2026年5月4日月曜日

兼題「葉桜」&テーマ「数字を入れて詠む」

腹に一物五穀豊穣春を射る

春の陽や一人一手の矢を放つ

風光る的に命中百々手式(ももてしき)

春の風トルコギキョウの香はいずこ

春の夕騒音のごとアナウンサー

 

NHK俳句 兼題「葉桜」

選者:堀田季何 レギュラー:庄司浩平 司会:柴田英嗣

年間テーマ「もっと俳句のコリをほぐします」

 

コリのお悩み 子季語の使い方がわからない

歳時記に小さく書かれているのが子季語 大きく書かれているのは親季語

夏の季語 親季語 紫陽花(あじさい) 

子季語 四葩(よひら) 七変化

子季語は親季語のVariation

少しニュアンスは違うが同じものを指している

 

使い分けは?

 

   紫陽花のパリーに咲けば巴里の色   星野椿

日本から来たものだけどフランスっぽさがある

和でもなく完全にフランスでもない色になっている

わざわざ紫陽花以外の他の言い方をする必要はない

 

   あぢさいに触れて鋏のくもりけり   髙田正子

 

ツボポイント 基本的に親季語を使う

親季語だと大体みんな知っている言葉

 

   兄亡くて夕刊が来る濃紫陽花   正木ゆう子

濃紫陽花は紫陽花の子季語 音の数 紫陽花の濃さに叙情が生れる 

Kの音も踏んでいる 音も合っている 音数もぴったり 

 

   七変化住み替えはりしはいくたびぞ   西村和子

 

   四葩咲きよべの涙を忘れしむ   文挾夫佐恵(ふばさみふさえ)

「よ」を重な停る 「咲き」が必然 昨日は咲いてなかった今朝咲いた

「咲き」が入ると3音しか入らない

 

親季語 おでん

子季語 おでん鍋 関東煮(かんとうだき) おでん屋 おでん酒

関東煮(場所の情報を含む) 

おでん屋 おでん酒(親季語に関連する物事を指す)

 

ツボポイント 子季語は音や情景にあわせて必要な時に選ぶ

 

・実践

親季語 雷

子季語 雷鳴 雷雨 遠雷 鳴神(なるかみ) はたゝ神

A 遠雷やひとり昼餉の青菜汁   石橋秀野

  (青菜:春の季語)

B かみなりへ走る帰宅となりにけり   五島高資

C 空港のごつた返せる雷雨かな   長谷川櫂

D 鳴神(なるかみ)や暗くなりつつ能最中   松本たかし

  (野外能)

 

まとめ 詠みたい情景に最もあう子季語を選ぶ

 

   特選六句の発表 今週の兼題「葉桜」初夏の季語

葉桜をフェラーリぬるり通りゆく   来地宇須(らいちうず)

着ぐるみの今日葉桜を忘れない   今井祐希(ゆうき)

花は葉に君はマリアでユダだけど   ノセミコ

(ユダ:イエス・キリストの十二使徒でイエスを裏切ったもの)

葉桜や僕はなんで働けない   パプリカまめ

履歴書は文字の自画像花は葉に   玉木たまね

爆風に揺れる葉桜だったもの   東沖和季(ひがしおきわき)

 

・柴田 庄司の歩み

柴田 子季語にチャレンジ‼

庄司 親と子の関係って、複雑デスヨネ…。

 

 

NHK短歌 テーマ「数字を入れて詠む」

選者:横山未来子 レギュラー:菊池銀河と横田真子 司会:ヒコロヒー

年間テーマ「三十一音、次の扉へ」

 

数字を入れると具体性が加わるので印象的な作品になる

 

歳はテレビ寄席が好き歳にちょいとおまいさんなどと呼びかけ

駒田晶子「光のひび」

数字を入れることでリアリティのある歌になっている

 

八月二十九日のあせりそのままのかたちで雲がふくらんでゐる

荻原裕幸「永遠よりも少し短い日常」

数字によって多くの人が共有して持っている

イメージを取り入れることができる

 

空占めて幾千の実を揚げたし樹下(じゅか)のひとりとねむりのために

横山未来子「樹下のひとりの眠りのために」

樹下:大切な人 幾千はたくさんの数を

イメージさせる象徴的な言葉として使った

それぞれの数字が持っている意味やイメージを意識して使ってみる

そのイメージによって短い言葉の中にも表現できるものが広がる

 

