台風の直撃受ける午前二時
許せないこともあるのよ秋湿り
人を傷つけあっけらかんと秋の虹
昨夜(よべ)の雨心の中の水たまり
仲秋やルールは破る為のもの?
◆夏井いつき俳句チャンネル より
九月の子規 助動詞「けり」
過去の助動詞が切れ字になった歴史!
「けり」は「三大切れ字」と言われているものとして
「や」「かな」「けり」と言われています。
大仏に二百十日もなかりけり 正岡子規
二百十日とは立春(2月4日頃)から数えて
210日目の日で毎年9月1日頃にあたり厄日ともいう。
台風の特異日でもある。
農家にとっては警戒すべき厄日である。
「けり」の元々の意味は前からずっと
そこにあったのだけれど、ある日
自分がふと気づくというニュアンスである。
元々は過去の助動詞でした。
詠嘆として使われ出して
切れ字の働きをするようになった。
共感して貰いたいと言う気持ちが込められている。
秋の蝶動物園をたどりけり 正岡子規
淋しさの三羽減りけり鴫(しぎ)の秋 正岡子規
▪子規の弟子の長塚節(たかし)から
「鴫三羽小包ニテ」
百舌(もず)も鳴き出し候
椋どりもわたり申候
蕎麦の花もそろそろ咲入れ候
田の出来は申し分なく
秋蚕も珍しき当たりに候
▪そのお返しの子規の言葉
田舎の趣見ルガ如シ
一寸往テ見タイ。
松に身をすつて鳴けり雨の鹿 正岡子規
(完了の助動詞「り」が接続した形。
「なきけりと」読まそうとしている。)
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