2026年5月25日月曜日

兼題「薔薇」&テーマ「雲」

夏の海厄介者の黒鮪

忠臣蔵は戸板の表溽暑

戸板の裏へ四谷怪談南風(みなみ)

楠や前触れもなく夏に枯死(こし)

夏の夕あっという間に枯れゆかん()

 

NHK俳句 兼題「薔薇」

選者:高野ムツオ ゲスト:小坂大魔王 かわにしあつき 

今井聖 大高翔 司会:柴田英嗣

年間テーマ「語ろう!俳句」

 

日本の場合は野ばらといって小さな白い薔薇が万葉集の時から

詠まれる素材として続いてきた 明治あたりになってから

今の西洋薔薇が主流になった 梅雨の花といえば紫陽花ですけど

梅雨のちょっと前 華やかな薔薇ということで

 

   武装解く薔薇一本と引き換えに   今井聖

(大高 小さくて美しものそれと全く逆の「武装解く」というスケールの

大きい恐ろしいもの この句は武装解くから始まっていることによって

薔薇一本との対比が凄く鮮やか)

   薔薇全部貪り食いたいほど孤独   高野ムツオ

(大高 薔薇は孤高の存在だったり触れてはいけないとか壊してはいけないとか

そういう存在なので「貪り食いたいほど」とのギャップでもう持っていかれた)

   色あせてなお咲くままの薔薇の記憶   かわにしあつき

(大高「記憶」が曖昧なのがもったいなかった 色あせてなお咲くままの

でも私にとって大事な薔薇なんだというので「薔薇のある」「薔薇のあり」とか

みんなが薔薇と思ってなくても薔薇としてあるんだみたいな あえてここで

「薔薇のある」ということで花屋の薔薇じゃない薔薇が強く印象付けられる

高野 添削「色あせてなお咲くままに薔薇のあり」

「色あせてなお咲くまま 薔薇の記憶」一字開けて対比する手もあった

今井「色あせてなお崩れざる薔薇の記憶」)

   薔薇に雨言い訳だけ止む気配無く   小坂大魔王

(今井聖 添削 「薔薇に雨我が言い訳の延々と」

高野ムツオ「言い訳はやむ気配がなく」とか「やむ気配なく」とか

薔薇だけでも美しいが雨が当たってよりみずみずしく生命力が増していって

それに対して「言い訳」という俗っぽい日常のあんまりいい面じゃないところを

持ってきた取り合わせが面白い 終わり方がちょっと気になった 薔薇に雨って

凄く決まっている 上五のフレーズが それに対比させるよう

「言い訳だけはやまぬ気配」とか下の方も名詞で止まる方が対比が鮮やかになる)

   かなしみは糧薔薇の白あふれしむ   大高翔

(今井聖 添削「悲しみは糧ならず薔薇の白あふる」

大高 「し」の音を重ねようと思って悲しみ 薔薇の白 あふれしむ

それもあって薔薇の白を選んだ)

 

・特選三席発表 兼題「薔薇」

一席 薔薇一輪九尺二間(くしゃくにけん)を明るうす   森井敏行

二席 描くことの元始は祈り薔薇描けり   古関聰(あきら)

三席 曲がつてもまがつても薔薇園の中   工藤陽子

 

兼題「薔薇」特選

人去れば妖精のもの薔薇園   萩原豊彦

バスを待ちをり薔薇の雨聞いてをり   円堂実花

薔薇に棘吾に口あり恐ろしい   古俣友里

薔薇咲いて一疵(いっし)も無きはなかりけり   川本泰助

ケンメリの磨かれてあり薔薇の門   長谷川水素

ばらの香よ海の向こうの戦禍まで   金野喜久枝

 

今回の俳句、最高に良かった。

添削をしていただくとより理解が深まりました。

私にとっては神回でした。

 

NHK短歌 テーマ「雲」

選者:土岐友浩 ゲスト:石川直樹 司会:尾崎世界観

年間テーマ「わたしの宮沢賢治」

 

「なめとこ山の熊」

熊は繊細な部分もありながら獣としての野生も持ちあわせている

 

宮沢賢治は九百首くらいの短歌を残している

「雲」に関しては百首くらい詠んでいる

賢治は雲を見ながら何を考えていたのだろうと思い今回のテーマにした

 

雲はいまネオ夏型にひかりして桐の花桐の花やまひ癒えたり

宮沢賢治(17)

