2021年6月7日月曜日

題「街・町・まち」

村雨やマスク姿で立つ地蔵
マスクする地蔵直撃驟雨かな
献花を倒す荒梅雨に笑む地蔵
空腹に耐えるが薬草茂る
朝涼し一枚羽織りて雨の音

NHK短歌 題「街・町・まち」

ビル街は月のひかりを浴びながらわがために細き家路をひらく
田村元

今週のお気に入り
東北の小さな町の路地裏のコロッケおばちゃん大阪訛り
山田吉胤
友達の出て行った町私だけまだ白線の内側にいる
吉村おもち
この町の暗がり陽だまり水たまり誰よりも知るノラ猫の君
高津優里

熱血!短歌ロック!
靴ずれした足でゆっくり我が家へと帰る私に町はやさしい
星野真里
六年も暮らした街を離れれば初恋のよう美しきまま
カン・ハンナ
六年も暮らした街を離れればときおり灯る初恋のよう

題「旅」
せめてもの家の周りのお散歩でペンペン草が旅の切符ね
星野真里
せめてもの家の周りのお散歩ペンペン草旅の切符
張り詰めたリュック背負って進みゆくよそものに朝は無邪気な陽射し
カン・ハンナ
ぱんぱんのリュック背負って歩みゆくよそものに朝無邪気な陽射し

歌人、この一軒
四季の道敷石ひとつはがさむと酔ひしをんなへ五月雨細く
仙波龍英

短歌!あなたならどうする
招き猫二匹に招き寄せられて若き仙波と酒飲み交わす
田村元
招き猫二匹に招き寄せられてタピオカよりは生ビールがいい
カン・ハンナ
招き猫二匹に招き寄せられて今夜も共に飲み明かそうか
小島瑠璃子
招き猫二匹に招き寄せられて「まずは検温お願いします。」
星野真里

0 件のコメント:

コメントを投稿