2022年2月28日月曜日

兼題「風車」と書道Ⅰ

山椿揺蕩う太陽の光
いとあおさ移ろいやすき光受け
移り気な憂いを秘めた春の鳥
山笑う通り過ぎたる前線よ
のどやかや陽射しと犬と一休み

NHK俳句 兼題「風車」
選者 櫂未知子 司会 塚地武雅 部員 田中要次

宿題
塚地武雅 
風車早く回りて桜色
靴下の跡残りたる余寒かな
(薄氷はうすらい、うすごおりと読む。
 動詞と動詞を繋げてはいけない。結び光るに変える。)

田中要次
ちぐらより猫が出て来ぬ余寒かな
風車持った拍子に止まりけり
(見届けぬ 下二段活用なのでけりは使えない。)

いとうまい子
風車恋も仕事も空回り
オレンジの灯下でケンカ猫の恋
(猫の恋はケンカのことなのでケンカは不要。)
煌々と外灯照らす猫の恋

今回のお気に入り
恋多き子のよく回る風車   生野浩久
産砂(うぶすな)の風に応へる風車   三島正夫
風車影も誘ひて回りけり   山本耕一
雲ひとつ厩舎(きゅうしゃ)を過ぎて風車   笹原ほろろ

俳句、二歩目へ オノマトペ(擬態語・擬声語)
例句
づかづかと来て踊子にささやけり   高野素十
鳥わたるこきこきこきと罐(かん)切れば   秋元不死男
ありふれたオノマトペは使わない

俳句ドリル 2月の課題
○○○○〇□□□□□けり石鹸玉
一心に吹きにけり石鹸玉   塚地武雅
添削
いっしんに吹きにけり石鹸玉

ゆつくりと遠く消えけり石鹸玉   田中要次
添削
ゆつくりと遠くなりけり石鹸玉

軒下を浮き沈みけり石鹸玉   マネージャー
添削
軒下をただよひにけり石鹸玉 

■書道Ⅰ(NHK高校講座)より
自分の書を創造する -創作-
古典を生かす
 古典の書体や書風を参考にする
 篆書(てんしょ)・隷書(れいしょ)・草書・行書・楷書

書の構成
 作品の大きさや形式
 文字の配置と余白
 全体の構成などを工夫

印を押す -落款-
 落款とは署名して印を押すこと
 作品の完成と作者を証明する

2022年2月27日日曜日

3回目ワクチン接種と春めけり

のどか墨重なり合ひて響き合い
引き算の美学墨象うららけし
墨にじむ水はその後長閑なり
春の夢生きた描いた貫いた
表現の自由と誹謗中傷春思

夏井いつき俳句チャンネル より
【春めけり】この句に間違った文法はありますか?

故郷につながるこころ春めけり   村越化石

春めけり⇨春めきけり 
過去の助動詞を三大切れ字を使い詠嘆の意味を持たせる
過去の助動詞だとしたら「春めけり」ではなく
「春めきけり」になるのでは?という質問。

助動詞にかかる動詞の接続は決まっている。

活用の仕方 音便 
基本の形     春めく
語幹(変化しない) 
未然ず(ない)   か
連用たり(て)   き
終止。      く
連帯こと とき  く
巳然ども(ば)   け
命令!      け

か行の4つの音を使っているので
「四段活用」と言います。
過去の助動詞「けり」は
連用形の接続なので「き」が正しい。

過去の助動詞「けり」ではないのです。
「春めけ」「り」に別れるのです。
分解の仕方が間違っていた。
「り」という助動詞は
四段活用の巳然形に接続するという約束がある。
なので村越化石は間違っていないのです。

