2026年8月20日木曜日

100分de名著 ブルトン❝シュルレアリスム宣言❞①

秋高し空(から)の水筒転がらん

人生の邪魔をしないで秋の空

扇置く最期明るく振る舞いて

悪気なく傷つけに来し秋の夕

同意見持てる訳なく秋の月

 

100de名著 ブルトン❝シュルレアリスム宣言❞①20世紀の芸術革命

伊東順二 松尾スズキ 伊集院光 阿部みちこ

 

1924年発表 「シュルレアリスム宣言 溶ける魚」

アンドレ・ブルトン(1896-1966

 

シュルレアリスムとはフランス語で超現実主義のこと 現実の先

常識から逸脱した開放的 自由 といったイメージの芸術運動

Surは「~の上に」とか「~を超えて」を表す接籐語

レアリスムは西洋美術の根幹をなしている 見たままに描く

見えないものも現実じゃないか 

見えなくても感じるだけの現実もあるんじゃないか

 

「シュルレアリスム宣言」まで

1896年 アンドレ・ブルトン誕生

1914年 パリ大学医学部入学/第一次世界大戦勃発(~‘18

1915年 19歳で戦地に動員 フロイトの「精神分析理論」に出会う

1919年 雑誌「リテラチュール」創刊/自動記述の実験開始

1920年 芸術運動ダダに参加

1924年 28歳で「シュルレアリスム宣言」を発表

 

20世紀初頭 いろんなテクノロジーが発達した時代

人間は前進しているんだという 希望に満ちた時代

戦争によって全て灰色になった

行き詰まりの近代主義 合理主義の時代

 

「ブルトン、シュルレアリスムを語る」稲田三吉 佐山一 訳

一九一四年の戦争によって 自身のあらゆる熱望が奪い去られ、

血と愚行と泥とに満ちた下水だめへと 

投げこまれたばかりのある種の若者たち

―私もその一人ですがーの気分のおおよその見当がつきましょう。

あれほど恐ろしい災禍から 何ひとつ学ばなかった世界と、

妥協できる余地はなかったからです。

 

「シュルレアリスム宣言」巌谷國士 訳

自由という ただ一つの言葉だけが、

いまも私をふるいたたせる すべてである。

想像力こそが、ありうることを私に教え、またそれさえあれば、

おそろしい禁令をすこしでも とりのぞくのにじゅうぶんだ。

 

自由 想像力

 

キーワード①:第一次世界大戦

ほとんどが20代前半の若者たち

社会的には無力 権力権威すべてないという状態の中から

20世紀はこのシュルレアリスムで変わった

武器も持たず社会を変えられた 彼らはそれを目的としていた 伊東

シュールを目指すぞ!ということではない 伊集院

問いかけの運動 ファンタジーとか作り出した虚構は 目指す所ではない 伊東

 

キーワード②:芸術運動はダダ

ダダ dada 

1916年スイス・チューリヒにて詩人トリスタン・ツァラが始めた芸術運動

趣旨:「すべてを否定し破壊する」「ダダは何も意味しない」

 

亡命者は戦争の影響を一番受けた人たち

今ここが大事なんだから過去はすべて破壊する

 

名画「モナ・リザ」の絵はがき 髭を描き加えて芸術作品にした

マルセル・デュシャン(18871968)

20世紀美術に大きな影響を与えたフランス人芸術家

デュシャンの行為が芸術になった

 

現実 権威だと思っていたものこそ虚構だと気づかせる

社会の精神性を守る 

 

キーワード③:フロイトの精神分析理論

1916年 ブルトン戦地にて フロイトの「精神分析理論」に出会う

無意識 夢

人間の心の中に通常は感じない 闇に包まれた可能性がある

ブルトンたちは闇の部分に見えない可能性を感じた

そのヒントは夢にある

 

松尾さんに質問

夢から生まれた作品はありますか?

