投げやりな言葉の残る夏の部屋
自分への愛壊れない愛持ちて夏
陽水の声子守歌梅雨あがる
拓郎の強き体感夏の山
■にっぽん歴史鑑定 より
つばさこそ重ぬることのかなはずと着てだに馴れよ鶴の毛衣
(夫婦となることはできなくても、
せめて鶴の毛衣ならぬこの衣裳を着なれて下さい。)
よそながら馴れてはよしや小夜衣いとど袂の朽ちもこそすれ
(ご一緒になれないのにこの衣裳を着慣れてしまってよいものでしょうか、
それではかえって悲しみの涙でいよいよ袂も朽ちてしまうでしょう。)
後深草院二条
あなざらむこの世のほかの思い出に今ひとたびの逢ふこともがな
(私はじきに死んでしまうでしょう。あの世に持っていく思い出に、
最後にもう一度だけ貴方に会いたい。)
和泉式部
ねぬる夜の寢覚めの夢にならひてぞふしみの里をけさはおきける
(独りで寝る夜が続いて夢で寝覚める生活に慣れてしまって、
あなたと伏して夢を見るはずなのに(伏見の里で)、
共寝した夜なのに今朝は早々と起きてしまったことです。)
その夜よりわが身の上は知らねればすずろにあらぬ旅寝をぞする
(あなたと共寝したその夜から、私の境遇はどうなるものとも分からないので、
意外なことにとんでもない車で明かすというような旅寝をしてしまいました。)
■一分季語ウンチク 夕焼
「夕焼」というといつの季節でも見られるから
季語ではないと思っていらっしゃる方もいるんですけども
実はこの「夕焼」、夏の季語でございます。
科学的な話をいたしますと
なぜ夕焼が赤く見えるのか?ということですね。
夕日が沈む時に大気中の分子や浮遊微粒子によって
太陽光線の青色の光が散乱、散って行ってしまって
波長の長い赤色や黄色の色が多く残ることによって
夕焼は赤く見られるのだそうです。
割と近代になってから夏の季語として
定着したもののようですよ。
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