2023年6月14日水曜日

稚児俳句&丹羽裕子&一千万円の価値

命の力受くる若冲葡萄より
梅雨晴る水の流れと鶴の群れ(鈴木其一すずききいつ)
滴る岩を伸びあがる虎勇壮に(長澤芦雪)
雪の夜兔と烏遊びたく(葛蛇玉かつじゃぎょく)
情報持ちて知識なき人氷河かな

■日経ニュース プラス9
1000万円が40年後 
インフレ率によるお金の価値です。
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■ワルイコあつまれ 
▪稚語俳句
季語と稚語(子どもが好んで使う言葉)を入れて詠む
ゲストの俳人 辻内京子 髙柳克弘 松尾葉翔

「バーリア」
イヤなものに対して近づかないようにする意思表示

俳句を詠むポイント
何に対して「バーリア」をしているのか
「バーリア」の対象を具体的に出すのか
対象を省略してなんとなく感じさせるのか
等の計算力が要求される

場面が浮かんでこないと句が鑑賞できない

バーリアのこえ麦秋にはるかまで   髙柳克弘
麦秋は夏の季語 初夏の時期のこと
麦の穂が実り黄金色になった麦畑のこと

もふもふの毛虫バーリア炸裂す   辻内京子
毛虫が夏の季語
*子どもたちが「バーリア」している相手は「毛虫」

子バーリアしてるとスイカ食べちゃうよ   松尾葉翔
(十二月二十四日だ子よっしゃあ   松尾葉翔)
句の情景 
スイカに「バーリア」している?
別のものに「バーリア」している?
親が子どもに「スイカ食べちゃうよ」と呼んでいる?
情景がつかみづらい
ポイント
句からうかぶ映像はひとつに定めたい
スイカは夏の季語ではない秋の季語である

添削
バーリアはやめよと冷やしスイカ出す   髙柳克弘
夏の季語に戻すには スイカ割り 冷やしスイカ とする

おやつよりバーリア遊び薄暑光   辻内京子
薄暑とは初夏の少し暑く感じられる気候を表す夏の季語
薄暑光とは初夏の日差しを表す夏の季語

纏めの句
子バーリアスイカを食べてまた子バーリア   松尾葉翔

▪「好きの取調室」のゲストは
フィットネスインストラクター丹羽裕子(ひろこ)さんでした。
現在69歳。
日本ボディビル・フィットネス連盟(JBBF)主催の
「オールジャパンフィットネスチャンピオンシップス」。
ミスフィットネスオーバーオールで68歳で優勝。
番組最後の「大人のダンス教室」ワルイコソーラン 最高でした。
素晴らしく素敵な女性でした。

2023年6月13日火曜日

題「悔やんでいること」

焼きましょか❓簗(やな)にかかった鮎と蟹
神からの試練は続く夏の空(くう)
色のある人生であれ夏の海
夏の日や落つる卵捉へたり(上田薫)
夏の霧愛知らぬまま生き続け

■NHK短歌 題「悔やんでいること」
選者 山崎聡子 ゲスト 犬山紙子 司会 ヒコロヒー

第2週の年間テーマは「伝えられなかった思い」

月がひかってる月がひかっているチャンスを棒に振るように生きて
谷川由里子
(少し少し言葉をずらすことで韻律に変化をもたらすことができる)

▪つぶやきを短歌に
あなた自身が贈り物でもあったのに解(ほど)けたりボンを床に拾って
山崎聡子
(映像を自分の中に立ち上げてそれを歌にしていく)

▪テレビ歌会
入選九首 テーマ「悔やんでいること」
積もらない雪でよかった恋人がいると最初に知れてよかった
佐藤研哉
生ぬるいサラダのような体温で手を握られて繋いでしまう
小林麻衣
③夢でだけ行ける商店街のことなんで話してしまったんだろう
品川佳織
糊しろをはみ出す糊を手で拭(ぬぐ)う母に小さな嘘をついた日
永井駿
お茶だけは飲んできたけど残された大福二つ思う帰路の夜
新美喜代男(きよお)
②いつの間に失くしている傘みずいろの時間をくるり畳んであった
北入はるか
💮悔いはないと言い切る友が飲む紅茶レモンに匙を押しつけながら
甲斐直子
もう少しこうして欲しいと言えなくて鏡の中のこけしを見てる
みさきゆう
「危ない」と縫い針までもうばわれて祖母は鳴らないレコードになる
小野小乃々