「気づかいルーシー」文・絵/松尾スズキ

 

「窓でふたつに切られた男がいる」

体の軸と直角にまじわる窓によって 

なかほどの高さのところを

筒切りにされて歩くひとりの男の、

ぼんやりした視覚表現があらわれたからである。

 

私は夢と現実という、外見は いかにもあいいれない二つの状態が、

一種の絶対的現実、いってよければ 一種の超現実のなかへと、

いつか将来、解消されてゆくことを信じている。

それの征服こそは私の目指すところだ。

 

キーワード④:自動記述

自動記述:Automatisme 1919年 ブルトン自動記述の実験開始

何にも考えない 考えないようにして 

出てきた言葉を書き留めるのが自動記述

 

友人スーポーが自動記述で書いた

解剖工場と安価住宅が最高層の都会を破壊するだろう

 

全く関係ない言葉を結ぶ 作品に見えてしまうのはどこかに

共通した基準・自我が存在するから

 

修正することは本意じゃない すること自体が本意

 

元ザ・ブルーハーツの甲本ひろとさん曰く「詩に意味はない」

「ガス人間」(作詞作曲 甲本ヒロト)

ペリカンの群れが獲物にかけた資金をかすめガス人間は行く

 

いまこそきっぱりと、私はこの言葉を定義しておく。

シュルレアリスム。男性名詞

心の純粋な自動現象であり、それにもとづいて口述、記述、

その他あらゆる方法を用いつつ、思考の実際上の働きを

表現しようとくわだてる。

理性によって行使される、どんな統制もなく、美学上ないし

道徳上のどんな気づかいからもはなれた思考の書きとり。

百科事典。()

シュルレアリスムは、それまでおろそかにされてきた ある種の

連想形式のすぐれた現実性や、夢の全能や、思考の無視無欲な

活動などへの信頼に基礎をおく。

他のあらゆる心の目メカニズムを決定的に破産させ、

人生の主要な諸問題の解決においてそれらにとってかわることをめざす。

 

私たちには才能などない。フィリップ・スーポーにきいてみたまえー

「解剖工場と安価住宅が最高層の都会を破壊するだろう。」

ジョゼフ・デルテイユにきいてみたまえー

「ああ!私は鳥たちの徳行を信じている。私を死ぬほど

笑わせるためには、羽毛が一本あればじゅうぶんだ。」

ルイ・アラゴンにきいてみたまえー

「パーティーのとぎれ目に、火をつけたパンチ酒の鉢のまわりに

楽士たちがあつまっていたとき、私は樹木にむかって、

いまも赤いリボンをもっているのかとたずねた。」

シュルレアリスム万歳。

 

破壊を自由に読み替えるとわかりやすいと思いますね。

社会の形成自体は否定しない もっと大きな社会をみないといけない

分野にとらわれることなく いろんな人材を巻きこんでいく

2026年8月19日水曜日

MIRAI JAM ヤモリ 廣瀬涼哉&「秋めく」&「唐辛子」

踊子はいつも体に正調が

連ごとに趣向凝らして阿波踊

五歳児の太鼓の音色阿波踊

じいちゃんの連受け継がん阿波踊り

ゴミゼロ連へ拍手喝采阿波踊

 

「戦争はあっという間にきますから」梅津(龍太郎)氏からの言葉

 

MIRAI JAM 

佐々木蔵之介×廣瀬涼哉(ヤモリ共同創業者取締役)

       藤澤正太郎(ヤモリ共同創業者)

空き家を資産に!不動産初心者向け家庭教師スタートアップ

会員制サービス ヤモリの家庭教師 物件探しから管理までをサポート

空き家問題解決 賃貸市場の活性化

 

どのようにしたら資産がない人でも

不動産を使って資産を築いていけるかを伝える

 

後藤孝太郎(ヤモリ営業統括)

 

不動産オーナーになるための大きな流れ

物件検索

物件調査

現地調査

資金調整

物件購入

修繕

賃貸に出す

 

アフォーダブル=「手頃な」「無理なく手が届く」

子育て向きの手頃な長く住み続けられる物件

東京都と共に空き家を活用した安価な賃貸を

負のモノ=空き家をプラスに変える というのが評価された

東京都は空き家の実数全国1(89.8万戸)