・入選六首 テーマ「数字を入れて詠む」

一席 観覧車ふたりで乗った十五番ちいさくなって月に近づく

村山雅俊

一日を咲いて萎(しお)れて朝顔のようにわが子は夜を眠りたり

小松百合華

電話切る君が生み出す四秒の優しい沈黙耳すませ聴く

坂田萌

産声も白かったろう父生()れし百年前の大寒の夜

渡部美智子

おしゃべりな兄さんにしては短めの八分二秒の最後の通話

笠原明子

アイラインまっすぐ作りこんでゆくただ一本のあなたへの道

玖嶋(くしま)さくら

 

・菊池銀河と横田真子の歌人への道

地球には82億もの人がいるはずなのに孤独になるよ

菊池銀河 添削

地球には82億もの人がいるはずなのに空を見上げる

 

何歳か尋ねてみるとピースサイン年齢不詳の無口な3

横田真子

何歳?とたずねてみればピースサイン作る無口なきみは3

 

・名歌鑑賞 歌人への道

一本の蠟(ろう)燃やしつつ妻も吾も暗き泉を聴くごとくゐる

宮柊二「小珠」

 

・いちご摘み

映画化はしないさせない十二時のお前と肉まん食った十字路

久永草太

の窓に寄りてしばらく聞く雨に月砕かるる音の混じれり

船田愛子(好きな歌人 薮内亮輔)

71回角川短歌賞受賞

雪には雪の時間のありて山茶花の葉に積もりゆきやがてこぼるる

連作「雪の影」より

 

曖昧な感情であったり考えを短歌にすることで

さらに深めて捉えることができる

現実と非現実が混ざり合う瞬間が好きなのでこの歌を詠みました

私は夜は自分自身と向き合うような静かな時間だと感じています

積んだのは「夜」静かな一人の時間

2026年5月3日日曜日

あの本、読みました? 「旅と本」夏川草介

春が美波に伊勢海老魚解禁に

哀しみと心細さと春の雲

風光る知れば知るほど所ジョージ

木漏れ日よカタクリの花シャルウイDance

亀鳴くや自分の機嫌ご自分で

 

■あの本、読みました?

おすすめ旅の本~旅行先決める&旅に持っていく本どう選ぶ?

今宵のテーマ「旅と本」旅のプロと旅本談義

夏川草介 伊藤伸平 野添ちかこ 鈴木保奈美 山本倖千恵

 

本を読むことは人生の選択肢を増やすことかもしれない。

 

旅の書店めぐり

   エッセイ・紀行

「河童が覗いたヨーロッパ」妹尾河童著/新潮文庫

グラフィックデザイナー・舞台美術家の妹尾河童が書いた機構エッセイ

1年間で歩いた22か国の様子をイラストを交えて紹介

「深夜特急1-香港・マカオ」沢木耕太郎著/新潮文庫

インドのデリーからイギリスのロンドンまでを

乗り合いバスで旅する紀行文学作品

「あの日、僕は旅に出た」蔵前仁一著/幻冬舎文庫

旅行作家・蔵前仁一の旅先での❝何気ない瞬間❞や

❝人との出会い❞を綴ったエッセイ

蔵前仁一:旅雑誌「旅行人」の創刊者・編集長

❝バックパッカー系❞旅文化を日本に広めた人物の一人

「京都てくてくちょっと大人のはんなり散歩」伊藤まさこ著/文藝春秋

鈴木保奈美が京都に持っていく旅の本

鈴木保奈美が憧れる京都着物散歩

鴨川から八坂神社まで、四条通をはさんで南北に広がる

この界隈には、お茶屋さんや料亭、バーなどが立ち並び

南座や甲部歌舞練場もあるとあって、着物姿で歩く人も珍しくありません。

ときおり、お稽古が良いの舞妓さんに遭遇することだってあるのです。

今日は私も祇園の街を着物で散歩。骨董屋さんに町屋の古書店、

甘味処に中華料理屋さん、四条通の美術館…

京都に通いはじめて間もない頃は、祇園のあまりの人の多さに

戸惑っていましたが、何度か通ううちに、好きな店や馴染みの店が

少しずつふえてきました。

着物で歩くとふだんより歩くペースがのんびりだからか、今まで

気がつかなかった小径を発見したり、ちょっとひと休みの

なごみ場所を見つけたりといいことずくめなんですよ。

 

   テーマ深掘りの旅本

「地球の歩き方」1テーマ特化型のシリーズ

 

