2020年9月12日土曜日

イヤホンで一句

亡き父の 生誕祝い 秋の草
墓守は 最後の役目 秋の蠅
鶏頭を 見て口ずさむ 子規の詩
サラシナショウナ 揺られ迎えん 秋の山
鳥脅し 欲や弱さに 負け続け

プレバト纏め 2020年9月10日

イヤホンで一句

永世名人 富美男のお手本
梅沢富美男
口立ての カセットの声 秋彼岸
⇩(口立てとは口頭の打ち合わせで芝居を纏めること。
 「口立て」は言葉の経済効率が良い。
  声の主を入れないと読み手には不満が残る。)
カセットに 父の口立て 秋彼岸

特待生昇格試験
横尾渉
ッドホン しはとバス 紅葉
⇩(軽やかな内容を軽やかな韻律で、五七五を守っている。
  3つの「」が韻を踏むことで楽し気な韻律が手に入る。
  「」「」とハ行の音がさり気なく入ることで、
  「は」の韻をバックアップしている。)

1位 玉城ティナ
蜩や イヤフォン外し 立ち尽くす
⇩(「蜩」は秋の季語。蝉の種類の中では静かで
  朝夕に「カナカナカナ」と澄んだ鈴の音のように鳴く。)

2位 木瀬哲弥
無線絶え 耳に風 見上げ、月
⇩(読点や字足らずと無謀な句。
  中七も意図的に空けたという説明だが、
  一行書きにすると意図が伝わりにくくなる。
  わざと1マス空白を空けると良い。)
無線絶え 耳に風□ 見上げ、月

3位 川島明
イヤホン分け 笑う兄弟 夜半の秋
⇩(状況が良いので勿体ない。季語の選択も良い。
  笑う表情に限定しない方が得。)
イヤホンを 兄と分け合う 夜半の秋

4位 トリンドル玲奈
帰り道 君とあいみみ 夕月夜
⇩(「あいみみ」とはイヤホンを2人で片耳ずつ分け合うこと。
  上五が勿体ない。君を書いた方がよい。)
長身の 君とあいみみ 夕月夜
大股の 君とあいみみ 夕月夜
キスマイの 君とあいみみ 夕月夜

5位 高畑淳子
耳穴の 茸と話す 令和人
⇩(とことんとぼけた方がよい。 
  しかし、茸を擬人化しているので季語としては弱い。)
耳穴の それは茸か 令和人

今週はレベルが高かった。
木瀬哲弥さんには期待大です。
独創性と言い、チャレンジ精神と言い最高です。
高畑淳子さんもいよいよ本領を発揮できるのでは…?
次回のご出演が楽しみでなりません。

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