空き家とか空き部屋を人の資産 社会の資産に戻していく

 

見守りloT みまもりヤモリ モーションセンサー 人が動いたら感知する

電池式でWi-Fiは不要 検知した動きをスマホなどに転送

オーナー側も嬉しいし住む人も住居の選択肢が増える

 

逆境をチャンスに!不動産家庭教師の金言

・受験失敗で知った教える魅力

 努力対効果は必ずある 本気でやれば下剋上できる

 大学時代 塾講師を経験 しっかり教えると人を変えることができる

・ドン底だから見えた一筋の光

 いくら物的に豊かになっても与えられている側は自由がない

 一筋の光=不動産 副業で不動産事業をスタート 副業収入で1億円を突破

 

信じられないことは信じることから

コツコツやっていくと信じられない状況になれる

 

やる気メシ

ヤモリ 廣瀬さんの至高の一品とは?

PIZZA KEVALOS 明治神宮前店 東京・渋谷区

ロックフォール 2,450

ピザ=コミュニケーションツール

 

■夏井いつきのおウチde俳句

一分季語ウンチク「秋めく」

 

本日の季語は「秋めく」

秋になってきたな 秋らしくなってきたな 

という意味の時候の季語になります

時候の季語の捉え方って微妙なところがあって

秋が近くなってきたなってなってきたら

「秋近し」という夏の季語になるんですけど

「秋めく」となるともうしっかりと秋になった

そういう頃になるわけですね

時候の季語というものは具体的な映像を持っていない

というところに特徴があります

この「秋めく」という季語 使う時の一つのポイントとしては

具体的な映像と取り合わせること 意識して使っていきましょう

 

■夏井いつきのおウチde俳句

一分季語ウンチク「唐辛子」

 

本日の季語は「唐辛子」

何となく「唐辛子」というと辛いイメージがありますから

夏を思う人がいるかもしれませんが 実は秋の季語になっています

「唐辛子」が日本にやってきた説としては 

いろんなものがあるようです

ポルトガルから流入したとか 秀吉が朝鮮出兵から持ち帰ってきたとか

そんな説が唱えられているようです

日本では栃木県などで多く栽培されているようですね

さらに歳時記で傍題を確認すると これも興味深いところがあります

「鷹の爪」なんて言い方があったり 「ピーマン」が「唐辛子」の

傍題として収録されていたりもするのです 

種類として近いということなんでしょうか

「唐辛子」色んな詠みぶり試してみたいところです

2026年8月18日火曜日

わたしの日々が、言葉になるまで 朝井リョウ 西加奈子 こっちのけんと

蝉時雨ジョージ3世回顧せり

メローニ(首相)について行きたい秋思

秋の議員は国民を食い物に

恥知らぬ居座る議員地虫鳴く

国民が選んだ議員秋の蝿

 

■わたしの日々が、言葉になるまで 言葉のプロ直伝 言語化のヒントSP

・就職活動で「自分の強み」を言語化できない場合は?

朝井リョウ こっちのけんと 町田そのこ 西加奈子 劇団ひとり 桐山照史

 

・自分の言葉で推しの魅力を表現するには?

朝井リョウ

世の中にある言葉を借り物で使って表現しているときは歯応えがない

自分自身のカロリーを使っていない感じがしているのでは?

そんな時は自分の体に何が起きたか

言語化のヒント

自分の体で手にした言葉を使えばありきたりな締めになったとしても

自分らしい表現になる

「震えた毛穴が開いた」「便意が高まる」「高揚感があるとトイレに行きたくなる」

小説書いているときでも大事なシーンでお腹壊れそう… 興奮と腸が繋がっている

推しの布教

人って人の言いたいことを聞いてくれない 村山由香さんに

「校長先生の話がなぜつまらないかわかる?」言われて

「みんなに聞いて欲しいことを喋っているから」

「誰にも言いたくないことを小説で書きなさい」と言っていただいた。

滅茶苦茶その人が言いたいことって、なぜか聞きたくない

布教は小声で

 

町田そのこ

言語化のヒント

私が「好き」と思ったのはどこなのか 具体性を持つ 

 

こっちのけんと

言語化のヒント

食リポだと思う 「全米が泣いた」自分の中の感想を広げる

 

西加奈子

言語化のヒント

過去の似た経験を思い出して例えに使う

 

語彙力

・語彙力、人を惹きつける言葉はどうやって鍛えればいいですか?