17歳の時の宮沢賢治は入院生活を送っていた

鼻の手術 原因不明の熱の為

体が治るかどうかは運命みたいなものに委ねられている

長い闘病生活を終えて自分の体が治ったという万感の思いを詠んだ

 

・入選九首 テーマ「雲」

たぶんあれ雨雲だから帰ろうよそれが最後の滑り台だよ

栗原梨乃

一席  雲を追う人のまぶたが閉ざされてわたくしが追うそののちの雲

大津穂波

二席 パイプ椅子片付けたあと三月の体育館は雲を見る箱

久藤さえ

雲だらけになって地球はふわふわの白い惑星と見なされた

友常甘酢

触ったら世界を変えてしまうから知らぬふりした五合目の雲

坂本真衣子

三席 縁石につまずき骨にひび入り雲につながる我はパペット

髙瀬浩子(パペット:操り人形)

事務員の日々は流れる雲のよう蛍光ペンでたまに色づく

殿内佳丸

飛行機が鰯の腹を裂いていく天でも同じ食べ方の父

政宗史子

春の雲 吾も居眠りの遺伝子を受け継いでいる うけついでいる

吉行直人

 

・わたしの宮沢賢治

「春と修羅」の中に雲平線(うんぴょうせん)という言葉が出てくる

「春と修羅」東岩手火山

この石標は下向の道と書いてあるにさうゐない

火口のなかから提灯が出て来た 宮沢の声もきこえる

雲の海のはてはだんだん平らになる

それは一つの雲平線をつくるのだ

雲平線をつくるのだといふのは 月のひかりのひだりから

みぎへすばやく擦過した 一つの夜の幻覚だ

 

土岐

雲平線は実際に見ていないにも関わらず見えた

命の際を超えて生まれた表現ではないか

「線」という言葉がお話を聞いて気になってきた

賢治も山に行って帰ってを繰り返して言葉を研ぎ澄ませていった所がある 

 

石川

日常と非日常の線 

下界とは違う場所に来たという境界線みたいな意味合い

「山を征服したぞ」という気持ちに全くならない

 

土岐

雲とは思うようにならないもの 自分 人間かも…。

人間の運命

 

短歌における「雲」の表現

●そら高くしろがねの月かゝれるをわが目かなしき雲を見るかな

宮沢賢治

●あをじろきひかりのそらにうかびたつ切り抜き紳士二きれの雲

宮沢賢治

 

保坂嘉内(かない)

詩人 宮沢賢治の親友で盛岡髙等農林学校時代に

同人誌活動を共にした文学仲間でもある

 

返歌

雲をつかむような話のなかにある電話帳、電話ボックス、電話

土岐友浩

賢治の時代は電話や電話ボックスが街に並び始めてばかり

おそらく地方ではメジャーでない 今の時代はスマホが普及て

電話ボックスを使うことは減ってきている

時代と時代の間に電話ボックスがあった 

 

石川

詠まれた時代も考えていくと面白い

賢治が詠んだ短歌や童話を考えると深い理解ができる

短歌は写真的だなと思った

 

・いちご摘み

夕闇に木々は果実をゆるめゆきその音楽にはふるふ

金田光世

眼はつづく 体育館の式典のを模した黒い楽器へ

瀬口真司(好きな歌人 塚本邦雄)

 

洗った顔を見ている僕の眼が見えたみんなのリーダーは僕だから撃て

歌集「BEAM」瀬口真司(書肆侃侃房)より

何のこと言っているかわからないけど リズムがいいなって覚えてもらう

その過程で僕の考えていることが隠されたまま送受信されていく

バトンを渡された短歌について

さらに別の要素が繋がってある種の過剰さが面白いと思いました

何が翼に見えるかを考えた時にグランドピアノ 図案化された翼

グランドピアノがあるシーンで一番面白いのは体育館

あれってめっちゃ変ですよね 

現実の方がシュルレアリスム的になってしまっている

つんだのは翼 音の響きもつながっていく 

2026年5月24日日曜日

100分de名著 ディケンズ❝大いなる遺産❞②

雨上がり陽光受くる燕子花(かきつばた)

燕子花薄紫の水辺かな

映り込む大泉水へ夏の雲

そそり立つ大泉水の巨石かな

色調を浮かび上げます石洗い

 

100de名著 ディケンズ❝大いなる遺産❞②立身出世の物語?