   ガイドブック

旅行先に迷ってしまう 旅行先選びのヒント 伊藤伸平

「巻頭特集」

 

旅のプロがオススメする旅へ行く前に読んでほしい一冊

野添ちかこ選

復刻版「温泉めぐり」田山花袋著/博文館新社

(明治から大正にかけて活躍した自然主義文学を代表する作家)

小説家で大の温泉好きでもあった田山花袋が全国の温泉地を旅行

そんな大正時代の旅先での風景や人情を丁寧に描いた紀行文

大正時代の旅がすごくよくわかる本

白骨にしろ、中房にしろ、十五六年前までは、全く山中の無名の

温泉場であつたのであるが、日本アルプスの人口に膾炙(くわいしゃ)

されるにつれて、登山者がそこをその往復の足溜りにするがために

次第に世間にあらはれて、今では夏になると、白骨だけでも、数百人の

浴客が集まって來るといふやうな盛況も呈した。

夏行った人は帰つて來て私に話した。

「えらい騒ぎですよ。一間に五六人は一緒にいるんですからね。

あれでは新山の温泉場と言ふ氣がしなくなつて了(しま)ひますね」

 

「湯治(とうち)」温泉地に長期間滞在して身心を整える療養法

 

一緒に旅してる感じがする

 

復刻版「温泉めぐり」田山花袋著/博文館新社

しかし、今とて、草津は決して衰えた温泉場ではない。浴舎も三層二層

相連なるといふ風で、設備はかうした遠い山の巾とは思はれないほど

すぐれてゐる。それに、湯が烈(はげ)しくつて好い。道後や、有馬や、

城の崎のやうなあんな衰へた温泉ではない。

また、伊香保、鹽(しお)原、箱根のやうな女性的な温泉ではない。

飽まで男性的である。熱湯が町の中を流れてゐる。

新しい手拭いを一週間も使ふと、色が変つてボロボロになつて了(しま)ふ。

金でさへ眞黒になる。ちよつと行つただけでは餘り烈しすぎるので、

氣味がわるくなる位である。

 

明治の文豪たちの旅を綴る 聖地巡礼したくなる一冊

「五足の靴」五人づれ著/岩波文庫

明治40(1907)の盛夏。

東京新詩社の雑誌「明星」に集う若き詩人達、北原白秋、

平野萬里、太田正雄(木下杢太郎)、吉井勇がいさんで旅に出た。

与謝野寛との五人づれは長崎、平戸、島原、天草と南蛮文化を

探訪し、阿蘇に登り柳川に遊ぶ。交代で匿名執筆した紀行文は

新聞連載され、日本耽美派文学の出発点となった。

 

「五足の靴」の一文 五人づれ著/岩波文庫

五足の靴が五個の人間を運んで東京を出た。

五個の人間は皆ふわひわとして落ち着かぬ仲間だ。

彼らは面の皮も厚くない、大胆でもない。

しかも彼らをして少く重味あり

大量あるが如くに見せしむるものは、

その厚皮な、形の大きい五足の靴の御蔭だ。

 

石山離宮 五足のくつ

下田温泉(熊本)にある全室離れの露天風呂付き温泉旅館

天草の隠れキリシタン文化や中世天草をテーマにした宿

 

昔の旅文化が楽しめる本

江戸時代の旅文化を書いた本

「江戸の旅文化」神崎宜武著/岩波新書

民俗学者・神崎宜武が江戸時代の旅行記、浮世絵などから

庶民の旅文化を深く掘り下げた一冊

 

旅へ行く前に読むべきミステリー小説 伊藤伸平

世界的ベストセラー作家 ダン・ブラウン

ラングドン・シリーズ オススメの理由

聖地巡りをしてみたいそういう気分にさせる一冊

トラベルライター 伊藤伸平さんがオススメ

ベストセラー作家が綴るたびのエッセー

 

「ラオスにいったい何があるというんですか?紀行文集」の一文

村上春樹著/文春文庫

風景には匂いがあり、音があり、肌触りがある。

そこには特別な光があり、特別な風が吹いている。

何かを口にする誰かの声が耳に残っている。

そのときの心の震えが思い出せる。それがただの写真とは違うところだ。

それらの風景はそこにしかなかったものとして、僕の中に立体として

今も残っているし、これから先もけっこう鮮やかに残り続けるだろう。

 