町田そのこ

言葉は筋トレ 気になったものは片っ端からメモ

気になることは必須の栄養素

自分の中に落とし込むために勉強のために書く

「ダンスフロアをわかせている」自分の中でなじんで気おくれなく使える

自信を持てたときに初めて使う

 

西加奈子

とにかく本を読む事 

語彙力向上ヒント

気になった文章を書き写してみる

 

・自己肯定感

自己肯定感が下がったときに自分にかける言葉

 

町田そのこ

言語化のヒント

自分が言われたい言葉を必ず用意しておく

どこを褒めたらいいかわからない人は

自分がへこんでいることの対極の言葉を自分に言ってあげる

 

こっちのけんと

生きるか死ぬかで語る身体が命辛々語りかけてくるから

考えなしじゃもたいないじゃん

自分のことを好きな気持ちと自己肯定感は違う

自分のことを好きになれないけど 

その状況の自分には価値があると思えている

そんな自分でも役に立てる⇨そんな自分だからこそ役に立てる

どんなタイプにも役割があることを気づいたからこそ

自己肯定感が高くなった

 

朝井リョウ

自分の自己肯定感は高い 「あ、そういう時期ね。」

大きい雲みたいなもの ゆっくり動いて影が移動している感じで抜ける

34年日記を書いている 12年前の日記を読み返して

悩んでいたことを書いていたとしても 全く悩んでいない

大きい雲はちょっとずつ動いて 凄い遠くにいっている

 

西加奈子

暗い時は思いっきりその暗さを楽しむ その暗さと向き合う

「乗り越える」って言うのが嫌で 私のイメージですけど

「乗り越える」って目をつむって何かを見ないようにしている

私は恐怖の塊を「何が怖いん?」ってめっちゃ見ました

恐怖や苦しさを見つめて解体する 再度その恐怖に見舞われると

「あの懐かしのあの塊きたんか」

 

・日記を続けるには 継続の秘訣は?

朝井リョウ

食べたものを全部書いている

 

西加奈子

病気をしていた時だけ日記をつけていた

忘れたくないと思ったので

治療終わったら書いていない

感性がガン開きになる瞬間がある そんな時に書き始めると良い

自分を客観視できたし 自分は何が怖いのか日記で見つめた

自分を助けてくれました 感性が閉じたので日記も書かなくなった

 

・癖や意識していることなど 自分らしい文章ってありますか?

こっちのけんと

「はいよろこんで」の驚きの制作方法!

語尾の韻を踏みながら言いたいことを言う 

「差し伸びてきた さながら正義仕立

 嫌嫌で生き延びて わからずやに

縛りがあった方が工夫が出てくる

その工夫がオリジナリティだと思っているので

縛りを作って生きていく 歌詞を書くってすると

自分なりの何かが勝手に出てくる

 

朝井リョウ

出ちゃったな 恥ずかしい 重要な対話をしているときほど

どうでもいい情報を間に入れがち 

 

「イン・ザ・メガチャーチ」

(中略)しかも、そうなるように仕向けているのは私たちです」

冷蔵庫の振動音だけが聞こえる。独りの部屋、インスタントの味噌汁、

ただただ存在する膨大な時間。

「それが羨ましいなんて、相当コミュニティに飢えている

というか、孤独に敏感になっているんだろうなとは思っていました」

 

最終的に人と人が言い合うシーンが多くなる

脚本じゃなくて小説だから地の文が必要

 

