2020年9月9日水曜日

令和の新星 田中惣一郎氏

秋麗や 時間泥棒 お断り
空高し 生に執着 惰眠せり
木星土星 月に寄り添い 芒ゆれ
やまと歌 なにがなんだか 秋夜かな
秋の夜 古今和歌集 口ずさみ

NHK俳句 より

今月、小澤實先生がご紹介くださった
令和の新星は田中惣一郎さんでした。

番組冒頭の句は…。 
寸前の 今の鰍ぞ 消たりける   田中惣一郎

小澤實先生のお好きな句は
ひさかたの ひらがなのひの 落つるは花   田中惣一郎

下記の本歌取りをした句だそうです。

ひさかたの 光のどけき゚春の日に 
しづ心なく 花の散るらむ   紀友則

と言うことで小澤實先生が田中惣一郎さんへの命名は
「擬古典郷愁派」でした。

今週私が一番惹かれた句は
背(せな)に傷 負はせ鰍を 取り逃がす   東京都世田谷区 田中和行

田中惣一朗さんは故郷岐阜の景色に
似ている秋川渓谷へ釣りに行かれました。

そこで一句
はつかなる もみぢは青の 中にあり   田中惣一郎
川の名を 秋川と鮎 しなりをり   田中惣一郎

田中惣一朗さんの読み返しておられる俳人は
三橋敏雄と宇佐美魚目だとか…。

現在は無所属でいらっしゃるとか…。
群れが苦手でいらっしゃるのかしら?
なんて想像してしてしまいました。

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