急降下
春の霜揚げ足取りてしたり顔
群れを連れフィールド遥か春の鳥
ブーツ履き犬に連れられ春の道

ザ・インタビュー ~トップランナーの肖像~
ゲスト根本かおる女史の色紙に記された言葉!
「Think Globally Act Locally」
地球規模で考え、足元から行動せよ!という標語。

この言葉は生物学者の福岡伸一氏の最近の著書
「ルリボシカミキリの青」に、
アメリカの細菌学者のルネデュボスが
「Think globally, act locally」を提案したとあります。

60-70年代の市民活動では、普及していた言葉のようです。
出典はwikipedia(英)では、ルネディボス以外に、
デビッドブラウワー、ジャックエリュール、
バックミンスターフラー、ヘイゼルヘンダーソンなどの
名前があがっていますが、論争があるようです。
ルネデュボスやその他の人たちがこの言葉を
広める重要な役割をしたことは間違いないようです。

https://econavi.eic.or.jp/qa/detail?id=80#:~:text=Think%20Globally、%20Act%20Locally(シンク,行動せよ」という標語です。より

2021年2月3日水曜日

初短歌

春霖や腹はいろいろ黒い腹
待春やできることから始めねば
鼻を出しウレタンマスク黒北風
冷湿布背中ぞくぞく班雪(はだれ)かな
春の泥読め取説を売り手こそ

短歌de胸キュン
テーマ「調味料」
リフレインを使うことでリズムが生まれる。

座談会終へて出づれば雨の街酢を流したるごとく光りて 
栗木京子

何か足らぬ何か足らぬといくばくの迷ひに掬ふ匙の塩 
藤田さくら子

隠し味の味噌を見抜いた老シェフは「女性のウソは見抜けませんけど」 
埼玉県日高市 笠原明子

父だけがいつもサラダにかけているえごま油は満月の色
青森県八戸市 夏野あゆね

言ったよね何度も言ったよないちゃーよコーレーグスはとっても辛い
村上健志

コーレーグス何度も辛いと言ったのに水だ水だと目をまわす客
小島よしお
添削
コーレーグス辛いと念を押したのに水だ水だと目をまわす客

フリップにマジックで書く文字が良い短歌も良いけどその文字が好き
村上健志

冷蔵庫にめんつゆがない盗まれてしまったみたいにめんつゆがない
村上健志
添削
冷蔵庫にめんつゆがない悪魔がとったかめんつゆがない

短歌に初挑戦しました!
縄飛は一点見つめ落ち着いて親指立ててつま先で飛ぶ 貞子

2021年2月2日火曜日

節分は124年ぶり

何見ても何を聞いても霜柱
冬の灯や記憶辿りてしゃがみこみ
冬尽くや吾は騙せまじあるがまま 
おもんない話しすんなや隙間風
腹減りて腹が立つなり冬ざるる

今日は節分!
節分が3日でなくなるのは1984年2月4日以来37年ぶり、
2日になるのは1897年以来124年ぶりだとか…。

俳句さく咲く!

番組冒頭の俳句
大根が一番うまし牡丹鍋   右城墓石

またまたお気に入りだった句を記しておきます。

正月に食べるもので一句
焼き芋や黄金の蜜の滴れり   塚地武雅
田作りやほろ苦き年重ねをり   いとうまい子

昭和以降の新しい冬の季語「縄飛」で一句
縄飛や弧線廻して子に還る   田中要次
添削
縄飛のひたすら子へと還りけり   

縄飛の故郷思ひくぐりけり   塚地武雅
添削
故郷を思ひ縄飛くぐりけり

春待つや丸く寝る猫三つ巴   田中要次
添削
春待つや三つ巴にて猫眠り 

俳句にもはっきりと好みが出てきたようです。
良いとされる俳句でも好きになれません。

2021年2月1日月曜日

ダライ・ラマ14世とフランツ・カフカ

露凝るや嘘のたまわれ再起動 
永遠に続かん感情よ水涸る 
この星に生まれ暮らして雪催
冬ぬくし土のテーブル息衝いて
寒すばる記憶辿って求めけり

ダライ・ラマ14世 曰く
「最高の人間関係とは、
 お互いを必要とする気持ちよりも、
 お互いを愛する気持ちのほうが、
 上回っているものであることを、
 忘れないようにしなさい。」

フランツ・カフカ 曰く 
「青春が幸福なのは、
 美しいものを見る能力を備えているためです。
 美しいものを見る能力を保っていれば、
 人は決して老いぬものです。」