2025年9月19日金曜日

ジオ・ジャパン徳島&MINDEキッチン&音痴

渡り鳥頭傾け思案中

失敗はのちの笑いへ秋遍路

頷いてコリをほぐして秋の空

大切なもの永遠となれ風爽か

流れ星始めと終わり続くよに

 

■ジオ・ジャパン絶景100の旅 徳島

列島誕生GEO Japan ジオ・ジャパン 絶景100の旅

 

天空の集落 ソラ 日本最大級の活断層 四国最大の暴れ川 吉野川

不思議な岩 

徳島 吉野川流域の❝ソラ集落❞

V字谷 有瀬(あるせ)集落 蕎麦 じゃがいも(ごうしゅいも)

700年前から住んでいた 平家の落人伝説もある

大歩危峡 標高差400m 

結晶片岩 灰色の砂()・黒色の泥()・緑色の火山岩からできた石()

灰色のシマシマ石(砂からできた結晶片岩)

黒のしましま石(泥からできた結晶片岩)簡単に割れる ソラの集落の要因

白雲母 光っている

大陸プレートと海洋プレートに引きずり込まれた 別の性質の岩に変身

その後、結晶片岩が隆起して四国山地となった

割れやすい黒結晶片岩は集落の地盤となっていた

地滑りが起こりやすい 地震 大雨

崩れ落ちると傾斜の緩やかな地面ができる そこに集落ができた

何万年も前にできた古い地滑りの後にできた集落がいくつもある

ソラ集落は吉野川流域に200以上あるが300万年間の地震でできた結果

吾橋(あわし)集落 コエグロ(肥料にもなるし土が流れ落ちない)

杉の古木(樹齢千年ほどのご神木)

 

■ふるカフェ系 ハルさんの休日

徳島・三次市池田町

https://www.nhk.jp/p/furucafe/ts/W6Z2W3826N/

 

真田ハル:渡部豪太

空の恵みのカフェ

見越しの松 塀の上に飛び出させて植えた松

      世の中の動向に常に注意するという教訓が込められている

うだつ 火災から建物を守る防火壁

    豪商たちは富を競い立派なうだつをあげた

たばこの製造販売で財を成した真鍋家のお屋敷

床の間には唐木三銘木が使われている 紫檀 黒檀 鉄刀木(たがやさん)

東南アジア原産 遣唐使(けんとうし)が伝えた 邪気を払うと言われる

違棚=紫檀 床柱が黒檀 落とし掛け=鉄刀木(たがやさん)

 

鳥ぶすま(鳥のフンからうだつを守っている)

鳥瞰図(俯瞰図)大正から昭和初期に流行した観光マップ

         吉田初三郎は鳥瞰図絵師の第一人者

專賣局(たばこ産業が明治37年に国営化されて(翌年)池田町に專賣局ができた

たばこ製造をしていた民間の業者が廃業しなければいけなくなった

 

スケルトンだからこそ見られる棟木(むなぎ)の断面

 

吉野川下流の海側の人たちにとってみれば この山あいの地域は

気候風土や文化が全然違うので 空のように遠い存在だった

このカフェはたばこで財を成した真鍋家が建てた家屋だった

たばこ資料館は本家 カフェは弟の分家

かつては同じたばこ(せいぞう)業を営んでいたが官営化に伴って

国の補償金を元にしょうゆ(製造)業に転業した

50軒以上あったたばこ製造業者の多くが醸造業に転業

大正12年真鍋家の分家はしょうゆ醸造業を始めた

100年以上の建物は老朽化に伴い三好市に譲渡

平成12年たばこ資料館 平成30年カフェオープン

人が集まる拠点としてにぎわっている

カフェのメニューで使われている野菜は傾斜地農法の野菜

傾斜地農法は世界農業遺産にも登録されている

じゃがいもは「ごうしゅいも」古くから作られている

江戸時代から傾斜地農法を受け継いできた農家から仕入れている

 

