2020年8月29日土曜日

コンビニのホットスナックで一句

秋衣 萱草(かんぞう)色に 託しけり
蚊の名残 弱き姿に 止めさし
秋夕焼 小さき寺より 鏗々(こうこう)と
蚯蚓鳴く 嘘か真か 堂々と
(コロナウイルス感染)盆休み 今は帰るな 田舎には

プレバト纏め 2020年8月27日

コンビニのホットスナックで一句

富美男のお手本
梅沢富美男
レジ横の 「本日台風コロッケの日」
⇩(あまりにも芸がない。
  季語となる「台風」も字面の意味で弱いため、
  季語を立てる補強をすべき。「暴風雨」で締める。
  本日が台風である点と、暴風雨の中に
  買いに来た点を明確にし、季語を補強する。
  ここまでやればあっぱれだった。)
「本日台風コロッケの日」の暴風雨

特待生昇格試験 永世名人への道
藤原敏史
イートイン 氷菓の子らの カルキ臭
(プール帰りの子どもを「カルキ臭」の臭いで
 表現する発想が全くない訳ではないが、きちんと出来ている。
 しかし、この時期はもう秋の季語にすべきだった。)

1位 大久保佳代子
秋高し 肉まんの湯気 食らう犬
(中七以降のフレーズが見事。
 季語は秋の豊かさと天の高さのイメージを一緒に持っている。
 肉まんの美味しそうな豊かさ・秋の実り・食欲のイメージが
 さり気なく響き合い、下五で飛び跳ねる犬の視線が
 秋の空へ向かい季語を主役に立てている。)

2位 本田望結
ビニール越しの 「温めますか?」 虫時雨
(コロナの今時の状況を17音で切り取っている。
 中七までで今だと解かる。
 声が聞こえにくいのではないか?、
 扉が換気で開放されているのではないか?と想像でき、
 普段は聞こえない虫時雨までもが聞こえているかもしれない。と…。
 伝えたいことが17音にパッキングされていた。)

3位 かたせ梨乃
宵闇の ホットスナック 準備中
(季語を入れることで俳句になるのが季語の力。
 一般的に夕暮れの暗さの意もあるが、季語としては意味が異なる。
 十五夜の翌日から数日間、月の出が遅いため暗くなっていて
 月が出るまでの時間帯を指すのが「宵闇」。
 季語の力により、当たり前の光景を当たり前ではない
 特別な発見として見せたタイプの句。)

4位 白岩瑠姫
夏夜に一人 きらめく提灯 君のせい
⇩(あまりに不要な言葉が多い字余り。
  不要な言葉を判断できないといけない。
  「きらめく」と「提」は「夜店の灯」に置き換えられる。
  人のせいにするのではなく、自分の意志を詠む。)
  君と見たかった 夜店の灯に一人

5位 生見愛瑠(ぬくみめる)
レジ横は 春夏秋冬 ホットけない
⇩(季語に対する尊敬の念がかけらもない。)
  秋ことに レジ横商品に迷う

大久保佳代子さんの句は素晴らしかった!
夏井いつき先生ははすっぱで
ぞんざいな言葉がお好きなんですね。
解ってきました。
私、気取っている訳ではないですが、
認められる句は詠めそうもありません。

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