チャールズ・ディケンズ(1812-70)

河野真太郎 伊集院光 阿部みちこ

 

「ほんの最近まで、僕は鍛冶屋の徒弟だった。

じゃあ、いったい今の僕は何なんだろう?」

 

主人公ピップ 姉 姉の夫ジョー エステラ ミス・ハヴィシャム

 

われわれの町から都までは約5時間の旅だった。()

当時すべての英国民は、わが国こそが世界一であり、わが国が世界一のものを

何でも持っているということを疑うのは反逆罪に相当する、と思い込んでいた。

でなかったら、巨大なロンドンを前にして怖くなった時、私はこの都市は

かなり醜く、歪んで、狭苦しく、不潔だと考えたかもしれない。

「ロンドンでは普通ナイフは口に持ってこないんだよ

ー事故が起こるといけないからーで、口に持ってくるのは

フォークなんだけど、これは必要以上に奥深く入れないこと。

取り立てて言うほどでもないけど、まあ、ほかの人たちのやり方に

ならう方がいいだろう?」

私は礼を言い、謝った。彼はいいんだよと答えて話を続けた。

 

Gentleman:生まれながらにして上流階級の男性

Gentlemanの新しい定義:深い学問による教養 上品さ 立派な人間性

 

サミュエル・スマイルズ「自助論」(竹内均訳)

「天は自ら助くる者を助く」()

外部からの援助は人間を弱くする。

自分で自分を助けようとする精神こそ、

その人間をいつまでも励まし元気づける。

人のために良かれと思って援助の手を差し伸べても、

相手はかえって自立の気持ちを失い、その必要性をも忘れるだろう。

 

自分で努力をする それによって成長し階級を上げる

現代に通ずる能力主義社会 メリト クラシー(業績・能力)(体制)

個人同士が競い合うような社会

 

「俺とお前はロンドンで一緒にいるようにはできてない。

俺たちだけで、俺たちになじみの、俺たちが友達で

いられる場所じゃないとだめなんだ。

変に威張ってるわけじゃないぞ。俺はただ、まともでありたいだけだ。

(ピップに対するジョーの警告の言葉)

「お前が俺に会いたいと思うんなら、田舎にやってきて鍛冶場の窓から

覗き込んで、鍛冶屋のジョーがいつもの焼け焦げたエプロンを着て、

いつもの鉄(かな)床で、いつもの仕事をしているのを見ておくれー

そしたら、俺ももつとはまともな姿をしているはずだ」

 

「エステラを養女にしたのは あの子が人に愛されるため。

愛されるために彼女を育て、教育を与えた。愛されるために

今日の姿にまで作り上げたのよ。彼女を愛しなさい!

 

本来のコミュニティと階級上昇

遺産相続プロット

自分のコミュニティから脱して上を目指すしか手段のない人たちもいる

社会全体にあったジレンマを悲劇として描こうとした

 

「ああ、ピップ。俺はお前をGentlemanにしてやった!俺がやったんだ!

俺はひどい暮らしをした。それはお前が楽な暮らしをするためだった。()

こんな話をするのはお前に恩を売るためか?いや、とんでもねぇ。

お前が命を助けてくれた あの追いつめられた犬ころがGentleman

作り上げようと胸を張って頑張ったってことを知ってもらいたいからだー

そのGentlemanがお前なんだよ、ピップ!」

 

ミス・ハヴィシャムが私のために考えてくれていた計画など、

ただの夢にすぎなかった。エステラと私を結婚させる予定など

存在しない。()都合よく利用されていただけだった。

それが最初に感じた痛みだった。

しかし、もっと深刻で強烈な痛みは、囚人のために

ジョーを見捨てたという意識だったー

 

階級上昇に目がくらんで自分の所属先を失ってしまったと気づく

 

遺産の背景にあるもの

オーストラリアでは1850年代からゴールドラッシュ

移民が流入した

19世紀の繁栄は国内の自助努力だけによるものではない

植民地の搾取によって支えられていた

アンダークラス(社会の外側の存在)

2026年5月23日土曜日

鶴屋南北&花守会&「蝲蛄(ざりがに)」

投扇興的を外して夏の空

夏袴溜息続く投扇興

投扇興夏風を背に息止めて

風青し狙い定めて投扇興

夏座敷背筋伸ばして投扇興

 

■知恵泉 Jホラーの元祖「東海道四谷怪談」の発想術・鶴屋南北

AIによる概要

四谷怪談は、江戸時代に4代目鶴屋南北が創作した、

歌舞伎の演目『東海道四谷怪談』を代表とする、日本を代表する怪談物語。

夫に裏切られ、毒殺された妻・お岩が幽霊となって復讐を果たす物語で、

極限の人間ドラマと凄惨な怪奇演出が特徴の作品。

主な特徴と概要作品名: 『東海道四谷怪談』(18257月、江戸中村座にて初演)