しょうゆ製造会社 社長 真鍋和三郎 妻 寿子

令和5100周年を迎えた 

❝創立の地❞であるここでするのがいい 

創立100周年を迎えられた

本家の芳子さんはお茶の先生だったのでお稽古に呼ばれていた

たばこ資料館の方が先に市の方で残したカフェの建物も続いて

2軒とも残ったことが嬉しいと寿子さん

 

店名:MINDEキッチン(地域交流拠点「真鍋屋」内)

住所:〒778-0002 徳島県三好市池田町マチ2226-3-1

電話番号:090-7629-3000(予約・問い合わせ可能)

HP.https://minde.jp/mindekitchen/

 

■音痴についての私感

音痴には音程を外す方とリズムの取れない方の2種類…。

音程を外す音痴は致命的欠陥ではないですが、

リズムの取れない音痴はダンスに関しては致命的欠陥だと思います。

Rumbacha-cha-chaにおいて2での

体重移動はできないように思います。

また、リード出来ない方は練習不足、

もしくはリズム音痴の方ではないかと…。 

2025年9月18日木曜日

あの本、読みました?朝井リョウ

栗色の髪なびかせん秋の街

髪軽やかにビタミンカラー秋の風

はっけよい睨めつけます蟹の泡

健全な懐疑心秋の夕焼け

秋の声解りやすさの罠あらん

 

■あの本、読みました?【朝井リョウ】作家デビュー15周年スペシャル

西加奈子 村田沙耶香 鈴木保奈美 山本倖千恵 林祐輔P

 

朝井リョウ 年表

https://www.bs-tvtokyo.co.jp/anohon/#&gid=1&pid=1

 

「小説すばる新人賞」を受賞

「桐島、部活やめるってよ」の一文 朝井リョウ著/集英社文庫

桐島、マジでバレー部やめんのかな。

俺はポケットにごぞごぞと手を突っ込み、

中に入っていたiPadを何となく取り出した。

電源が入ったままだったので、切っておく。

二十四時間営業のマックを横目に通り過ぎるとき、

大きめのキャメルカーデから細い腕をのぞかせた

女子高生がちらりと見えた。

少し下り坂になっているこの道で、竜汰はどんどんスピードを出していく。

彼女とセックスしてえ!と大声で叫ぶ竜汰の頭を、俺は爆笑しながら殴る。

うるせーよお前!

 

高校生を描いた理由

いつから作家を志した?

誤表記を目撃!「桐島!部活止めてるよ」

直木賞受賞翌日 同期にランチに誘われるが…

 

戦後最年少直木賞受賞作。

「何者」の一文 朝井リョウ著/新潮文庫刊

たくさんの人間が同じスーツを着て、

同じようなことを訊かれ、同じようなことを喋る。

確かにそれは個々の意思のない大きな流れに見えるかもしれない。

だけどそれは、「就職活動をする」という

決断した人たちひとりひとりの集まりなのだ。

自分は、幼いころに描いたような夢を叶えることはきっと難しい。

だけど就職活動をして企業に入れば、

また違った形の「何者か」になれるのかもしれない。

そんな小さな希望をもとに大きな決断を下したひとりひとりが、

同じスーツを着て同じような面接に臨んでいるだけだ。

「就活をしない」と同じ重さの「就活をする」決断を

想像できないのはなぜなのだろう。

決して、個人として何者かになることを諦めたわけではない。

スーツの中身までみんな同じなわけではないのだ。

 

「就活」をテーマにした理由

 

西加奈子女史VTR

朝井さんの第一印象は?