▪犬山紙子さんの「悔やんでいること」
眠れずにリビング降りて聞きに行くカニューレから濡れる母の音
犬山紙子
(母の音 母自身の存在を抱きとめているような感覚 山崎聡子
歌にすることでちょっとずつそこに
向き合えているような気がしました 犬山紙子)

▪ことばのバトン
「希望」と名付けた木の根元へと   小坂井大輔

ブランコをこいで足から陽を受ける   上本彩加
集団的自衛権持つ女子高生核爆弾の支えが欲しい
上本彩加 高校生の時に詠んだ短歌

2023年6月12日月曜日

兼題「簾(すだれ)」

象の背に二羽の烏の怯えをり(長澤芦雪 無季句)
夏の庭牛の傍ら犬の笑み
足もとに寄り添う子犬手に団扇
蜂見上げ体掻く猿熱き日よ(伊藤若冲)
飛び跳ねん兔と子犬夏の雨

■NHK俳句 兼題「簾(すだれ)」
選者 山田佳乃 ゲスト 田村亮 司会 柴田英嗣
レギュラー 家藤正人 中西アルノ

年間のテーマ「俳句とエコロジー」
季語に込められた昔しながらの知恵を通して
無理のないエコロジーな暮らしを再発見していく

「簾」元々中国で生まれて
韓国や日本に伝わったと言われている
日本では万葉集に簾を使った歌が残されている
部屋の間仕切りや目隠しにも使われ
細く割った竹を材料とした
葦(よし)の茎を使った「葦簀(よしず)」も使われていた。

▪名句de穴埋めクイズ
木屋町の簾隠(すごも)りに寝る灯(ともし)かな   石橋秀野
簾隠りとはあまり表に出てこない 
簾の向こうに暮らしている人物
簾の向こう側に人の暮らしの奥行きも感じさせる

▪特選六句発表 兼題「簾」
絵すだれの彩(いろ)の隙間を海の青   久藤悠久
駄菓子屋の糸引き飴や青簾   陽光
表裏替へて通りへ古簾   川本泰助(ひろすけ)
くぐもれる簾越しなる返事かな   坂口蜂子(ほうし)
西向きの下宿三畳古簾   山本敏男
七色のひと色透ける青簾   乾北星(ほくせい)
(一瞬の視覚的・錯覚的な世界が描かれている)

▪夏井家伝授!
家藤正人&中西アルノ 0から俳句
選ぶ季語によって俳句の印象が変わる

       

            噴水

 梅雨寒し 六月 新緑 風薫る 

    熱帯夜

       

▪田村亮が「簾」で一句披露!
汗かいて一家総出の簾掛け   田村亮
(京町屋に住んでいらっしゃった実体験が生きた句)
添削(汗と簾の季重なり)
京町屋一家総出の簾掛け

▪特選三席の発表
三席 人待ちに三度(みたび)上げたる簾かな   犬山裕之
二席 明るさの内外(うちそと)替わる夕簾   上木三(みつ)子
一席 糸雨(いとさめ)の雨の一行青簾   吉田貴蘭(きらん)

▪柴田の歩み
素敵な言葉使ってみよう

2023年6月11日日曜日

ロッチと子羊 真鍋昌平氏

心象をスケッチの日々梅雨の山
魂の因果交流電燈や(無季句) 
深き海霧(じり)刹那(せつな)の怪へ背を向けて
夏椿生滅(しょうめつ)の終わりとす
思考強要すること勿れ夏の潮

■ロッチと子羊
おまえの良心は何を告げるのか
「おまえは、おまえの
 在るところのものと成れ」
ニーチェ哲学

自分の良心=ありのままの自分
率直であればいい

何を基準にして価値観を決めているか?