物語の構造:夫の民谷伊右衛門(たみやいえもん)に裏切られ、

毒薬を飲まされて顔が醜く変わり、恨みを抱えて死んだお岩が、

亡霊となって伊右衛門を追い詰める。

「忠臣蔵」との関係:忠義をテーマにした「仮名手本忠臣蔵」の裏(ネガ)として、

浪人たちの欲望や男女の弱さを描いた作品。

演出(ケレン):「戸板返し」や「仏壇返し」など、観客を驚かせる仕掛けが満載。

背景:実在した人物やお岩の伝説をベースにしつつ、当時の社会事情を反映して創作。

 

尾上右近

お岩は死に際、自殺するでもなく、殺されるでもなく、事故。

泣いた赤ちゃんをあやそうとして、のどの刃物が引っ掛かり

思いを残して死んでいく。

「幽霊になれば私を陥れた人たち全員に敵(かたき)討ちできる」

その言葉を残して死んでいく。

これは女手ひとりの敵討ちの物語。忠臣蔵の表裏で作った。

 

古井戸秀夫

オリジナルとされる「四谷怪談」には敵討ちはない

ホラーは現在は夏見るものだと思っているのは、

南北によって怪談を夏に楽しむ習慣が生れた

当時は秋の夜長、春雨の降る日に話されていた

驚く冷や汗をかくことに涼しさを求めた

 

尾上右近

きれいにしようと思うが醜くなっていくという南北の狙い

「火のあるところに煙を立てろ!」下品にならない程度に乗っかる

女役をやっている時は絶対嫌われたくないと思う

「戸板返し」のことを南北に問いたい

 

古井戸秀夫

南北は歌舞伎のしきたりを知らない人でも楽しめる芝居を作った

ドナルド・キーンは日本文学を研究し海外に紹介国際的評価を高めた

 

■夏井いつき俳句チャンネル

【花守会】今年の正解率はどうかな?【2026

 

カラオケに愚息の曲や紅の花   渥美こぶこ

楽園を歩(あり)きて花の雨明かし   ひでやん

蛇穴を出て恐らくは左利き   広瀬康

傾聴のほうがすきですかすみそう   坂本梨帆

山笑う漫画みたいな顔ですね   あねご

春のくまSuicaでピッと通ります   あなぐまはる

パリまで寄り道伊月庵の花   大槻税悦

花の雨ヲタクでヤワなネコスキー   津島野イリス

ものすごい明るい人と言はれ春   有村自懐

 

■夏井いつき俳句チャンネル

【花守会】今年も当ててみせます!

 

栗の木に鈴が三つや青田風   栗田すず

桃の名を名乗って二十五年の春   桃子ママ

一時間早めに来ました花の雨   松浦麗久

TBSの隣に住みし花水木   赤坂みずか

まつやまりゅうがくしたし初燕   たかみたかみ

花ミモザ坊ちゃんだんご三色だ   いのりん9

春の野やいまだ高めの骨密度   東田一鮎

髪染めて引っ越す春の満つる街   野村颯萬

花種を配る手へ手や雨の庵   あいむ李景

 

■夏井いつきのおウチde俳句

一分季語ウンチク「蝲蛄(ざりがに)

読めない季語シリーズ

字は見慣れないけど何かと聞かれたらあぁ身近だねと

そんなふうに感じる人もいらっしゃるかもしれませんね

川や沼に棲んでいる「蝲蛄(ざりがに)

子供の時にはよくざりがに釣りといって

スルメと木の棒を持って釣りに行ったりもしましたね

そういう世代の人が多いんじゃないかと思うんですが

最近色んな所でよく見かける「蝲蛄(ざりがに)」はアメリカざりがに

これは昭和初期に海外から持ち込まれた特定外来生物になっています

実際日本に元々いた固有種になっている日本ざりがには

北海道や東北の北部の方に集中していて数は少なくなっているようです

実は皆さんの地域の近くに棲んでいるのはアメリカざりがにの方なわけです

2026年5月22日金曜日

大峯修験者 五條良知&俳句東西対抗戦

万緑や地球の声を形とす(新宮普氏)

夏の風追いかけられて追いかけて

薔薇のアーチをはしゃぐはヒメハナバチ

夏山をイロハモミジの赤き実が

海の森アオリイカ保護夏の藻場

 