「0メートルの旅」岡田悠著/ダイヤモンド社

旅の舞台は、16の国と地域 地の果て南極から始まり、

だんだんその距離は近づいて、最後は「自分の部屋の中」で完結

「遠くに行く」だけが旅ではない

Webで旅行記を書いていた会社員ライターが綴る旅のエッセイ

 

「0メートルの旅」の一文 岡田悠著/ダイヤモンド社

悩んだ末に、GooglMapsのストリートビューとエアロバイクを

連動すればいいのでは、というアイデアに思い至った。

GoogleMapsならば自分の行きたい場所に移動できるし、

色んな景色を楽しめる。

(中略)

目的地が決められないならと、いっそ大きな目標を立てることにした。

日本縦断だ。エアロバイクを使って、部屋の中から日本を巡る旅。

北海道から鹿児島を目指して、何日もかけてバイクを漕ぎ続けるのだ。

(中略)

遠くへ行く旅と、行かない旅は何が違うのだろう。

自宅から0メートルの旅は、果たして本当に旅と呼べるのだろうか。

僕をいつだって救ってくれた、旅。旅とは何か。

その答えを知りたくて、ペダルを踏む足を止めなかった。

(中略)

どこへ行こうとも、予定も目的も固定概念もすべて吹っ飛ばして、

いま目の前にある0メートルを愛すること。それが旅の正体ではないか。

 

旅のプロがオススメする旅の本

鈴木保奈美さんが気になる一冊

「おもしろ雑学 世界地図のすごい読み方」ライフサイエンス著/三笠書房

2026年5月2日土曜日

100分de名著 ウィトゲンシュタイン③

個性持ち黄花片栗すまし顔

停戦や爆音響く春の空

春疾風(はやて)ブルーベリーの負け戦

御衣黄(ぎょいこう)や今年の花となりにけり

通り抜け伯母に連れられ愛でた春

 

100de名著 ウィトゲンシュタイン❝探求❞③生成AIは言葉を理解しているのか

古田徹也 伊集院光 阿部みちこ

 

「倫理哲学論考」「哲学探究」

言葉の意味とはその使われ方である

 

痛みを感じたことが一度もない人に、

「痛み」という言葉は理解できるのだろうか。

 

「言葉の使われ方がわかれば 言葉の意味を理解したことになるのか」

「言葉の意味とはその使われ方という着想を発展させたのだ」

今の自然言語処理系のAI

 

「哲学的文法」

意味とは本当に、言葉の使われ方ということに尽きるのだろうか。

「素晴らしい」という言葉について、人々がこれをどのように、

そしてどんなときに使用するかを知りさえすれば、

私はこの言葉を理解したことになるのか

それだけでもう、自分でこの言葉を使うことができるのか。

つまり、いわば確信をもって使用することができるのだろうか。

使い方は知っているが、理解せずにそれをなぞっている、

ということはありえないだろうか。

理解というものが成立するのに、何か別のことにおいてではないか。

すなわち、「自分の胸の内に」感じること、当該の表現を

体験することにおいてではないだろうか。

 

有人火星探査の計画が発表された。

それはスバラシイ!と返してくるかもしれない。

 

言葉の意味を深く理解するには⇨生活することの中で体験する

言葉の真の理解とはー

間接接地 統計的パターン 確率の高い言葉を選ぶ

人間とAIの言葉の使い方の違いは?

我々は間接接地と直接接地の両輪で学習している

慣習 身体知(自転車を漕ぐ 社交ダンス) 生活知

毒蝮三太夫の毒舌を理解するのはかなりの時間を必要とする 伊集院

言葉をうまく使いこなすことができれば 言葉を理解したと言えるのか?

まさにこれが哲学だ!と言える。 古田

アスペクトの閃(ひらめ)き 表情 そうぼう

 

「哲学探究」

我々は文の理解について、二通りの意味で語る。

ひとつは、その文が同じことを言う

別の分に置き換えられうる、という意味である。

そしてもうひとつは、その文がどんな別な文にも

置き換えられない、という意味である。

前者の場合、文が表している内容とは、

様々な文に共通するものである。

後者の場合にはそれは、そのように並んだ言葉だけが

その配置において表現している何かである。(詩の理解。)

 

駄洒落 ジョーク 皮肉 ❝かわいがり❞

 

短歌で❝アスペクトの閃き❞体験

冬という漢字は淡い水色のマフラーを巻くきみに似ている

(若山牧水青春短歌大賞 第二十四回青春短歌大賞)

教室の横にかけられるチャックが少し開いているリュック

(若山牧水青春短歌大賞 第二十一回優秀賞)