「何者」の思い出 「何者」の魅力

 

作家 城戸川りょう 

ビジネスミステリー「高宮麻綾の引継書」でデビュー 会社員との兼業作家

 

某オーディション番組 有給&変装コンボで収録に参加

 

アイドルを題材にした理由

「武道館」の一文 朝井リョウ著/文春文庫

「怒るって、普通のことじゃん。人間として」怒りが態度や言葉として

人間の外側に現れたそのとき、その人の器にはもう何も入らなくなっている。

つまり、怒るということは、自分の中にある器の許容量や、

形をさらけ出すということだ。

キッチンのライトをぱちんと跳ね返す銀のボウルは、

半分に割られた知らない惑星のように見える。

愛子はその曲線を視線でなぞりながら、いろんな人の器の形を思い浮かべた。

(中略)

「怒るから、その人がどういう人間なのか、何が許せない人なのかって、

わかるんじゃん。それがわかるから、その後

もっともっと、仲良くなれたりするんじゃん」

(中略)

「波奈、怒らないと、ロボットみたいになっちゃうよ」

波奈が愛子をちらりと見る。そして、手を洗いながら言った。

「もう何年か経てば、愛子もきっとわかるよ」

 

朝井リョウの取材方法

気持ちは聞かない

痔瘻(じろう)で入魂の10日間入院

人生初の催眠術で揉める

村上春樹夫妻にお土産のみかんを渡す

 

「多様性」をテーマに選んだ理由

「正欲」の一文 朝井リョウ著/新潮文庫刊

多様性、という言葉が生んだものの一つに、おめでたさ、があると感じています。

自分と違う存在を認めよう。他人と違う自分でも胸を張ろう。

自分らしさに対して堂々としていよう。

生まれ持ったものでジャッジされるなんておかしい。

清々しいほどのおめでたさでキラキラしている言葉です。

これらは結局、マイノリティの中のマジョリティにしか

当てはまらない言葉であり、話者が想像しうる❝自分と違う❞

にしか向けられていない言葉です。

想像を絶するほど理解しがたい、直視できないほど嫌悪感を抱き

距離を置きたいと感じるものには、しっかり蓋をする。

そんな人たちがよく使う言葉たちです。

(中略)

私は私がきちんと気持ち悪い。そして、そんな自分を決して

覗き込まれることのないよう他者を拒みながらも、

そのせいでいつまでも自分のことについて考え続けざるを得ない

この人生が、あまりにも虚しい。

だから、おめでたい顔で「みんな違ってみんないい」

何て両手を広げられても、困るんです。

自分という人間は社会から、

しっかり線を引かれるべきだと思っているので。

ほっといてほしいんです。ほっといてもらえれば、勝手に生きるので。

 

西加奈子女史 「正欲」の魅力 作家・朝井リョウの魅力

村田沙耶香女史 

綿矢りささん ベストマザー賞を受賞!?

 

ファンダム経済を舞台にした理由

ファンダム経済:特定のブランドや人物、作品などに熱狂的な

愛着を持つファン(ファンダム)によって形成される経済圏

「イン・ザ・メガチャーチ」の一文 朝井リョウ著/日本経済新聞出版

便利になる、楽になる、頭を働かせなくて良くなる。

それに人は抗えない。聞きたい曲ごとにCDやレコードを

入れ替える人なんてもう絶滅危惧種だし、イントロは邪魔で、

曲の一番おいしいところをすぐに味わいたいというリスナーが

ぐっと増えた。一曲三分以上は長いので最後まで聴いていられない。

音楽に対して能動的な態度を少しでも求められるのは面倒で、とにかく

受動態でいるまま全てを余すところなく堪能できる作品がいい。

疲れたくない。傷つきたくない。自分からは何もしたくない。

だけど全てが欲しい。自分が抑圧されたり、

軽んじられることだけは一切許さない。

時代の変化をこんなふうにしか捉えられない自分が、

音楽事業に直接的にかかわる部署から早々に

フェードアウトしたのは自然の成り行きだったのだろう。

今ならそう理解できる。こういう変化を受け入れながら

上手に打ち返すことができる人間が、業界の中心にいるべきだ。

 

40代を描ける理由

 

村田沙耶香女史 「イン・ザ・メガチャーチ」は文化保存小説

作家・朝井リョウの魅力 朝井リョウは聖徳太子 

朝吹真理子女史と一緒に質問

 

今後の活動に関しては大きな声で「解りません」でした。

あ~楽しかった!最高に充実した時間でした。身になりました。

腹筋もつきました。あ~お腹いっぱいになりました。(嬉々!)

