来ぬ人よ仰ぐ団扇よ秋風よ
秋の陽よぐっしょり濡れたTシャツよ
二つ星期待寂しさずっしりと
秋の星不安と孤独重ならん
こぼす笑み知ってか?否か?秋の夜
■あの本、読みました?
アガサ・クリスティーを読むと現代ミステリーがもっと楽しく
湊かなえ 大矢博子 鈴木保奈美 山本倖千恵
クリスティー通 湊かなえが
ミステリーの女王アガサ・クリスティーのスゴい所を解説!
数学の公式のようなもの 全部が自分の武器になる
現代のミステリー作家はアガサ・クリスティーを
いかに応用して新しいものを見せるか ここに挑んでいる
湊さん自身もクリスティーから着想を得て書いた作品が「焼星」
登場人物を好きになって欲しいと思ったことがなかった
湊かなえ最新作「王国」で新境地
ブラザーとロマンスを掛け合わせた造語 男性同士の深い絆
保奈美さんも驚いたブロマンス・ミステリーとは?
東京・千代田区 早川書房1階 サロンクリスティ より
湊さんのクリスティーとの出会いは高校生
一番初めに読んだクリスティー本は「そして誰も居なくなった」
アガサ・クリスティー
1890年生まれ
1920年(30歳)長篇「スタイルズ荘の怪事件」で作家デビュー
1976年に亡くなるまで長篇、短篇、戯曲など その作品は100以上
今年没後50年
アガサ・クリスティーはミステリーの基本
アガサ・クリスティーの作品に登場するイギリスの音楽グループはビートルズ
「バートラム・ホテルにて」に記されている 1965年に書かれている
「バートラム・ホテルにて」の一文
アガサ・クリスティー著/乾信一郎訳/早川書房
エンジンのうなりが、おもての通りからバートラム・ホテルを貫いた。
ラジスロース・マリノスキーはエルヴァイラにとってあこがれのスターの
一人なんだな、ラスコム大佐は感じた。
❝まあしかし、ポップ・シンガーとか流行歌手とか、例の髪を長くした
ビートルズとか何とかいった連中に夢中になるよりはましだろう❞と思う。
ラスコム大佐の今の若いものについての考えは時代遅れであった。
湊かなえオススメ アガサ・クリスティー解説本
「クリスティを読む!ミステリの女王の名作入門講座」
大矢博子著/東京創元社
アガサ・クリスティーのスゴい所①
時代を問わない文章を使った語りのテクニック
テクニックが2つあって
①
ミスディレクション 読者が間違うような方向にご誘導する
誤解するような言い回しをわざと使う 犯人は女性なんだけど
それとなく男性のように誤解するような表現をする
読者はてっきり男性だと思って読んでいるけれど女性だった
読み返してみるとどこにも男性とは書いていない
②
ダブルミーニング 同じ場面 同じ言葉が初めて読んだ時と
真相がわかって再読した時とでは全く意味が変わって見える
知り合いの男女が偶然ばったり出会って その女性がちょっと
ドギマギしているような場面がある 初読の時は気になっている人に
偶然出会ったら どきどきしてるんだな 読者は考える
実は彼女は犯人で「犯行を見られたかもしれない」からドキドキしていた
同じ文章なんだけど真相がわかるとそうじゃなかった
「アクロイド殺し」の一文
アガサ・クリスティー著/羽田詩津子訳/早川書房
パーカーとわたしは進み出て、
ぐったりした体をのぞきこんだ。
執事がひゅっと息を鋭く吸い込むのが聞こえた。
「背後から刺されています」彼はささやいた。
「ああ恐ろしい!」彼はハンカチーフで額の汗をぬぐうと、
短剣の柄にそろそろと手を伸ばしかけた。
「それに触ってはだめだ」わたしは厳しくいった。
「すぐに警察に電話をかけてきてくれ。起こったことを報告するんだ
それから、レイモンドとブラント少佐に知らせてほしい」
「承知しました、先生」パーカーは汗のにじんだ額をぬぐいながら、
急いで立ち去った。
やるべきことはほとんどなかったが、わたしはそれをすませた。
死体の位置は変えないように、そして、短剣にも触れないように注意した。
短剣を抜いても、何にもならなかった。
アクロイドは明らかにしばらく前にこときれていたからだ。
サロンクリスティでアガサ・クリスティーにまつわる紅茶いただきます
ラプサンスーチョン アガサ・クリスティーのお気に入り
松を燻した強い香りが特徴の中国紅茶
エウキュール・ポアロ ショコラフレーバーのアールグレイティー
オリエント・エクスプレス アールグレイベースに
果実やスパイスなどを加えたGorgeousな味わいが特徴
クリスティー作品から着想を得た!?
