2026年9月19日土曜日

村雨さんと日本庭園たしなみ巡り 荏原 畠山美術館

風爽(さや)か朝食済ませ眠りこけ

秋興(しゅうきょう)や方向フィガー伝えろよ

秋の夜や社交と競技大違い

日々疲れ蓄積されていく夜長

失せる執着増す忘却や良夜

 

■村雨さんと日本庭園たしなみ巡り 荏原 畠山美術館

村雨辰剛

東京港区白金台 美術館でありながら庭園

新旧が融合した日本庭園

荏原 畠山美術館は茶の湯の世界を味わえる

本館が大きな茶室 庭園が露地 5つの茶室 夫婦(めおと)

 

荏原 畠山美術館 学芸部長 水田至摩子(すいたしまこ)

 

1964年開館 国宝 重要文化財等 約1300件の茶道具や美術品

茶人・実業家 畠山一清(いっせい) が住んでいた場所

お屋敷に隣接した美術館 茶の湯好きから美術館を開館

 

荏原 畠山美術館:実業家・畠山一清が1964年の

東京オリンピックに合わせて開館

茶の湯を庭園の魅力を世界に届けたい 高松宮宣仁親王

 

畠山一清 こだわりの仕掛け

江戸時代に武家屋敷だったところを一括で購入したので歴史ある木がたくさんある

 

水盤の設計者 建築家チーム Kunst-Wet 矢後亮介

薄いことで周りをより鏡面のように映す効果がある 元々は池があった

井戸があった 元々あるものを生かしながら新しいものを設計できたらと思った

 

畠山一清:日本の文化を大切にしながら未来に発信 

一方で実業家として新しいものを発明 それを世界に発信していった方だった

そのような畠山一清さんの思いを表現できたらなあと思った

 

機械工業で成功した実業家 

渦巻きポンプ:畠山一清が開発し今も水道など幅広い分野で使用されている

関東大震災では消火活動を支えた

1949年 発明協会会長に就任 技術革新に情熱を注いだ

 

矢後さんは畠山一清の姿勢を表現しようと革新的な工夫を加えた

水盤と反射板

たしなみポイント 

元々壁があったせいで庭園が狭く感じられた

そこで 自然光や木々をうつすことで庭園を広く見せる効果を考えた

 

美術館本館を大きな茶室というイメージで考えていた

庭園も茶室へと導く露地に見立てて整備した

 

露地:茶室へ向かうために用意された心を整える庭

正門から入ってすぐ本館があるのではなくて

まず心を落ち着かせる程よい距離

たしなみポイント

ゆっくり歩くことで日常から茶の湯の世界へ

 

水田さんのお薦めの季節は新緑の頃

春の桜 秋の紅葉 冬の雪景色も楽しめる

樹齢300年の黒松

クロマツをいかして美術館の場所 露地のカーブを畠山自身が設計した

神様が降りてくる依り代(よりしろ)

訪れる人の心身を清める役割

たしなみポイント

黒松を主役に据えた庭園設計

建物に穴を開けて松を通していた 松のために屋根に穴

 

美術館の館内に茶室ならではの工夫

畠山一清には日本文化の保存に強い思いがあった

1964年以前より日本が世界に向けて発信 力をつけていく時期

日本の伝統文化が守られていくのかという心配も出てきた

1958年 東京タワー完成 1962年 首都高速道路開通(京橋~芝浦間)

1964年 東海道新幹線開通 日本文化が失われる危機感があった

日本美術が海外に流出する危機があった 実業家の先輩たちが収集して

守ろうということをされていて そういう思いに畠山さんもつながって

ご自身もやろうと思われた

国宝6件などの美術品を収集 日本文化を後世に残すために尽力

展示室の茶室を設えた 

茶室への道しるべ 飛び石 手や口を清める 蹲踞(つくばい)

体をかがめて入る 躙(にじ)り口 

茶室は実際にも使うことができる

茶室・省(せい)庵 一般公開されているため中に入り当時の雰囲気を体験できる

この日の掛け軸は畠山一清即翁の直筆「波和遊」(Haw are you)

外国の方をお茶にお招きした時に楽しんでいただきたいとの思いで

書かれた84歳の時の筆 おもてなしの精神 あふれる一幅

 

昭和4年建築 翠菴(すいあん) 懐石用の茶室 淨楽亭

お客を招くこともある現役の茶室 翠菴

翠菴 淨楽亭 明月軒 沙那庵 毘沙門堂 5つの茶室がある

旧畠山一清邸と呼ぶのが正確かもしれない場所

住まいとして活用していた明月軒 十畳の茶室 欄間が立派

横向きにした扇子をモチーフにしている 末広です

お茶の世界 能楽の世界 扇子は欠かせないもの

日本の伝統的な縁起物「扇子」

リニューアルで欄間の意匠を本館の受付に採用

生活の一部にお茶があった畠山一清ならではのお庭

赤松と黒松 種類が異なる2本の松が寄り添っている

黒松:黒っぽい樹皮が亀甲状に割れ雄()松と呼ばれる

赤松:樹皮が赤っぽく雌()松と呼ばれる

畠山一清が眺めていた景色かも知れない

 

沙那(しゃな)庵:般若苑という私邸を建てる際の監督小屋として建てられた

靴を脱がずに土足でお入りいただける茶室

 

山越造園 庭師 山越喜久夫

30年前から管理 3040年同じ状態で高さ・幅・厚みを維持している

松の剪定は今の時期はもみあげ 

もみあげ剪定:古い葉を取り除き松の健康と美しい樹形を保つ作業

枯れるのを防ぐ冬ならではの剪定 枯れた葉や密集した葉をむしる

余計な葉をとると光が入るようになる 春になったら新芽が伸びていく

ほったらかすと中から枯れていく 光がないと枯れ枝になる

そのために必要 

手をかければかけるほど時間が経てば経つほど良くなる木

経年美化が分かりやすい木 

「日本ならではのものは僕は大好き」村雨辰剛 

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