2025年9月17日水曜日

アインシュタイン⑪

エンゲル係数過去最高の秋

強き個を群れで応戦秋の蜂

秋の風浮き世のことを軽く視る

起こるとは限らないけど夜永かな

心配してもしなくても地虫鳴く

 

■アインシュタイン⑪世界は「何」でできている?

小林晋平 福田麻貴

 

世界は紐でできている?

アインシュタインの夢

究極の理論

理論の統一 相互作用 力の統一(重力 電力 エネルギー ハンドパワーなど)

電磁気力 電気や磁気の力のこと

電磁気力と重力の根本原因は同じ所にあるのではないか

一見すると違うものごとをまとめて考えていく

分類したら何が見えてくるか 周期表

 

色素の中に含まれているもの

カロテノイド クロロフィル 葉緑体 アントシアニン

原因物質をつきとめていくといくつかに集約 それが周期表

縦に並んでいる物質は似た性質がある

塩素(CI)殺菌作用がありプールの消毒などに使われている

同じような理由があるから同じ性質を持っているんじゃないか

材料が限られているからこそ同じパターンが繰り返し出てくる

分類して性質をきれいにまとめるとより深い構造が見えてくる

これが統一

電機や磁石の力と重力が同じものではないか アインシュタイン

アインシュタインご目指した統一理論

電気の力と重力の力は数式上似ている

万有引力を表す式

プラスの電気量Q マイナスの電気量q

2乗則 

量子力学 ミクロの世界を扱う物理学

アインシュタインは残念ながらできなかった

今も統一には成功していない

理論物理学最大の問題

究極の理論へ

統一場理論

 

重力相互作用

電気相互作用

強い相互作用

弱い相互作用

 

原子や原子核の中にどんなものがあるのか 詳しく解かっている

素粒子の標準模型

素粒子とは物質を構成する最小の単位のこと

重力子 graviton  グラビトン 

 

超弦理論

超ひも理論

超弦理論が統一理論の有力候補!?

原子番号99の元素Es「アインスタイニウム」

核分裂メカニズムの解明に利用

小惑星「2001あいんしゅたいん」

直径約4~6km太陽の周りを約2.7年で1

無人宇宙補給機 ATV-4アルベルト・アインシュタイン

国際宇宙ステーションに貨物を輸送

ここ日本にも 国立天文台 太陽塔望遠鏡 通称❝アインシュタイン塔❞

太陽の研究で使われた国の登録有形文化財

 

超弦理論とは?

素粒子は全部弦んでできている?

基本振動 2倍振動 3倍振動

開いた弦 素粒子A 素粒子B 素粒子C Emc²

一周している弦も考えられている 閉じた弦

光と同じような性質になる弦の振動 または電子…。

閉じた弦が巧く振動するとグラビトンと同じ働きをする

F~10 12乗回

物質だけではなく重力の原因まで弦で説明できてしまうかもしれない

超弦理論が成立するための条件が1個あって

10次元時空=9次元時空間+1次元時間

2次元のものが1次元に縮んでいる

9次元のものを丸めたら3次元になる可能性も?