町田そのこ

みんな唇を尖らせていた 

「宙ごはん」花野が口を尖らせて、手酌で酒を注ぐ。

「月とアマリリス」なあんだ、と吉永がつまらさそうに口を尖らせた

大体みんなビール飲んでる ビールの描写ばかりしているから

読者が「この人は絶対酒飲みだ」感想を書いていて 当たり!と思った

 

西加奈子

自分で多いと思うクセが 

最終的に体を使って何かを獲得していく天買いが多い

 

「舞台」

その店を見たとき、葉太の足は、マメがつぶれて、血だらけになっていた。

顔は鼻水と涙にまみれ、汚れた髭を伝って、ゆっくりと落ちていった。

首の後ろに、かいたことのない大量の汗をかき、

掌と足指はじんじんと痺れていた。

 

書きながら走りだしたくなる 無茶苦茶走らせたり 

戦わせたり 溺れたりする 展開が多い

 

・「自分の強み」を言語化できない場合は?

こっちのけんと

就活のときに思っていた自分の強みは 就職先の会社だけで活躍できる強み

狭い中で自分のいいところを探していたから見つからなかった

言語化のヒント

気がついたらやっていることが強み

いかなるときも盛り上げることができる

対自分でやるのが一番見つけやすい

 

朝井リョウ

一緒に働きたい人を選ぶことが採用側の就職活動だと思うので

つまらないことでもちょっとした言い回しでユーモアを加えられる

語り方とか表現の仕方で面白い人だって思ってもらうことは可能

 

「まるこだった」絵と文 さくらももこ 

レコード大賞も、紅白歌合戦も、ゆく年くる年も、みんなで見られて

うれしいなァと思った。ヒロシが酒に酔いながら、ソバを食べている姿も

離婚の危機を乗り越えてこそのものだと思うと、ばからしくも有難かった

 

言語化のヒント

派手な出来事ほど控えめに話して しょうもないことほど大げさに話す

 

バカバカしさが増大するので 「いかに人を使って家にいたいか」って

話をしたらちょっとおもしろくなる 全てのテクノロジーを駆使して

家にいた話 一緒に働きたいと思ってもらえるかもしれない

 

町田そのこ

言語化のヒント

友だちに置き換えてみると 客観的な視点で言葉が出てくる

いい言葉は自分に使うときに緊張する 友だちだったらどんどん使える

 

言語化のヒント

自分に似ている友だちをイメージして 

その友だちをどうプレゼンするかを考えると言葉が出やすくなる

 

西加奈子

言語化のヒント

自分が主人公の小説を書くつもりで強みを言葉美する

 

自分の褒めて欲しいところを書くだけでもいいかもしれない 桐山

自分の強みは行動力です 桐山

 

西加奈子

真面目です 本当に頑張り屋さん 

 

劇団ひとり

僕は顔です

 

町田そのこさんより西加奈子さんに一言

町田さんは西さんの大ファン

小説を書くにあたって拘っている点は?

心がけているのは小説は嘘ですけど正直に書くってことはこだわっていて

小説は嘘を書いているけど嘘はつかない

「ちょっとこれ書いたらかっこいいやろ」は絶対にカットします

自分の体から出た言葉以外はカットします

とにかく正直に書く

 

本当に久しぶりに疲れました 西

一個一個自分を見つめて時間をかけて突き詰めることも大事 桐山

2026年8月17日月曜日

兼題「父」&テーマ「亡」

問題が押し寄せて来し残る蠅

送り盆我の心はいつ晴れん

秋の蚊や命守って疎まれて

スーパーの開店待ちの残暑かな

秋の陽や無風の空を見上げけり

 

NHK俳句 兼題「父」

選者:小川軽舟 ゲスト:浅田政志 司会:柴田英嗣

年間テーマ「暮らしを思い出す」

 

母と子の関係は絶対的 父は違う どうやって父のしての

存在を確立するか

 

・兼題「父」名句鑑賞

もの言はず墓参の父にライター貸す   大塚凱(がい)

父と息子は2人でいても気まずい話も弾まなくて寡黙

ライターを通して父と息子の間に情が通う

父と息子の情景をうまく描けている

 

ぶらんこを押してぼんやり父である   髙柳克弘

ぶらんこ:春の季語

 

母のもの捨つる終活父の汗   小川軽舟

 

・暮らしの中に俳句のタネを見つけよう!

