菊薫る 思考停止に 施無畏印(せむいいん)
悠久の 一瞬を生く 冬隣
台風が それてめでたし 糒(ほしい)かな
藍色の トロッコ出発 台風過
旨すぎる お腹ぽっこり 栗おこわ
NHK俳句 より
兼題「新酒」
又の名を海賊料理新走(あらはしり) 西村和子
ゲストは浅井慎平氏でした。
寂しいぞ放哉海も暮れ切って 浅井慎平
(この句は詠史!詠史とは歴史を詠むこと。
与謝蕪村、高浜虚子が得意としていたとか…。)
今回、私の好きだった句は…。
新酒一舐め薀蓄人齣(ひとくさり) 福岡県大野城市 佐竹白吟
集ふこと叶わぬ年の新酒かな 兵庫県尼崎市 佐藤一夫
新酒酌む沖の漁火窓に置き 福島県いわき市 中田昇
佐藤一夫さんの句は浅井慎平氏、
西村和子先生も特選にあげておられました。(嬉々!)
兼題とは前もって出されているお題、宿題のようなもの。
席題とは句会の席場で出されるお題。瞬発力、集中力が問われる。
浅井慎平氏は俳句が浮かばない時は、
有名俳人になり切られるのだそうです。
それを聞いた西村和子先生は創造力を逞しくし、
どなたかの視点を借りるのは良いと絶賛!
振り向けば青き山河や新酒酌む 風太(浅井慎平さんの俳号)
ちなみに風天は渥美清さん。二人で活動されていたそうです。
新酒酌む東京の陽の早や暮れて
(芥川龍之介になり切り浅井慎平氏が詠まれた俳句。)
新酒酌む白磁の杯に紅残し
(久保田万太郎になり切り浅井慎平氏が詠まれた俳句。)
滑舌のことによき日や新酒酌む
(渥美清さんになり切り岸本葉子さんが詠まれた俳句。)
加筆一行叶はば酒はあらばしり
(清少納言になり切り西村和子先生が詠まれた俳句。)
西村和子先生が選ばれる俳句に魅力を感じます。
今回も素敵な句に魅了されました。
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