2つの評価様式
僧侶的評価様式
 キリスト教の道徳 キリスト教に合わせた価値基準
 世間の正しさに合わせた価値基準
 合わせられない人をルサンチマンと呼んだ
 意味がないという人のことをニヒリズムと呼んだ
 価値基準を世間に会わせてはダメ!
貴族的評価様式
 高貴な精神を自分の中に持つことが大事
 価値基準を他人に委ねず自分で価値を決める
 高貴な精神とは自分への率直さを意味するのです

ニーチェのいう率直さとはどこから来るのか?
「生」とニーチェは言った
生まれた瞬間から率直さを持っている
どんな環境で育てられようとも
視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚で感じる事ができる
五感で感じられるのは自分の生の中に率直さがあるから
率直に感じたものに基づいて判断すれば
これが芯と呼べるものだとニーチェは考えたのです。
芯は元々ないと決めつけていたが実はあった。

「自分の魂を救うために」漫画を描く真鍋昌平氏
日々作り上げるものが価値観

「良くない状況とか考える時間って
 すごい本気で考える
 それを作品に昇華してく
 そうやって生きているから慣れてる」真鍋昌平氏

これこそがニーチェの言った「永遠回帰」
そのつど苦しみから抜け出せるが
新しい悩みが来る
これこそが人生ではないか?と、小川仁志先生

2023年6月10日土曜日

水族館で一句&小田貴月さん

神山を神領百合のひっそりと
どうでもいいの?知りたくないの?夏の風
コウノトリ残る一羽も巣立ちせり
美郷より蛍見頃の報せあり
妖怪集い過疎の三好を練り歩く(無季句)

■小田貴月さん 曰く
「高倉健氏の最期の言葉
 『あわてるな、あわてるな、』」

■プレバト纏め 2023年6月8日
水族館で一句

特別永世名人 梅沢富美男の締めの一句
夏のほかペンギンの飛ぶ大水槽
(季語「夏のほか」は夏の暑さを一瞬忘れること
 「涼し」の傍題で「夏のよそ」も含まれている。)

永世名人 藤本敏史のお手本
ゴンドウ鳴く水族館を出て白夜
(季語は白夜 北極や南極に近い場所で夏に太陽が沈まない現象
 季語「白夜」が主役に立っている。)

特待生昇格試験
永世名人への道 中田喜子
鯱(しゃち)戯(おど)け尾ひれかみかみ南風(みなみかぜ) 
添削(誤読されないようにすると良い。
   最後の「シャチ」で余韻を残す。)
南風(なんぷう)やシャチの尾ひれを噛むシャチも

1位 山西惇(あつし)
熱帯魚アクリル越しのオーディション

2位 紺野まひる
夏空や石鯛掲(かか)ぐ父の遺影
添削(「夏空」と「石鯛」季重なり。強弱がつけられている。
   下五は五音でまとめた方がよい。)
石鯛を掲げる遺影夏の空

3位 橋本良亮
夏日影水槽の下掻(か)い潜(くぐ)る
添削(「夏の太陽」が季語。「潜る」と詠めば「下」は不要。)
巨大水槽潜(くぐ)れば夏のひかり降る

4位 イワクラ
夏の昼ペンギンの様に手を引かれ
添削(中七の字余りは解消すべき。「様に」を「ごと」に。)
ペンギンのごと手を引かれ吾子の夏

次回のお題は「夏の夕」

2023年6月9日金曜日

言葉にできない、そんな夜。28

蚊の浮かぶ初夏のバスタブ温めかな
月涼し変化嫌う大阪人
潮風に体任せた筆草よ(弘法麦)
コウノトリ巣を踏みしめてホバリング
初夏の朝田に降り立ったコウノトリ

■言葉にできない、そんな夜。28
ゲスト シシド・カフカ 桐山照史 増子直純 町田そのこ
司会 小沢一敬

▪テーマ 酒を飲んではしゃぎすぎたことを思い出したときの気持ち
ビールだ ビールだ もっとビール
100年分 忘れてしまおう
泣いて 笑って 騒いで 今夜
聞かせて 生きてゆく言い訳
シシド・カフカ「100年ビール」