茹ですぎたそうめんみたいな居眠り数字が飛び交う教室でる

(若山牧水青春短歌大賞 第十七回優秀賞)

 

驚いたり新しい見え方に感動するのは人間がする

 

王の戴冠式は壮麗さと威厳の像である。

式の流れのなかの一分間を元の文脈から切り離してみよう。

即位のマントを纏った王の頭に、王冠が載せられる場面だけを切り離すのだ。

―さて、別の環境においては、金は最も安価な金属であり、

その輝きは卑俗なものと見なされているとしよう。

マントの織物も安く製造できるし、

王冠はまともな帽子のパロディーにすぎない、等々。

 

「泉」(1917)マルセル・デュシャン

 

ぶれ・揺らぎ 言葉には含まれる 言葉の特徴

 

ひとつの視点・基準から離れて新しい別の見方を見出す

2026年5月1日金曜日

半額シールで一句&おしゃべり俳句前後編

コアジサシ今切川へ飛来せり 

コアジサシ早速愛を育まん

コアジサシ雌へせっせと運ぶ餌

花の雨猫吸いにあるデメリット

扇風機となりストーブ春の居間

 

■プレバト纏め 2026430

半額シールで一句

 

名人への試験 森口瑤子

十割引き謳ふ四月馬鹿の肉

添削(四月馬鹿【季語】語順 ここまで見たのと作品の種類が違う

   下の句をフレーズにした事でインパクト

   上の句の意味を理解するために読者は立ち止まる 語順が逆

   わざと字余りにする)

四月馬鹿の肉十割引き謳ふ

 

河井ゆずる(4年前初登場で大絶賛)の昇格試験

夏近し貼られし刺身角曲がる

添削(明確に書かないと伝わらない 光景を先に書く

   「曲がる」「貼られし」と書かなくても全部わかる

   こうすることであなたの思いに言葉が近づいてきた 油断大敵)

夏近き町半額の刺身

 

1位 齊藤なぎさ

半額の牛タン風光る帰路

(風光る【春の季語】春になると風がきらきらと輝いて感じられる

 正直に取り組んだのがとても良かった 牛タンが出てきたことに

 妙なリアリティーがある ギャップもリアリティーがある

 「音数の数え方」わからない人が下の方に 上の句で9音下の句で7

 全体足して17音に整えるとスムーズになる 足して17音の「破調」)

半額の牛タン風光る帰路

 

2位 曽野舜太

春の夜の別れのワルツ籠重し

添削(別れのワルツ:スーパーなどの閉店BGMとして使われる曲

艶っぽい句だと思わせておいて 

「閉店のあの曲」わかるまで何秒かかかる

2句に分けるとちょうどいい分量

スーパーの春夜よ「別れのワルツ」いま

 

3位 中島ひとみ

春の宵半値札待ち位置につく

添削(発想が凡人ど真ん中 殆どの人が貼られるのを待っている

   陸上の選手だから「位置につく」を書きたかった その気持ちは大事 

語順を変える 直したところで凡人)

位置につく半値札待春の宵

 

4位 水田信二

草餅の半額シール集む子よ

添削(草餅が季語 草餅でなくてもOK 桜餅でも豆飯でもいい

   季語じゃなくても豚バラでもコロッケでもいい 

季語をどうでもいい扱いしてる 精神的には才能ナシにしたい

気取った文語使わないで普通に「集める」で良い

使い慣れていないものを使うからこういう結果になる

子どもたちが半額シールをシール帳に貼る?そこも疑わしい

草餅の半額シール集める子よ

春休み半額シール集める

麗かや半額シール集める

春風や半額シール集める

 

5位 勝俣州和

夕刻に小綬鶏鳴く値引き札

添削(小綬鶏【春の季語】鳴き声が特徴的なキジ科の狩猟鳥

   季語を駄洒落に使った句 底の浅い一句本当に鳴いたか疑わしい

   いるはずのない鳥だから 「か・か」で韻を踏む 嘘っぽい句)

小綬鶏いたか値引き札貼るか

 

■夏井いつき俳句チャンネル

【第16回おしゃべり俳句】まずは可愛い入賞句【前編】

イルカってしゃべるんやなあ夏帽子   涼太4

十回も一人で寝たことあるよ冬   菅原和司

電気毛布こころ復活できるはず   小物打楽器

りんご狩り地球は楕円形だって   大史華家

冬銀河これからの人生楽しみだなぁ   結花9

 