■こころの時代 吉野・大峯修験者(おおみねしゅげんじゃ) 五條良知

山で祈る、里で祈る、ともに祈る

 

みんながいるから自分も生かされている

自分がよくなることで周りの人もよくなっていく

自分のすべてをさらけ出す

命が生かされているのは自分だけじゃない 

だから人々のことも祈っていきたい

里での祈り❞の大切さ

日常生活の中で祈ること

ともに祈る

SNSで世界に発信

場所は違えど時を同じく とも祈り

自分の祈りは誰かの力になる

 誰かの祈りは自分の背中を押す力になる

みんな良うなれ

万人安楽

自分の中の❝みんな良うなれ❞という心

仏の慈悲の心

心の中に祈りがある人は強い(おおらかで幸せな人)

命の真ん中には祈りがある

 

今できることをちょっと頑張る

ご飯をたべるときには一生懸命ご飯を食べる

遊ぶときは一生懸命遊ぶ

寝るときは一生懸命寝るんです

それを精進を言います

精進をし尽くしたときに今精進できたならば

過去のことも報われるし未来の方向も見えてくる

過去も先祖も浮かばれる

先祖の前で「今日も一日ありがとう」と手を合わせて

❝みんな良うなれ❞というほどの優しい気持ちを持って

祈っていただいたら こんなええことはないと思うんです

皆さんの祈りがどこか知らないところで人の力になります

どこかで知らない人が祈ってくれていたら

皆さんの背中を押す力になります

これが昔からの祈りです

 

ずっと酒井雄哉大阿闍梨をお慕い申し上げていたのですが…。

ここにきて、また素晴らしい人をお教えくださいました。

五條良知 金峯山修験本宗 管長・総本山金峯山寺 管領。

素晴らしい人との出会いでした。

 

■プレバト纏め 2026521

俳句東西対抗戦

東チーム 梅沢富美男 蓮見翔 谷まりあ 嶋佐和也

西チーム 千原ジュニア ふくらP 近藤千尋 新山

 

第一試合 東のお題 山手線と東北新幹線

夕虹の山手線やキッズフォン   近藤千尋

(夕虹:夏の季語)

💮上野のキビタキ萩の月ひとくち   蓮見翔

(黄鶲キビタキ:夏の季語 初夏に南方から飛来する夏鳥

 駅名 東北の銘菓 季語をきちんと入れた 

キビタキと萩の月の字面を際立たせた)

 

第二試合 お題「いか焼き」

💮薄暑のデパ地下義祖母にいか焼きを   新山

(薄暑:夏の季語)

添削 薄暑祖母に土産のいか焼きを

最終ののぞみ麦酒といか焼きと   嶋佐和也

(麦酒:夏の季語 光景がありきたり)

 

第三試合 西のお題 初夏の京都

💮閃閃と千手千体皆涼し   千原ジュニア

(涼し:夏の季語)

築百年のカフェは行列若葉風   谷まりあ

(若葉風:夏の季語 上五を字余り中七下五で調べを取り戻す)

 

第四試合 お題「東京グルメ」

黒きつゆ手繰る手止まずビルは夏   ふくらP

(「手」を重ねる必要なない 添削では説明と重複を消す)

 添削 手繰り込むつゆの黒しやビルは夏

💮月島にソースの香立つ夕立あと   梅沢富美男

添削 夕立過ぎ月島にソースの香

(嘘をつく時にはしっかりと@夏井いつき先生)

 

西チームの勝利

 

・清水麻椰チャレンジ

薫風でラーメン制覇一乗寺 

2026年5月21日木曜日

わたしの日々が、言葉になるまで こっちのけんと&綿矢りさ

夏の朝体操になるシモエナガ

夏の陽や蜆獲れたよ吉野川

保護されたアオウミガメよさようなら

迷ったら難しき道夏の星

夏の月AI作と疑われ

 

■わたしの日々が、言葉になるまで❝怒り❞を言葉にしてみると

怒りそれは時代と共に形を変える

杏 こっちのけんと 綿矢りさ 桐山照史 劇団ひとり 

 

叱るは俯瞰している自分がいる 怒りの方は感情的 ひとり

そりゃ怒るよ人間だもの 杏

コミュニケーションが取れないことへの怒りでなんでやねん けんと

後からふつふつと怒り始めて小説に書くタイプ 

ちょっと陰湿かも知れない りさ

ためて昇華させる ひとり

 