ここからまた新たな展開があるそうです…。

夕月やしっかりするとくたびれる   池田澄子

昨日3回目のコロナワクチン接種をしてきました!
今回もファイザー。
副反応は今のところ腕が少し痛いだけ…。
またまた、抗体はできていないような…。
あな悲し…。

2022年2月26日土曜日

フードコートで一句

春の闇振り返れば一本の線
春はあけぼの資本主義の消した夢
人生は諸刃の剣春愁う
ひふみよに込めた思いや春の風
功徳積み煩悩消しておぼろ月

プレバト纏め 2022年2月24日
フードコートで一句

永世名人東国原のお手本!
東国原英夫
蝶は測るフードコートの奥行を
(「蝶は測る」「は」の強調が効いている。
 「を」という助詞で余韻が表現されている。
 永世名人の新たな作風に拍手。
 読者の血が浄化されていくような句と評価されました。)

永世名人への道
藤本敏史
イーゼルに凭(もた)るるメニュー春浅し
添削(「凭れる)の意味 ①人や物に自分の重さをあずける。
   ②胃がもたれる③誰かに依存する 
   というマイナスの語感を持っているので、
   ここで使うのは損である。)
イーゼルに立てかけ春のメニューたち

特待生昇格試験
北山宏光
牡丹の芽 木漏れ日と ジェラートの赤
添削(詰め込み過ぎを指摘したのは東国原英夫氏)
ジェラートの赤と牡丹の芽の赤と

1位 亜生
春夕焼ラーメン一つに箸二つ
(映像が浮かんでくる。季語を主役に立てている。
 想像させるだけの余白を持っている。)

2位 和田アキ子
春眠しフードコートの生中継
(二つの意味が読み取れる。)

3位 矢吹奈子(HKT48)
転校で友とたこ焼き春の虹
添削(「で」は諸悪の根源。季語「春の虹」は太陽の光が
   弱いころの虹であり、淡くはかない感 じがある。)
友とたこ焼き転校の日の春の虹
友とたこ焼き転校近き春の虹

4位 ハリー杉山
鳴り止まぬ真昼のベルは猫の恋
添削(表現したい内容と書かれた文字面の間に溝がある。)
恋猫めくフードコートの止まぬベル

次回のお題は「おもちゃ屋さんの雛人形」

2022年2月25日金曜日

渡辺和子とスマナサーラとサッチャーの言葉

墨の魔術師篠田桃紅春の筆
春の月墨と闘い遊びをり
墨象(ぼくしょう)に秘めた人生春の雷
風光る色と形の奥深さ
春の風孤独の影を従えて

渡辺和子 曰く
「ほほえむことを忘れた人たちに、
 ほほえみを惜しまずに与えましょう。
 『あなたは1人ぼっちでない』というメッセージを
 発信し続けましょう。
 ほほえみには、マジックのような力があります。
 与えられた人を豊かにしながら、与える人は何も失わない
 それがほほえみなのです。」

アルボムッレ・スマナサーラ 曰く
「人生には
 ひとつのことに成功したとか失敗したとか
 言っている暇はないのですよ。」

マーガレット・サッチャー 曰く
「強者を弱くすることによって、
 弱者を強くすることはできない。」

2022年2月24日木曜日

霾とマルコムXの言葉

(大杉栄の恋)美は乱調にあり龍天に昇る
(コロナ患者への)砂嵐一方的な視線あり
春疾風(はやて)ケア労働の価値軽視
(コロナ禍)亀鳴くや見えないことが透けて見え
薄氷(うすらい)よ性暴力よ戦争よ

一分季語ウンチク 「霾(つちふる)」
ジャンル 天文・三春

霾とは「黄砂」を意味する言葉です。
大体日本には春頃になると黄砂が飛来してきます。
その時には空が何となく黄色くかかって
目が痒くなったりする方もいらっしゃいます。
黄砂、霾など、いろんな言い方があるのですが
その黄砂によって黄色く曇った様のことを
「霾(よな)ぐもり」なんていう言い方もしています。
その他様々な傍題があります。
黄砂、黄塵万丈(こうじんばんじょう)、霾(ばい)、
蒙古風(もうこかぜ)、霾天(ばいてん)、霾風(ばいふう)、
つちかぜ、よなぼこり等々、様々な異名があります。
苦しめられる「霾」ですが、句材として
一句試してみてはいかがでしょうか?