玄関先でナンデ? 目覚めちゃってんのオレ
半分ケツ出てるし 片方のクツねェし
携帯ドコにいった? 記憶もドコにいった?
怒髪天「悪心13」

昨夜、
人としての尊厳と引き換えに
何かに優勝したような気もする…
増子直純

みんな一種の淋しさ、幻滅を抱いて
帰ったのではなかろうかと、
そんな心配が頭をもたげ、
とみるみるその心配が
夕立雲の如く全身にひろがり、
やはり床の中で、
いても立っても
居られぬ転輾(てんてん)がはじまった。
太宰治「酒ぎらい」

小沢メモ 転輾とは転がること 転がるように移ること

平常素面(しらふ)の意識では出来ないことが、
所謂酒の力を借りて出来るところに、
飲んだくれ共のロマンチックな飛翔がある。
(中略)
酒を飲んで失敗するのは、
始めからその冒険の中に意味を持っている。
夢とロマンスの人生を知らないものは、
酒盃に手を触れない方が好いのである。
萩原朔太郎「酒に就いて」

▪この気持ち、なんて言う?
セットしたのに髪型が崩れたとき 
…はい。 シシド・カフカ
自己満だよ!自己満だけどさ?自己満だからさ… 桐山照史
怪人!風見鶏男 増子直純
セーブ機能が人生にあれば 町田そのこ
風と言えども空気は読まない 小沢一敬

▪テーマ 大丈夫じゃないのに大丈夫と言ってしまったときの気持ち
大丈夫な人は
大丈夫って言わないもん
大丈夫は二回言ったら
大丈夫じゃないってことだよ
根拠のない大丈夫は
優しさで出来てます
坂元裕二「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」

「なんでもない」
なんでもなくはないのが伝わって来る口調。
いつもの手だ。
ほんとは、何があったのか、大丈夫なのか、
と親身にたずねてほしいからこそ、
なんでもない、と意味ありげに言うのだ。
黙って放っておけば、
嫌でも自分から話し出すくせに。
沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち」

やれますと言った時、無意識に喜んでいた。
期待という輝きに目が眩(くら)んだのだ。
でも、力不足だった。
最高の報告ではなく、
最善の謝罪を探している。
そんな私を、輝きは「失望」に
姿を変えるべく、じっと窺(うかが)っている。
町田そのこ

お酒がすすむ、そんな夜。

2023年6月8日木曜日

名言&「蚊喰鳥(かくいどり)」

自然の驚異崇高なる美暑し
脅威を美にできる余裕や夏の星
青岬帆船のごと進み行く
もやい癖いついずこから走馬灯
負け犬の遠吠え激し夏の月

■名言
パスカル 曰く
「時は苦しみや争いを癒す。
 というのは、人が変わるからである。
 人はもはや同一人ではない。」

サー・ウィンストン・チャーチル 曰く
「自分のほうへ傾きかけている壁のそばは通るな。
 自分から離れようとしている人にキスしようとするな。
 そして、自分より詳しいグループにその話をするな。」

エピクテトス 曰く
「与えられたるものを受けよ
 与えられたるものを活かせ。」

J・P・モルガン 曰く
「どこかにたどり着きたいと欲するならば、
 今いるところには留まらないことを決心しなければならない。」

チャールズ・W・エリオット 曰く
「未来の幸福を確保する最上の方法は、
 今日できうるかぎり幸福であろうとすることだ。」

スザンナ・タマーロ 曰く
「物事を理解するには
 沈黙がかかせない。
 若いころはそれを知らなかった。」

■夏井いつきのおウチde俳句
一分季語ウンチク「蚊喰鳥(かくいどり)」

読んで字の如く「鳥」と入っているから
何かの「鳥」かなと思いがちなのですが
実はこの季語は鳥類ではなく哺乳類なのです
「蝙蝠(こうもり)」のことです
夏の夕方になると空を飛び回りながら
色んな飛んでいる虫を食べることから
「蚊喰鳥」という名があるようです
「蝙蝠」というと4音だけど
「蚊喰鳥」というと5音として使いやすい
そんな場面もあるかもしれません
しかし「蝙蝠」と言った時と「蚊喰鳥」と言った時
大分言葉のニュアンスも変わってきますよね
「蝙蝠」ではなくて「蚊喰鳥」という傍題を
使ったならではのどんな風に読み換える
やり方があるのかなと少しファイティングな
気持ちにもなってきます