今と昔では変わる 怒りを表す言葉 

時代と共に変化した怒りの表現の紹介

昭和後半 プッツン 平成前半 キレる 平成後半 激おこぷんぷん丸

令和 ピキる 

 

けんと

Z世代は常にインカメで自分を見ている

怒っている状態を俯瞰で見ているのがピキる

オレまだキレてないけどピキっているからな

ピキる:コントロールができている

みんなSNSをしているからこそ観察されている感覚

他人を見るように自分を見ている

怒っている状態をカッコ悪いと思っている

 

大正時代を生きたあの詩人は「怒り」をどう表現したのか❓

無視無欲を説いた「雨ニモマケズ」宮沢賢治

知られざる一面がわかる手紙

突然ですが。私なんかこのごろは毎日ブリブリ憤ってばかりゐます。

(中略)机へ座って誰かの物を言ふのを思ひだしながら急に身体全体で

机をなぐりつけさうになります。

いかりは赤く見えます。あまり強いときはいかりの光が

(しげ)くなって却(かえ)って水の様に感ぜられます。

遂には真青(まっさお)に見えます。

―宮沢賢治の手紙(大正9)

 

「滋く(しげく)」とは、霧などの濃度が濃い様子のこと。

「風の又三郎」など宮沢賢治の作品で「滋く」はよく使われる

 

怒っている時の色を表現したことない 

ないけど怒っていることがわかる 

青まで行くと血がひいた感じ 桐山

炎も最初は揺らめいていて赤い 

さらに高温に青くなると揺らめきもなくなる 杏

絵本に出てくる鬼とかも赤とか青だったりする

鬼のイメージに寄せられる けんと

 

VTRで紹介した手紙の枠外には「いかりは智慧にみちびか()るべし」とあり

いかりがちだった宮沢賢治は、怒りに支配されるのではなく、

怒りをより良い方向へ昇華していくべきだと思っていた

 

怒りはコントロールするべき源 杏

 

雨ニモマケズ

風ニモマケズ

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ

丈夫ナカラダヲモチ

慾ハナク

決シテ瞋ラズ

イツモシヅカニワラッテヰル

 

綿矢りさ「インストール」河出書房新社

まだ怒っている強い瞳の光、まぶしすぎて目を細めるが

そらさずに、なんとか見つめ返す。

 

怒っている人のパワーは目に出るイメージがある

怒っているけどちょっと魅力的に感じている 綿矢

怒りは愛情 けんと

強い意志を持っているとか前向きな人ほど起こりやすいイメージ 

怒りとパワーは表裏一体 ひとり

怒りはエネルギーを使う 

今の若い人は他人のためにエネルギーは使いません 桐山

 

綿矢りさが描く「怒り」という感情

ポップな文体で人間の欲望に迫っていく

プチ整形を明かしたことで職場から執拗にいじられた時に抱いた「怒り」

綿矢りさ「嫌いなら呼ぶなよ」河出書房新社

怒ったり鳴いたりは美学に反する。怒りは古い油の臭いがする。

胸やけるドーナツを二、三個揚げ終わったあとのような、肋骨の内の油釜。

 

美味しくって可愛かったはずなのに… 疲れとストレスの感じが

怒りに似ているイメージ 綿矢

自分の身体に何が起こるか言語化して覚えている? ひとり

言語化のヒント

自分の体を観察して、疲れやストレスを描くことで怒りを表現する

 

怒りを俯瞰してしまうのが小説家の性(さが)

 

なんか嫌な事があったら何かネタにできないかなって思っちゃう 

転んでもただじゃ起きない 嫌な事があってネタにできたら

自分の中ではプラスになるから 怒りは芸の肥やし 

まだこれだとネタにならないって意識もある 

「もう一言ちょうだい」は芸人の性 ひとり

 

「インストール」では思春期の怒り 2001

「勝手にふるえてろ」では抑圧からの怒り 2010

「嫌いなら呼ぶなよ」では暴走からの怒り 2022

「グレタ・ニンプ」では発散する怒り 2026

デビューから25年 綿矢りさが捉える「怒り」の変化とは?

 

初めの方に書いてた怒りは頑張って世間に合わせようとしている主人公が

他人から理不尽な事をされてたまりたまった怒りが爆発するものを書いていた

自分勝手な理由で怒っている主人公を書いた方が読者受けがいいな

というのが分かってきて わがままに振る舞ったうえでさらに怒る

最悪な性格の主人公を書くようになってきた

喜んでもらえると 小説家はエンターテイナーだ!