■夏井いつき俳句チャンネル

【第16回おしゃべり俳句】優秀句発表!【後編】

 

夕焼けやこれはねむたくないあくび   yukimeusaさんの息子3

南天の実そーゆーまほうじゃないねん   ふーみん

猫じゃらしパパは待つのが仕事でしょ   菅原よしはる4

2026年4月30日木曜日

西加奈子と朝井リョウ&岡本太郎&岸惠子(ダリ)

(小野正嗣氏)春の空心遣いのできる人

旗を振るモネの万博風光る

(モネ)朧めく光求めて移り住む

春景や考えしこと筆に込め

夕霞泊まることなき高級ホテル

 

■あちこちオードリー より 小説家の反省ノート

西加奈子

・自分自身がベタなのにベタを避けていたなあ

・思考の方が身体より強いと思っていたけれどそうじゃなかったなぁ

 

朝井リョウ

・❝人の目を気にするな❞の意味わかってなかったなあ

・作家同士が互いに書き合っている推薦コメントは慣れ合い

見なしていたけれど その眼差しが今の自分を縛っているなぁ

 

■岡本太郎の言葉 芸術の三原則

著書『今日の芸術』(1954)

「うまくあってはいけない、

きれいであってはいけない、

ここちよくあってはならない」

 

上手さや美しさ、心地よさを超え、爆発するような激しい表現で

人間の生を問いかけることこそが真の芸術であると主張しました。

 

1. うまくあってはいけない

技術的な巧みさや器用さ(「うまく」)に逃げると、

芸術の本質である情熱が失われる。

下手でもいい、未熟でもいいから、魂をぶつけるべき。

2. きれいであってはならない

表面的な美しさ(「きれい」)は、

見る人を惹きつけるが、それは安易な妥協。

醜悪さや強烈な違和感こそが、見る人の心にインパクトを与える。

3. ここちよくあってはならない

鑑賞者を癒やしたり心地よくさせたりする(「ここちよく」)のは、

芸術の役目ではない。

むしろ、心を揺さぶり、生きる姿勢を問いかけるような、

厳しい表現であるべき。

 

この三原則は、既存の芸術の常識を否定し、

芸術家自身が「逃げない」という姿勢を貫くための根本原理です。

 

■日美50「私の出会ったダリ 岸惠子」

カダケス ダリの家 ガラ婦人

国立美術館ソフィア王妃芸術センター 

ピカソ「ゲルニカ」 ミロ ダリ「ヒトラーの謎」(1937)

ダリ21歳「窓辺の人物」(1925) 

ガルシア・ロルカ(1898-1936)と親交を深める

1926年初めてパリを訪れる ピカソやブルトンと出会う

1920年ころ シュルレアリスムを展開

エルンスト「夜明け」 キリコに影響を受ける

ダリ「セックス・アッピールの亡霊」(1932)

「燃えるキリン」(1936-37)

3年に渡って内戦が続くバルセロナ フランコ将軍

「内乱の予感」(1936)内乱の6か月前に描く

「ゆでた隠元豆のある柔らかい構造」

「果てしない謎」(1938)だまし絵 隠し絵 怪し絵

フィゲラス(スペイン) ダリ劇場美術館

ガウディを尊敬していた

「焼いたベーコンのある柔らかい自画像」(1941)

「ガラリーナ」(1945)192925歳のダリが初めて出会った時は

ポール・エリュアールの婦人だった ひと目で恋に落ちたダリ

周囲の反対を押し切り結婚 カダケスに白い宮殿を建築

1982年ガラが世を去るまで彼女は守護伸・霊感の源としてダリに

豊かな想像の息吹を吹き込むこととなりました

「レダ・アトミカ」(1949)

ガラの手はセクシーで官能的でだけど力強い感じだった 岸

イブ・モンタンとダリは同じ女性像

(芸術のインスピレーションの源となる)を共有していた 岸

1940年ダリとガラはアメリカに移住 

ニューヨーク近代美術館 

「照らし出された快楽」(1929)ダリ25歳の時の作品

「記憶の固執」(1931)

「大自涜者」(1929

カダケスにダリのルーツがある 岸

芸術家は影響を受ける土地である 岸

岸恵子女史のお嬢さまはカダケスは心の故郷だとか

どこの家からも海が見えるような家を建てる 

後ろの家の展望を塞がない みんなの約束事

繊細さと野性的なところがまじりあっている

ただの避暑地とか漁村ではない 独特の魅力がある