観測できないくらいの小ささに空間が丸まっていたら気付かない

 

カラビ・ヤウ多様体

超弦理論もまだ検証されていない

あくまで重力と物質の世界を統合する有力候補のひとつ

 

僕らが住んでいる世界も目に見えない穴が無数に開いている可能性

 

平面は2次元 

ハウスドルフ次元

フラクタル図形(自己相似図形)

2次元物体に特殊な穴 次元が落ちる

9次元空間に特殊な穴があいたら次元が落ちる可能性がある

例えばそれが3次元まで落ちていたとしたら

僕らの世界は本当は9次元だけど

3次元だと思い込んでいる可能性がある 

2025年9月16日火曜日

100分de名著 福沢諭吉②

残る蚊や元気な羽音たてにけり

蚊の唸りエアコン近く張り合わん

北極熊イッカク食し太し秋

秋の空どこまで浄化海と山

山に生まれて海へ流さる秋思

 

100de名著 福沢諭吉福翁自伝自分を高める勉強法とは

齋藤孝 伊集院光 阿部みちこ

 

福沢の青春はとにかく勉強

これほどまでに夢中になって勉強を楽しむことができるのか

向上感 何のために勉強するのか

大阪北区 適塾 緒方洪庵

 

これまで蔵屋敷に一年ばかり居たが、ついぞ枕をしたことがない、

とうのは、時は何時でも構わぬ、殆んど昼夜の区別はない、

日がくれたからと言って、寝ようとも思わず、

(しき)りに書を読んでいる。

読書に草臥(くたび)れ眠くなってくれば、机の上に突っ臥()して

眠るか、あるいは床の間の床側(とこぶち)を枕にして眠るか、

ついぞ本当に蒲団を敷いて夜具を掛けて枕をして

寝るなどということは、ただの一度もしたことがない。

 

素読からスタートし講釈で内容を理解します。

最後に一人ずつ会読、今でいう口頭試験を行い

リーダーが評価するという勉強法で難解な蘭書を読んでいました

 

解し得た者は白玉、解し傷(そこの)うた者は黒玉、それから

自分の読む領分を一寸(ちょっと)でも滞りなく立派に

読んでしまったという者は白い三角を付ける。

これはただの丸玉の三倍ぐらい優等な印で、およそ

塾中の等級は七、八級ぐらいに分けてあった。

そうして毎級第一番の上席を三カ月占めていれば登級する

という規則で、(中略)塾生は毎月六度ずつ試験に合うようなものだ。

 

師・尾形洪庵(181063)

天然痘流行時の牛痘接種法の普及やコレラの治療に勤めた蘭方医

 

福沢諭吉 腸チフスを患って約半年後―

兄・三之助が病死 喪に服すために帰省した

福沢は オランダ語の築城書を盗み写す

そうか、ソレは一寸(ちょい)との間に、

怪しからぬ悪いことをしたような、

また善いことをしたようなことじゃ。

何はさておき、貴様は大層見違えたように丈夫になった。

私が世話をしてやりたい、けれども外の書生に対して

何かお前一人に贔屓するようにあっては宜()くない。

待てゝ。その原書は面白い。ついては乃公(おれ)

お前に言い付けてこの原書を訳させると、

こういうことにしよう、そのつもりでいなさい

 

洪庵という人は非常にフェア

こういう良い先生に出会ったから

「恐育は素晴らしいものだ だから自分も慶應義塾をつくろう」

 

適塾の勉強法

体を使ってその言葉を入れる 声に出す・書写する 

情報とは自分の外側を流れていってしまうもの

時代ごとにフィットする勉強法を見つけていくことも大事

 

福沢は無類の酒好き

 

まず第一に私の悪いことを申せば、生来酒を嗜むというのが一大欠点

成長した後には自らその悪いことを知っても、悪習すでに

性を成して自ら禁ずることの出来なかったということも、

敢えて包み隠さず明白に自首します。

(とて)も叶わぬ禁酒の発心、一カ月の大馬鹿をして酒と煙草と

両刀遣いに成り果て、六十余歳の今年に至るまで、

酒は自然に禁じたけれども、煙草は止みそうにもせず、

衛生のため自ら作()せる損害と申して一言の弁解はありません。

 

くだらないことを楽しむ

 

