2021年9月28日火曜日

兼題「瓢(ふくべ・ひさご・瓢箪)」

秋の夜エースを持ったいかさまし
秋の声老いてなお花となる
自分のことができない人と空高し
秋彼岸誰を護らん星となり
秋半ば余分なものは取り除き

NHK俳句 兼題「瓢」
選者は櫂未知子 司会は塚地武雅 

瓢(ふくべ・ひさご・瓢箪)
青い瓢箪のこと。成熟した実の中身を腐らせて
中を空にして酒などを入れる器にする。)

宿題のお気に入り
鮮やかな服仕舞ひたり冬隣   塚地武雅
実石榴やとぼとぼ向かふ習ひごと   伊藤まい子
夜食とるそこはかとなき同志感   田中要次
奥祖谷は人より案山子多きけり   田中要次

今週のお気に入り
何か棲む瓢の中に小さきこゑ   板井すみ江
瓢箪のするりと風をかはしをり   南タミ子
青瓢神の遊びのかたちして   寺川育世

俳句、二歩目へ
めでたい季語、めでたくない季語
瓢は昔から子孫繁栄、末広がりと
人から言われめでたい季語とされてきた。
対照的な季語の紹介…。
うすき闇あれば必ず曼殊沙華   櫂未知子
曼殊沙華という季語は彼岸に咲くので彼岸花、死人花、
幽霊花、捨て子花など縁起の悪い呼び名がついています。
季語は満遍なく使った方が俳句に奥行きが出る。

俳句ドリル
□ □や 秋の暮
古本を捲(めく)る匂ひや秋の暮   櫻井紗季
(本と秋の関係が近い)

前脚のぐらつく椅子や秋の暮   塚地武雅
添削(椅子に脚はないと、櫂未知子先生。
脚はあります。専門用語でもありません。) 
脚少しぐらつく椅子や秋の暮

裏木戸にそぼ降る雨や秋の暮   いとうまい子
(裏木戸と秋の暮では寂し過ぎる。)

助手席に母の遺影や秋の暮   田中要次◎
添削(動詞が全くないのが良い。)

兄よりも先行く吾子や秋の暮   マネージャー
添削(作者の兄と吾子では?櫂未知子先生の誤読では?)
兄よりも弟先や秋の暮

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