2020年10月3日土曜日

松尾芭蕉の五・七・五の革命

秋澄むや 瞳ふせても 眩しくて
縦の想い 横の想い 秋さびし
焼雲(ぎょううん)へ ドクターヘリの 急ぐ秋
お江戸では ミニマム愛す 秋気かな  
レンタルは 江戸の習わし 秋の色

英雄たちの選択 
「奥の細道」への道~松尾芭蕉の五・七・五の革命~

夏草や兵どもが夢の跡
閑さや岩にしみ入蟬の声
荒海や佐渡によこたふ天河(あまのがわ)

貞徳翁十二回忌追善俳諧で詠まれた連句
とし玉をいたう又々申し受け   蝉吟
師弟のむつみ長く久しき   芭蕉

古池や蛙飛び込む水のおと 

万葉集では
かはず鳴く神奈備川に影見えて今か咲くらむ山吹の花

俳諧は言葉遊びでした。だじゃれ=掛詞でした。
言葉遊びを文学にしたのが芭蕉です。

枯枝に烏のとまりたるや秋の暮   芭蕉の初期の秀逸句。

芭蕉は添削、削除も繰り返していたようです。

五月雨や年々降りて五百たび

五月雨の降のこしてや光堂

蛍火の昼は消えつつ柱かな⇨これは削除

奥の細道に出かける時の俳句
行春や鳥鳴き魚の目は涙   (重い)

夏草や兵どもが夢の跡   
(平泉で作句。宇宙の静けさにはじめて直面した句。)
雲の峰幾つ崩れて月の山   (月山で作句)
暑き日を海にいれたり最上川   (庄内平野で作句)
荒海や佐渡のよこたう天河   (佐渡を見ながらの作句)

長谷川櫂氏の言葉
「宇宙と言うのはさまざまに動いているようにみえるが
 実は何も変わらない姿を大昔から未来にわたって留めている。
 この世は全て変化しているようにみえるが
 実は何も変わらないと言うのがこの宇宙の実態で変化=不変である。」

蛤のふたみに別れ行秋ぞ   
(軽みの境地、到達点。)

一家(ひとつや)に遊女も寝たり萩と月   (これはフィクション)

佐藤勝明氏の言葉
「軽みとは深く考えて優しく語ること。
 高く悟りて俗に帰れ。」

秋深き隣は何をする人ぞ   (古典の痕跡を消している。)

ただごと句
日常茶飯事のことを詠んで満足する句の傾向。

旅と病んで夢は枯野をかけ廻る   
芭蕉死去元禄7年 享年51

長谷川櫂氏の言葉
「俳句とは意味慎重で優美である。心の世界を描いている。」

夏目漱石 曰く
「俳句はレトイックの煎じ詰めたもの。
 連想の世界を暗示するもの。」

磯田道史氏の言葉
「俳句は人々の共感性や創造力を開ける鍵。
 他者を思わなくては詠めない俳句と言うのは
 現代人にとって一つの修練。
 他者を思わないと生きて行けないのが現代かもしれません。」

番組最後に磯田道史こと南陽として一句詠まれました。
冬蜂の死骸ぬくもるテレビ箱   南陽

ゲストから辛口の批評にも笑っておられました。
磯田道史氏の懐の深さ広さに感じ入りました。

ライ麦パン大成功❣

ライ麦 50g
強力粉 250g
塩 6g
イースト菌 B1 2.1g
水 215㏄

0 件のコメント:

コメントを投稿