「遊女の贋(にせ)手紙」で福沢らにからかわれたのは

医師の手塚良庵(漫画家・手塚治虫の先祖)

「学ぶ」という確固たるものを持った仲間

 

決して落胆していられる場合でない。

(中略)洋学者として英語を知らなければ

(とて)も何にも通ずることができない。

この後は英語を読むより外に仕方がないと、

横浜から帰った翌日だ、一度は落胆したが

同時にまた新たに志を発して、それから以来は

一切万事英語と覚悟を極()めて、さてその英語を英語を学ぶと

いうことについて如何して宜()いか取付端()がない。

 

詰まるところは最初私共が蘭学を捨てて英学に移ろうとするときに、

真実に蘭学を捨ててしまい、数年(すねん)勉強の結果を空(むなし)うして

生涯二度の艱難辛苦と思いしは大間違いの話で実際を見れば

蘭といい英というも等しく横文にして、その文法も略(ほぼ)同じければ、

蘭書読む力はおのずから英書にも適用して、決して無益でない。

水を泳ぐと木に登ると全く別のように考えたのは、

一時の迷いであったということを発明しました。

 

蘭学から英学に転向

大局観

 

勉強はひとつ突き抜けて学習方法をつかむと他の勉強にもそれが役立つ

技として身についていることが大事

 

西洋日進の書を読むことは 日本国中の人にできないことだ、

自分たちの仲間に限って斬様(こん)なことが出来る、

貧乏をしても難渋をしても、粗衣粗食、

一見看る影もない貧書生でありながら、

智力思想の活発高尚なることは 王侯貴人も眼下に見下ろすという

気位で、ただ六(むつ)かしければ面白い、

苦中有楽、苦即楽という境遇であったと思われる。

たとえばこの薬はなにに利くか知らぬけれども、自分たちより外に

こんな苦い薬を能()く呑む者はなかろうという見識で、

病の在るところも問わずに、ただ苦ければもっと吞んでやる

というくらいの血気であったに違いはない。

 

目的なく苦学する

ただただ学びたい知りたい

難しければ難しいほどおもしろい

わくわくする感じをつかむと一生わくわくしたいから

勉強したいとなっていく

自分は伸びているということで自信を持てるようになる

「これがやりたいからやる」という気概を貫く人が新領域を開く

一生の柱

学ぶことを柱にしていたら高齢になっても

つまらないということがない

「自分は今学んでいる」というエネルギー

2025年9月15日月曜日

兼題「水」&テーマ「旅」

秋うらら金は最後の安全資産

秋の声逃げ場となった金相場

秋興や心の棘が留まりて

虚と実は皮膜の間霧時雨(しぐれ)

残された言葉集める秋夜かな

 

NHK俳句 兼題「水」

選者:岸本尚毅 レギュラー:紅甘(ぐあま) 司会:柴田英嗣

年間テーマは「描写の工夫」

 

今秋のテーマ水を描写する

 

・俳句のタネを育てましょう

川の中の顔は苔や石の肌   柴田英嗣

添削

川に映る顔は苔や石の肌

映る水よく澄んで石や苔

水の描写のポイント

水は表面に物を映し出す

水の中に見えるものを描写することで澄んでいる様子を表現できる

 

物漬けて即(すなわ)ち水尾(みお)や秋の川   高浜虚子

(水面の水に集中して欲しい)

 

・今週の特選句 兼題「水」

出水跡母はひとりの虚を構え   早瀬孝弘

(出水:夏の季語)

肺に水抱える母の聞く花火   松本かおり

(腹水の水攻めに会ふ二月かな 野見山朱鳥(あすか)

ユーモアを詠んでいるところが凄い)

空高く静かに速き疎水かな   三井正夫

(流れ行く大根の葉の早さかな 高浜虚子)

水脈(みお)太き水上バスや鯊(はぜ)日和   花瀬玲

死者送る川に西瓜のにおいあり   青山椒魚(しょうぎょ)