鳥焼のトング構えて生ビール   小川軽舟

場所の雰囲気に読者をイメージさせる小道具を見つけるのが大事

トングと言われると焼肉をイメージ 右手にトング 左手に生ビール

焼けるのを待っている ウーロン茶より生ビールの方が読者の気をそそる

 

・特選六句 兼題「父」
湯上りの父を待ちをり冷ややっこ   二階堂慧(さとし)

笹担ぐ父が先頭星祭   赤井正子

娘には甘い父なり衣被(きぬかつぎ)   村瀬佐智子

宵闇(よいやみ)や無言の父と船を出す   坪田恭壱

(宵闇:月が出る前の暗さ)

健脚の父の徘徊夏あざみ   牧野紫陽花

橋ひとつ渡りて父と氷店   梶原マサ子

 

・特選三席 兼題「父」

一席 虹消えて父の大きな手が肩に   小澤光世

二席 新(にい)盆の父の机を拭きにけり   森野哲州(てっしゅう)

三席 杖の父戸口に待てる帰省かな   富島(とみしま)和子

 

・はみだせ!教室俳句

千葉大学教育学部付属中学校 大澤由紀先生

実体験を取り混ぜて俳句を作る ということをやってきました

句会 テーマ:中学生になった実感

中学生を実感できる俳句になっているか❓

季語の取り合わせは大丈夫か❓

ポイント 選んだ理由を言葉にする

 

教科書の重さを知りぬ夏の日に   杉山美月

花は葉に先輩の名を呼ぶ慣れて   氏家美宙

 

・写真家 浅田政志の一句

不器用にカメラもつ父もう師走   浅田政志

イメージが浮かぶ 読者のほうで物語にしてくれる季語が必要 小川

添削

不器用にカメラ持つ父夏休

夏休みにすることでいろんな物語が動き出す 

父親の気持ちは読者に伝わる 小川

多くの方の想像が膨らむ目からウロコでした 浅田

 

次回の兼題「今朝の秋」

選者:高野ムツオ ゲスト:原雅子 小坂大魔王 関取花 司会:柴田英嗣

 

NHK短歌 テーマ「亡」

選者:大辻隆宏 ゲスト:渡辺祐真(すけざね) 司会:尾崎世界観

年間テーマ「伝統的なことばを生かして」

 

渡辺祐真

高校生の時 国語の先生が桑原正紀という歌人だった

授業の一環で宮柊二記念館全国短歌大会にみんなで出そうと

小島ゆかりさんの選者賞で選んでいただいた

大辻隆宏

1首でも自分が作った事があるという体験は凄く大きい

 

今月のポイント「動詞~連体形の重々しさ~」

口語と文語では活用の仕方が違う

口語 過ぎる

文語 過ぐ 

「過ぐ」の活用 過ぎず 過ぎて 過ぐ 過ぐるとき 過ぐれども 過ぎよ

連体形 名詞などの体言につながる活用のかたち

「過ぎる(口語)」と「過ぐる(文語)」ではニュアンスが違う

「ぐる」というと言葉がくぐもっている感じ 重々しいニュアンスがこもる

 

新しき国興るさまをラヂオ伝ふ亡ぶるよりもあはれなるかな

土屋文明「山谷集」

昭和7年中国東北部に満州国が建国された

今は日本から傀儡(かいらい)とした国だといわれている

満州国の建国を祝う声がラジオから聞こえてくる

1つの国が滅んでいくよりもあわれな感じがすると思ったという歌

亡ぶる:連帯形 「こと」「とき」が省略されている

「亡びる」より「亡ぶる」のほうが重々しい

もやもやした土屋文明の重々しい暗鬱な気持ちが伝わってくる

 