「焼星」
「数学の公式」のようなもの
アガサ・クリスティーのスゴい所②
今も昔も変わらない普遍的な人間心理の描写
「こういう人いる!」そういう描写がうまい つい見栄を張ってしまう
自分より下だと思っていた友人が成功するのが許せない 自己弁護が多い
人を誹謗中傷することで鬱憤を晴らそうとする人
自分の信じたい事だけを信じる人 子どもを支配しようとする母親
若者文化が大嫌いな老人 どの時代にもいる だから古さを感じない
一緒だなという感じで読めてしまう
湊かなえオススメ ベスト人間心理描写
「春にして君を離れ」
アガサ・クリスティー著/中村妙子訳/早川書房
アガサ・クリスティーのスゴい所③
現代ミステリーの定番を作った 意外な犯人のVariation
トラベルミステリー 閉鎖状況で1人ずつ死んでいくような設定
現代のミステリー作家もいっぱい書いている
ミステリーの設定だけじゃなく「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」
元気なお嬢様とポンコツな青年のロマンティックミステリー
元気なお嬢様に振り回されるポンコツな青年 現在のライトノベルで
人気のある設定 そういう読者にもアピールできる
以下の4冊であなたもアガサ・クリスティー通
「そして誰もいなくなった〔改訳新版〕
アガサ・クリスティー著/青木久恵訳/早川書房
「ABC殺人事件」
アガサ・クリスティー著/堀内静子訳/早川書房
「アクロイド殺し」
アガサ・クリスティー著/羽田詩津子訳/早川書房
「オリエント急行の殺人」
アガサ・クリスティー著/山本やよい訳/早川書房
・湊かなえ最新作「王国」
「王国」の一文 湊かなえ著/マガジンハウス
海の底には城がある。城に住むのは珊瑚の女王と、九人の棋士。
彼らにより美しい海は守られている。南太平洋の島国―。
とある海岸で、村の若者たちが密漁をしていた。狙うは、ロブスター。
そこに現れたのは、赤い甲冑をつけた騎士。二本爪の赤い長槍の先が
きらりと光る。「私は海の騎士、レッド。きみたち、ロブスターの
捕獲はやめなさい!」
若者の一人が反論する。「俺たちは、ロブスターをレストランに
売るために捕っているんじゃない。今夜の食事のためだ。
海の資源はみんなのもの。先月だって捕獲をした。
なぜ、今日はだめなんだ」騎士は答える。
「今はロブスターの産卵期。禁漁期間だ。きみらが奪っているのは、
今夜の夕飯用の数匹ではない。きみらに人生、そしてきみらの子どもたちに
受け継がれるべき、海の資源、海の未来を奪っているんだ」
他の若者が訊ねた。「じゃあ、今夜は何を食べればいいんだ」
「魚を食べればいい。私は漁をするなと言っているのではない。
海の生物のことを知り、ルールを守って、海からの贈りものを
感謝して受け取って欲しいのだ。さあ、釣り竿を持っておいで」
若者たちは「ごめんなさい」と謝って、ロブスターを海に返し、
家に帰っていった。
海の城に騎士が戻ると、珊瑚の女王が出迎えた。騎士が無事、
ロブスターの密漁を阻止したことを伝えると、女王は、海を守ったご褒美に、
騎士の頬にキスと授けた、とさ。めでたし、めでたし。
ブロマンス:ブラザーとロマンスを組み合わせた
男性同士の親密な関係を指す造語
恋愛感情や性的な関わりを伴わない強い絆で結ばれた関係性を表す
鈴木保奈美さまも山本倖千恵さまも
「春にして君を離れ」から読みたいとか…。意見が一致…。
湊かなえ女史!最高に素敵でした。ありがとうございました。💛
大矢博子女史!すっかりファンになってしまいました。感謝です。
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