2026年9月23日水曜日

あの本、読みました? 小川糸

朱嘴鸛(シュバシコウ)を詠む

朱嘴鸛親の居ぬ間を狙われて

夏の雛信頼なくし巣を離る

夏空へ風を捉えて巣立ちかな

朱嘴鸛巣を間違えて帰宅せり

くちばしや黒から赤へ朱嘴鸛

 

■あの本、読みました?いま【エッセイ】が熱い!著名人が次々執筆~ヒット作の法則

いま話題!共感を呼ぶエッセイ~❝日常❞をおもしろく~

小川糸 鈴木保奈美 山本倖千恵

 

ベストセラー作家 小川糸さんがエッセイ2冊を出版

森のバカンス 食堂巡礼

エッセイを書くにあたって大切にしている事は?

自分の体で獲得した感覚 真実や事実を生々しいまま残している

「食堂」は私にとっては神聖な場所

特別な物語が生まれるような場所

「聖地」じゃないけど巡ってみたい

 

小説家が書いたエッセイが人気

朝井リョウ著「時をかけるゆとり」

小川哲著「斜め45度の処世術」

 

朝井リョウ「ゆとり三部作」は「時をかけるゆとり」「風と共にゆとりぬ」

「そして誰もゆとらなくなった」シリーズ累計55万部突破

 

小川哲著「斜め45度の処世術」さくらももこ著「たびたび」

 

エッセイ(essay)随筆・小論文

小川糸にとってエッセイは「素材」

 

2人の好きなエッセイ

小川糸 向田邦子のエッセイ

鈴木保奈美 星野源のエッセイ

 

「食堂巡礼」なぜ食堂を巡礼する?

「食堂巡礼」の一文 小川糸著/白泉社

神奈川県・鎌倉「おおはま」

私が、どうしてもこれだけは毎回食べたくなるのが、

ポテサラ挟みハムカツだ。ポテサラも好き、ハムカツも好きだが、

その好物を一度に味わえるという願ってもない一品である。

(中略)

ブルドックの中濃ソースと、三留(みとめ)商店の薬膳ソース、

いつも二種類出してくれるのが嬉しい。まるで子供になった気分で

幸恵さんの揚げ物を待つ。なんて幸せな時間なのだろう。

 

お店選びの基準 「美味しい」の表現方法

 

山形県・寒河江(さがえ)市「佐平治食堂」

ほどなく、私の前にも中華そばが届けられた。麵の上にのっている具は、

チャーシュー、メンマ、海苔、かまぼこ、ネギで、これぞ、由緒正しい

中華そば、と太鼓判を押したくなるような見た目である。

期待を胸にどんぶりにレンゲを沈めてスープをひと口啜(すす)ると、

もっと欲しい、もっと欲しい、と胃袋がせがむ。

味わい深いスープはいくらでも飲めそうな、身体と心を癒してくれる

優しい温もりに満ちていた。

さて、今度は麺を啜る。もちもちしていて、するんと体に入っていく。

私にとっては、理想的な中華そばだ。

ここの中華そばなら、毎朝だって食べられる。

こういう店が、本当に好きだ。

 

心に残った言葉をそのまま残す 保奈美

料理と向き合う時は1人で 糸

 

山梨県・北杜市「カフェ・ド・ペイザン八ヶ岳」

「え、売れない、パン屋ですか?」「はい、売れないパン屋です」

(中略)

日野沢さんが目指したのは、売れないパン屋さん。

もう少しわかりやすく説明すると、売れなくてもやっていけるパン屋だ。

一般的ないわゆる町のパン屋をやろうとすると、設備投資だけで

ものすごくお金がかかる。でも、日野沢さんはそういうことは

やりたくなかった。だから、薪窯でパンを焼こうと決めたのである。

 

「食」より「人」を書きたい 糸

2人が「尊い」と語る山形県の名物おばあちゃん

 

山形県・羽黒山(はぐろさん)「二の坂茶屋

この茶店にいる名物おばあちゃんが、高城静恵さんだ。

御年八十七歳。今も下の自宅から石段を上がり、

三十分ほどかけて茶店に来る。私はてっきり、山頂まで車で行って、

そこから荷物を下ろしているとばかり思っていた。

けれど、茶店で使う食材も、お土産も、バッテリーも、何から何まで、

全て下から人力で運んでいるというのだから驚いた。

しかも、茶店を開ける四月下旬から十一月十日前夜まで、毎日である。

 

「尊い」生き方の料理人

 

「森のバカンス」の一文 小川糸著/幻冬舎文庫 日々を綴る「リアルな」日記

お金の使い方 825

春のそよ風と秋のそよ風では音が違う。数日前、そのことに気づいてハッとした。

正確には「そよ風」ではなく「葉がすれ」の音だけど。

春の音は、しゅわしゅわしゅわしゅわ、と角のない優しい音がする。

だって、葉っぱがまだ芽吹いたばかりで柔らかいから。

それに対して秋の音は、カサカサカサカサ、少し硬質な音がする。

夏を越した木々の葉は硬くなり、乾燥しているからだろう。

そんなことに、今まで気づきもしなかった。

 