コロナ禍で主人公がより怒るように

 

怒りを曲にのせる時こっちのけんとの拘り

怒りの感情で終わらないようにする リズミカルにしたり

音色を明るくしてみたり 

言語化のヒント

聞き終わった後、内容は怒りだが楽しかったなで終われる工夫をする

 

杏 主演の話題作!怒りをパワーに数々の問題を解決 勧善懲悪ストーリー

杏は演じていた時「怒り」についてどう感じていたのか❓

人のために怒る お言葉を返すようですが!

杏にとって怒りは願いでありPerformance 

こうなって欲しいなのになんでこうならない

怒りはコントロールしたいなあって思っている

「花咲舞が黙っていない」池井戸潤著/中央公論新社

 

大先輩の俳優が現場をあえてピリッとさせた瞬間があった

「もっとちゃんとしようぜ」目が覚める瞬間があって

あえての「怒り」で士気を高めた

 

未来への怒りとは?

ディストピア小説に描かれた近未来の「怒り」

倫理観が組み変わる未来を描いたディストピア小説

自分が信じる「正義」をSNSで発信 賛同者を募る白藤

主人公・空子の心情

 

村田沙耶香著「世界99(上・下)/集英社

「怒り」などという、乱暴で汚い感情を撒き散らし、

その汚れた感情で誰かと繋がろうとし続ける

白藤さんの姿は、異常に思えた。

 

「世界99」主人公が所属するコミュニティーによって

異なるキャラクターを作っていく様子を描く

 

SNSだけの関係 違う自分を演じることが容易 

押さえ込んで(違う自分で)出すこともできる

昔より今の方がしやすくなっている 杏

 

これからの社会って会社では怒りの部分を出せない

怒りを出せる担当の自分がどっかで出してくれる

そうしないと生きて行けない ひとり

 

自分の思ったことと同じ意見があった時にちょっと安心する けんと

 

怒りには周りと繋がる力がある ひとり

 

劇団ひとりに怒りとぶつける

杏 悪気ないとかほんとそーゆーのいいんで。

桐山 いい意味でね いい意味で聞こえたことがない

ひとり 「お言葉を返すようですが」気が悪くなります

けんと キッチンに置いてたおいしそうな「パン」どこいった!?

綿矢 選びすぎるから孤独(ひとり)になるんだよ!

   大人になるといろんなことを選べるようになる

   自分用にカスタマイズしすぎるとどんどん孤独になっていく

桐山 喜怒哀楽は備わっているから何かを伝えてもいい

ひとり 喜怒哀楽って絶対的本能 必要な機能のはず 必要な感情

けんと SNSの普及もあって人類みなクリエーター時代

    怒りが1つのコンテンツになれば汚くなくなる

    怒りの感情をクリエイティブなものに変えていく事を

みんながすれば新しい怒りという何かができる気がする

ひとり ラップのバトルとか怒りはエンタメになる

杏 怒り慣れていない事への怖さ

綿矢 自分なりの怒りの個性を見つけていく事が大事

   「怒り」を取り除くにはあまりにも勿体ない感情 

2026年5月20日水曜日

あの人に会いたい 吉行和子

聞き上手今日も和顔施夏の朝

いつもの如く切に生き抜く五月

忘己利他(もうこりた)慈悲の極みや夏きざす

薫風や見返りなしに突き進む

今日は今日未来に期待雲の峰

 

■あの人に会いたい 吉行和子2025(令和7)年 90歳没

 

面白そうっていうのがないと やる気がしないっていうのかしら

役の大きさ 小ささじゃないんです 

「なんかこの役やりたいな」っていうのが見つかったらやっていた

父 エイスケ 母 あぐり 兄 淳之介 妹 理恵

 

体が弱かったから 本ばかりいつも読んでいたんですよ

本の中に出てくる人物と友達になって遊んでいたんですけど

本の中の人たちが舞台で動いて喋って 本をめくるみたいに

話が進んでいくっていうのを見て こういう世界があるんだって

初めて思った 

劇団民藝付属水品演劇研究所へ 衣装係りとして

22歳で「アンネの日記」主演に抜擢

 

アンネ役の方が(公演開始後)1週間か10日ぐらいに 

声が出なくなっちゃったの 風邪で 朝 電話がかかってきて

「ちょっと劇団にすぐ来なさい」って お芝居の稽古には

ずっと勉強で行っていて 私も時々 代わりにやらされたり

してたんですけど 突然 舞台に出てしまったんです

 