(川施餓鬼(かわせがき)川辺で死者の魂を供養する仏事)

目の前にキリッと四角水羊羹   西本恵美

(一物仕立て ひとつの季語を中心として詠む手法 

たたみ込んだ表現が巧い)

 

特選三席

三席 各校のボートや堅田(かたた)水の秋   鈴木朗(あきら)

(堅田は浮御堂(満月寺)で有名な地名 滋賀県立膳所(ぜぜ)高校)

二席 水澄むや木の根しづかにくぐる魚   栗田修次

(表現が優れている)

一席 ごうごうと水の流れや蛭(ひる)を剥()ぐ   緒方明博

(「高野聖」泉鏡花作 不思議な体験談を主人公に聞かせる物語

迫力のある作品)

 

・はみだせ!教室俳句

静岡県富士宮市立黒田小学校 奈良部芙由子先生

 

抽象的なこと・気持ちを具体的な事例で当てはめて

安心感を作るというか…。

俳句のテーマ ウキウキワクワク⇨具体的な思い出に当て嵌める

 

えんてんの力をかりて石みつけ   五年生 渡邉徠翔

 

自分の知らない自分に気付く

 

・「見どことあり!」の一句

末期水(まつごみず)に応えぬ老描夏の果て   山口樺風(かふう)

添削

末期の水に応えぬ老描夏の果て

推こう

末期の水に応えぬ描や夏の果

(字面がすっきりしていた方がいいので「て」は消す)

 

・紅甘のつぶやき

飲むもよし 聞くもよし 浸(つか)るもよし

 

NHK短歌 テーマ「旅」

選者:荻原裕幸 ゲスト:池上規公子 司会:ヒコロヒー

年間テーマは「短歌は時代の波に乗って」

 

三十三間堂あらたまのああこれは市川春子の線だとおもふ

荻原裕幸(市川春子:漫画家 代表作「宝石の国」)

 

・入選九首 テーマ「旅」

二席 さあ今日はどこへ行こうかご近所のONO工房のどこでもドアで

三浦三希

「旅先で会ったやさしい日本人」役を演じる浅草寺前

安原健一郎

一席 男女入り乱れる班と寝る班と枕投げでもしておくか班

横浜J

どしゃぶりが「修学旅行だったのにーーーーーー!」を車窓に描く

澄田修一

おばあちゃんそちらの旅はどうですかおにぎりの具は良い塩ですか

中村杏

 阪急に乗れば行けるわどこへでも外()つ国、宇宙、百年前へも

城谷望月(宝塚歌劇団を詠んだ歌では❓)

三席 きょうとまで「オサカナモンチ」さがすたび二歳児のめざすはお子様ランチ

中山茂樹

家出しないことは旅先でもしない育ちがいいとはわたしのことだ

犬山裕之

 パスポート更新用の撮影にしわ消し加工のオプションがある

金城ひろ子

 

・荻原流 読み方指南

今月の読み方指南 地名を入れて詠んでみよう

短歌では作品の中で出てくる地名のことを【枕詞】という

地名を入れると読者と作者の間で情報の共有ができる

面白い作品を描きやすくなる

 

妻ぢやないひとと来てゐる雰囲気で妻と来て熱海の夏を聴く

荻原裕幸

 

通俗的なイメージのままで書いてしまうと

月並みなものになりやすい

短歌づくりのコツ

地名を使う時はありきたりな表現にならないよう

自分のイメージを膨らませて詠む

 

湯の石を踏んで露天のさきに湖(うみ)ひゃあと鳴くのはカモメか母か

池上規公子

 

・ことばのバトン

快速の流れる景色街灯り

岩手県立盛岡第三高校・文芸部 本間史子・田中陽菜・窪田明

最期の思い出母の元へと

坂野悠己(ゆうき)総合ケアセンター施設長