マルコムX 曰く
「もし君を批判するものがいないなら  
 君は恐らく成功しないだろう。」

2022年2月23日水曜日

促音便とトーベ・ヤンソンの言葉

春の霰(あられ)生涯アナキストなり
春月夜他人の気概を纏い生き
春潮よ奴隷のままの人生よ
淡雪や違和感持ちて闘いて
春まけて生の拡充疎外せず

夏井いつき俳句チャンネル より
【音便シリーズ】「促音便」を使って句を力強くしてみましょう

翅(はね)わつてんたう虫の飛びいづる   高野素十
が連用

基本の形    わる
語幹(変化しない)わ
未然ず(ない)  ら
連用たり(て)  り
終止。     る
連帯こと とき る
巳然ども(ば)  れ
命令!     れ

促音便
タ行 チ     打ちて⇨打って
ハ行 ヒ ⇨ッ  吸って⇨吸いて
ラ行 リ

音便を発生させない場合⇨格調高い感じになる

何が正しいというのではなく作者の意図として
どちらを選ぶかは作品の内容によって
作者が判断して選ばないといけない。

花菜漬買て明るき傘ひらく
「ひ」は「う」「っ」選択肢は3つある。
「ひ」歴史的仮名遣いで格調高い印象
「う」ウ音便、柔らかく時に優雅な印象
「っ」促音便、勢いがあり、力強い印象

トーベ・ヤンソン 曰く
「初恋は、これが最後の恋だと思うし、
 最後の恋は、これこそ初恋だと思うもの。」

2022年2月22日火曜日

題「駅」

鳴りやまぬ死を悼む鐘春茜
作られたフレームワーク半仙戯
失った味覚と不信春まけて
早春や想像力を解き放ち
春光や勝利は謳歌するものへ

NHK短歌 題「駅」
選者 大森静佳 ゲスト 坂口涼太郎 司会 有森也実

冒頭の短歌
冬の駅ひとりになれば耳の奥に硝子の駒を置く場所がある
大森静佳

坂口涼太郎さんに贈る歌
透明なペダルで坂をのぼりゆくいつか涼しい虹に逢うため
大森静佳

大森静佳さんに贈る歌
佳麗なる静寂だったこの森を燃やす大木だけが知る夜
坂口涼太郎
松村正直さんの歌集の表紙を撫でながら一句
真夜中の背中をなでてゆく指ががたんごとんと駅へと向かう
坂口涼太郎

今回のお気に入りの短歌
二十五階の女子トイレから見下ろした東京駅は眠らない川
神奈川県川崎市 だいだい
売店の親父が奥へ引っ込んで改札口にぬっと顔出す
岐阜県岐阜市 六厩(むまい)めれう
最初から無人駅なら静けさも寂しさだとは思わないのに
兵庫県新温泉町 田中佳

今読みたい愛の歌
いつもより一分早く駅に着く一分君のこと考える
俵万智

ポイントで改作 テーマ「出会いの瞬間を描こう」
元歌
改札に向かえば笑みの友ふたりそれぞれの風まといて立てり

改作ポイント①主役を引き立たせよう
改札の向こうに笑みの友ふたりそれぞれの風まといて立てり
有森也実

それぞれの風をまとって笑ってる親友たちが待つ改札へ
坂口涼太郎

改札にふたりの友は立ちておりそれぞれの風まといて笑う
大森静佳(改作)
ポイントの解説
表情を主役にする
ふたりが「笑う」姿を最後に描き優しさやうれしさを出す

改作ポイント②風を想像してよう
南風、親分風それぞれにまといて友ら改札に笑む
有森也実

ちょけた風せからしい風それぞれにまといて友ら改札に笑む
坂口涼太郎

青い風、みずいろの風それぞれにまといて友ら改札に笑む
大森静佳(改作)
ポイントの解説
友の個性を際立たせる
それぞれの風が印象に残るよう描く

今日のメッセージ
出会いの瞬間を描くには、見せたいものをくっきりさせよう