これを機に舞台に立つようになった吉行和子さん 落ち込んだ時には

宇野重吉の言葉が支えになったそうです。

「思えば出る」っておっしゃったんですね。

「役について人の何倍も100倍も200倍も思いなさい」って

なんかやっぱり思っていると役がだんだん自分の中に入ってきて

ひとりでに動けるようになる あっちへ行こう こっちへ行こう

っていうのが 振付でやるんじゃなくて 自分の中から

出てくるっていうのは 確かにありましたね 

 

唐十郎からの出演依頼

唐十郎さんが自筆で書いたよ横書きのペラペラの「少女仮面」

っていう台本で 読みづらいどころか なんだかよく分からない

把握できない物語だったんですけれども なんか新しい風が

吹いてきたような気がしてしまって 「やります」って言って

しまったんですよ 

 

劇団民藝を退団

1969年「少女仮面」に出演 その後、未知の分野への挑戦が続く

「愛の亡霊」(1978)原作 中村糸子 脚本・監督 大島渚

 

なんか40歳を過ぎていると だんだん女優っておもしろい役が

なくなるんですよ「もう女じゃない」みたいな感じの役が多くて

つまらないなと思っていた時だったものですから ちょうど恋もする

うんと年下の男の人に恋をしてしまう おかみさんの役がとても

面白いような気がしてやりたかった

 

この映画で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞

テレビドラマでも「3B組金八先生」で家庭科の教師を演じる

連続テレビ小説「ごちそうさん」(2013)では見る人を驚かせた

死んだあとはゆか床となり主人公の孫を見守ることに

 

最初は朝ドラのナレーションって(スタッフが)おっしゃったものですから

「私のこのガラガラ声で朝っぱらから皆さん 嫌な気持ちに

なってしまうから無理ですよ」って申し上げたら 「いや実は」

ちょっと言いにくそうにね 「ぬかみそがしゃべっているんですよ」

っておっしゃった じゃあ私の声はとても ぬかみそっぽくて

いいんじゃないかなと思って 喜んでやらせていただきました

凄い自由でね だって誰もいないんだから ぬかみその人なんてこの世に

勝手にできるでしょ だからすごく楽しかったです

 

クッキングとかしたくなくて 冷蔵庫から出したらそのまま食べるって

いうのをモットーとしていたんです 本当に働き者の役が多いんですよ

私 お茶も茶筒で急須やかんジャーとか(家には)何もないから

お茶入れながらしゃべるっていうのが もう大の苦手で 

「どうするんだ」とか思って もうセリフも間違えちゃったりして

一つ一つ本当に大変なんですよ 

 

作家の父を持ち 兄と妹が芥川賞作家という吉行さんは文筆活動でも活躍

「どこまで演()れば気がすむの」で日本SFクラブ賞を受賞

俳句好きとしても知られています

 

「遊べやと黄泉に誘う昼の月」吉行和子

妹と4歳違いなんですけど 先に逝かれてしまいまして

お墓に行ってなんかちょっとこう昼間の青い空に

白い月がぽ~んと出ていたので妹が「遊ぼう」って

言ってるみたいな気がして作りました

もうちょっとうまくなったらいいと思うんですけど

あまりそういうことを考えず句会に行って

みんなで楽しくっていうのが好きなんです

 

50台後半 さらに挑戦をし続けます 一人芝居

MITSUKO ミツコ~世紀末の伯爵夫人」作・演出 大間知靖子

青山光子(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%95%E5%85%89%E5%AD%90)

 

実在した日本人初の国際結婚女性、

クーデンホーフ光子の生涯を描いた舞台作品。

明治期にオーストリア伯爵と結婚し、

欧州へ渡った光子の数奇な運命を描いている。

吉行和子の一人芝居が1993年初演以降、

ヨーロッパツアーも行われるなど大きな反響を呼んだ。

13年間上演した。

お客様が何百人の方が全部そこしか見る所がないでしょ

何が客席で起きても びくともしないっていうぐらいの気持ちで

出て行くわけですよ 大変なのと同時に終わった時の「やったぞ」

っていう気持ちっていうのは これはちょっと1人じゃなきゃ

独り占めって感じね 

 

若くて元気がいい時だけではなくて 今の私を必要としてくれる

役があるっていうことは すごい喜びでなにしろ創作劇が好きな

もんですから 今この世にないものが生み出されなきゃいけない

それを待っています