日々を生々しく描いたエッセイ

当たり前のことも人によっては驚きに

「書いていることを忘れる」ことが理想のエッセイ

「エッセイ」と「小説」は同時進行できない 糸

 

しゃーない 59

人生には、いいことも悪いことも、両方起きる。そのことを、半世紀近く

生きてきた私は、もう体で知っている。だから、しゃーない。

人生に、しゃーないことはいっぱいあるし、しゃーないことだらけだとも言える。

そんなんでいちいちジタバタしても、エネルギーの無駄使いだ。

 

何事も受け止める「しゃーない」マインド 糸

「まっいいか」 保奈美

エッセイのネタに気づくには書きたい時に書くが一番 糸

エッセイも手紙も夜は書かない 糸

 

保奈美さんがこの度エッセイ集を2冊出版されました。

保奈美さんがエッセイを書く理由が男前だった

「わたしそんなにとんがってましたかね。」

「中途半端な旅人は語る」

 

小川さんのお気に入りエピソード

「わたしそんなにとんがってましたかね。」獅子座、A型、丙午はめぐる」の一文

鈴木保奈美著/中央公論新社

商店街の少年

あらら、これは放っておけないなあ。

「ねえどうしたの?お父さんかお母さんとはぐれちゃった?」

ぶんぶん。首を横に振る。

(中略)

「おかあさんがおこって、ぼく、さきにかえる…」。

(中略)

「おうちまで、一緒に行ってあげようか?」

ぶんぶん。

(中略)

「あ、わたし一緒にあやまってあげようか?」ぶんぶん、ぶんぶん!

(中略)「ぼくわるくない!」

(中略)

と、「すみませ~ん」と声がして、買い物袋を提げたひとが駆け寄ってきた。

若くて可愛らしいお母さんだった。

(中略)

少年よ、自分は悪くないとしっかり言うんだよ。

いつかその信念をきちんと伝えられる言葉を手に入れるんだよ。

そしてお母さん、息子さんはしっかり育ってます。二人ともがんばれ。

 

「中途半端な旅人は語る」の一文 鈴木保奈美著/小学館

燕三条の勝利品

そうして座敷で店主がお茶を出してくださった、

その急須にわたしの目は釘付けになってしまった。

コロンと丸い、シンプルな銀色の急須。

把手(とって)には黒い蔓が巻いてあり、蓋のつまみも黒い樹脂。

紛れもなく和の道具なのに、どことなくアールデコの香りもする。

その気高い愛らしさ。この子だ、

この子に会うために燕三条へ来たのだよ!

ところが、店の棚には、把手とつまみが色違いのものや、

表面に錫(すず)を用いた神秘的で恐ろしく美しい瑠璃色の急須が

並んでいるが、シンプルな黒と銀が、ない。

聞けば、今このタイプはつくっていない、当面つくる予定もない、

とのこと。ううむ。

使用中のこの子は、商品ではない。でも、これが、好きだ。悩む。

 

エッセイで伝えたいメッセージ

歳を重ねて生きていくんだから何事にも悲観するより

何事も楽しんで面白がって身軽に旅に行ってみたり…。

そういうふうにすることで読者の方に勇気であるとか

大丈夫だよって背中を押せたらいいかな…。 糸

 

エッセイを書く心構え

巧く書こうと思わない事 相手に褒められようとも思わず

自分の感情の記録として絵をかくような感じで残していくといいかも 糸

 

・本好きさんと本屋さんぽ

町田樹(元フィギュアスケート選手)

「ご依頼くださったこと、心から光栄に存じます。

 いくつかお引き受けするにあたって懸念事項がございます。

 過去の番組を拝見しましたが、とりわけ近著の小説や

 エッセイを取り上げているような印象を受けました。

 私は小学生の頃から大学卒業するまでは読書が大好きで

 一般書(小説、エッセイ、新書、その他)をかなり読み漁って、

 読書について精通しておりました。

 近年の一般書に精通していない私が、

 この番組に相応しいのかという懸念を抱いております。」

 

テーマは「モチベーション」

人生を変えたのは東野圭吾氏の名作とは?

「白夜行」町田樹を振付師にした一冊

「シークレット・オブ・シークレッツ」上・下

ダン・ブラウン著

 

「スポーツ・クリティーク」町田樹著

業界の中にいるからこそわかることがある。

しかし、そこに長く居続けると、その業界特有の❝常識❞や❝慣習❞を

普通だと思い込んでしまう恐れがある。競技者としての「内の目」と、

研究者としての「外の目」を兼ね備えた著者が挑む、現代スポーツの評論書。

 

「寝る間も惜しんで」と見たい一冊

町田樹が選んだのは「シークレット・オブ・シークレッツ」上・下

ダン・ブラウン著 越前敏弥訳/KADOKAWA

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