・入選九首 題「亡」

二席 生活からの逃亡布を買う自由を奪わないようにする

栗原梨乃

亡き母の握るおにぎり手を離れ一瞬宙に静止していた

小谷貞代

一席 車椅子の父と枇杷の実眺めおり互いに母を亡くせしふたり

星田美紀

三席 亡くなってしまったほうの感性が影をつくっている、火のように

下谷育正(いくまさ)

1dayのレンズしずかに埋めおり今日のわたしの亡骸(なきがら)として

神守彩枝(かみもりさえ)

わかりそうだった話を聞いていると両手が机で亡くなっている

富樫直之

空港の片隅に散る亡命のかけらのようなさくらはなびら

yohei

君の知らぬ力士が賜杯(しはい)抱く春は君亡き世界のほんとのはじまり

さいとうすみこ

 腹水を抜いてあげればよかったとずしりとおもい亡骸を抱く

北乃銀猫

 

・短歌魔改造ラボ

古卓にロシアの文字のキズありて亡命者のひとり顕()ちてくるかな

橋本美知子

1917年にロシア革命が起こってソビエト連邦が成立して

ロシアに住んでいた方がたくさん日本に亡命してきた

歴史的な認識が深い歌 文語を一生懸命使いこなそうとして作られた歌

添削

卓にロシアの文字のキズありて亡命したるひとり顕()ちくる

 

亡命者の集団があってその中の一人 One of them

「亡命したるひとり」というと焦点が1人に当たる

その1人の人となりや 人生が浮かんでくる感じがする

この作者は1人の人間の来歴や苦悩にまで

想像が及んでいると感じられる 大辻

 

名詞から動詞になるというところが大きい

名詞は動作の方向や動きが出にくい品詞

「亡命したる」だと亡命をしてきたという動きがよく伝わってくる 渡辺

 

・渡辺祐真さんならではの短歌の読み方は?

短歌と向き合うレベル・単位がある 今、目の前に短歌が一首ある

一首だけで味わう 歌集全体の中でこの歌がどういう位置にあるか

歌集の単位で読む この歌人の全体のキャリアの中でこの一首は

どうなのか 3層で読むことをよくやる 

大辻

SNSで短歌が流れるようになって短歌の読み方がすごく変わった

1つの連作の中で1人の人物を読み解いていく そういう読み方が

主流だった SNS1首単位 背後に作者の像を置くという読み方が

期限切れになっている 音楽もそうかもしれない 

尾崎

サブスクは広まって アルバム単位では聞かれなくなっている

渡辺

最近はプレイリストという形で自分の好きな順番で聞ける

短歌もアンソロジーなどあるテーマで横串を刺す

歌の前後関係が見えなくなってしまう

大辻

自分のプレイリストみたいに短歌が鑑賞される

そういう読み方になってしまうかもしれない

尾崎

そういう中で作品を評論していく立場としては大変ですよね

渡辺

一首で言えることと作者全体で見たら言えないことが

ぶつかり合うことがある 「1首・1冊・1人」の読みの自由度を

比べたときに 1首のほうが自由そうに思われるかもしれないが

僕は逆だと思う 大きく読んでいった方がいろんな手がかりがある

その結果自由に読めて評論することのベースになる

 

・いちご摘み

手のひらの朽ちたるごときのあとを泰山木の樹下に踏みゆく

小原奈美(好きな歌人 葛原妙子)

うまれかわってなお揺りもどる藤の咲き揃(そろ)うことのない追想へ

湯島はじめ(好きな歌人 杉﨑恒夫)

第八回笹井宏之賞 山田航賞 を受賞

明けがたのサファイアノイズたったひとりに謝れるならいつのあなたへ

 

書いているうえでは どこにでも行けるし 何にでもなれる

子どもの母とかそういうものから ふっと離れて 

自分だけの時間っていう すごく大切な時間だと思います

うまれかわりっていうのがあったとして うまれかわったとして

そういうときにふって 前の記憶を思い出したりして そのとき

思い出すのは 満開の花じゃなくて なんとなく咲きそろわないとか

咲いていたり 今から咲くのもあったり 散ってしまったものがあったり

花も満開でめちゃめちゃ楽しかった ギラギラした1日よりも

花が咲きそろわないし 会話も盛り上がらなかったみたいな

 

