2021年9月18日土曜日

金秋戦予選

しきたえの枕の涙長夜かな
潤んだ目挙動不審の赤蜻蛉
鶏頭や子規の句真似て数数え
観音寺道間違えた秋遍路
(2021年)競技会相次ぐ中止秋さびし

プレバト纏め 2021年9月16日
秋のタイトル戦「金秋戦」予選
Cブロック 読書の秋で一句

1位 北山宏光
秋声や台詞をなぞる蛍光ペン

2位 ミッツ・マングローブ
爽籟(そうらい)を追う老眼鏡の上目
添削(爽籟【秋の季語】秋風の爽やかに吹く響きのこと
  「籟」は笛と言う意味。)
老眼鏡上目遣いに追う爽籟

3位 松岡充
流星や馴染みの書肆(しょし)も‟閉店す„
添削(もが散文的。‟„は要らない。
書物を出版したり、また、売ったりする店。)
馴染みなる書肆の閉店星流る

4位 千賀健永
白鯨の引き波はこの台風や
添削(小説(ハーマン・メルヴィルの『白鯨』)の
悪魔の意思を持つ巨大白鯨を詠いたかったようです。)
台風のこの引き波は白鯨か

5位 馬場典子
虚栗書架の威を借るウェブ会議
添削(「虚栗」みなしくりとは中身のない栗。
   小林一茶の門下生が作った俳階集の名称でもある。)
書架を背に虚栗めくWEB会議

決勝進出は森口瑤子さんと立川志らくさんに決定!
ミッツ・マングローブさんの句は
連想類句が多いからという理由で落とされました。

Aブロック
座り込むアンカーの目に秋夕焼   森口瑤子
Bブロック
《首吊りの家》には林檎は無いのか   立川志らく
Cブロック
爽籟を追う老眼鏡の上目   ミッツ・マングローブ

来週はいよいよ「金秋戦」決勝です。
題は「バッテリー切れ間近」。

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