摘んだのは「花」知らないけれどなつかしい

  

2026年8月16日日曜日

村雨さんと日本庭園たしなみ巡り 盛美園(せいびえん)

秋の浜増え続ける海洋ゴミ

秋草や心守るバウンダリー

バウンダリーに鈍感な人夜長

人生の主役は私秋の月

盆の月熱中症でまた一人

 

■村雨さんと日本庭園たしなみ巡り 盛美園(せいびえん)

青森 盛美園 枯山水 池 洋館 池泉庭園 大石武学流(おおいしぶがくりゅう)

ジブリ映画「借りぐらしのアリエッティ」の参考

神様のためにつくられた庭園!?

村雨辰剛 

大昭造園 小田桐盛人

 

大石武学流とは青森独自の庭園流派

豪農 24代当主 清藤盛美 750年の歴史

1911(明治44)完成

枯山水 池泉回遊式庭園 座観式庭園

 

盛美館

組子細工の欄間 数寄屋造り 額入り障子 

坐観式庭園を楽しむ重要なポイント

蹲踞(つくばい) 礼拝石 

神様のためにつくられているんで飛び石自体が大きく離れている

 

たしなみポイント

大石武学流は神様のためにつくられた庭

大石武学流ならではのたしなみポイント

礼拝石には絶対乗ってはいけない石

礼拝石:神仏に供え物をするための石

その為、踏止石(ふみどめいし)に立って拝む

庭を神聖視する

 

礼拝石:神聖な対象に向かって拝む位置を示す石

礼拝石に立って三千院(京都)を拝む

 

手水鉢(ちょうずばち) 

蹲踞:茶室に入る前に身を清めるために置かれる

 

手水鉢 前石が置かれている

こちらの蹲踞は神様が使うためのもの

 

大石武学流 300か所以上現存

鳴海氏庭園 瑞楽園 金平成園

大石武学流の蹲踞は灯籠とセット

春日灯籠

大石武学流独特の野灯籠:自然石を組み合わせて造作

火袋 月型 視点場に向けて据えてある

 

たしなみポイント

野灯籠の火袋は全て座敷の方を向いている 6個の野灯籠

 

庭を楽しむための仕掛け

枯山水 枯滝 水の音も聞こえる 

 

たしなみポイント

枯滝を見ながら本物の滝の音を楽しめる

枯滝から実際の池につながっている

遠山石(えんざんせき) 水の流れをイメージ 一生を表している

登竜門:コイが滝をさかのぼることで竜となる 立身出世の関門を表現

巨大な石 盛美園 温湯(ぬるゆ) 豪雪地青森ならではの運搬方法

192030年代 ソリで石を運んでいる写真 約100

雪で埋めると平らに 雪だから傾斜も自由 

 

日本庭園と洋館が融合 美しいビュースポット

池に盛美館が映る

 

たしなみポイント

盛美館がきれいに映り込むよう池の位置まで計算された庭

 

津軽地方ならではの剪定

雪が乗りにくいように

冬の盛美館は1メートルを超える積雪 青森も雪国のイメージ

なぜ雪吊りはしないのか❓縄がいっぱいはると雪が落ちなくなってしまう

雪囲い 津軽バサミ(青森県の伝統的な鋏)

鋏を変える手間を省くため重さで切れるようにしてある

 

主人室 展望室(庭を鑑賞するための部屋) 借景

梵珠山(ぼんじゅさん):文殊菩薩の名にちなんで名付けられたと言われる

 

■亡くなる一カ月前から現れる体の変化

https://www.youtube.com/watch?v=Q_I1XaiTPvg

一つ、ご飯が要らなくなる 無理に食べさせない。

二つ、眠りが長くなる。起こさなくていい、でも、声はかけて。

三つ、昔話が増えて、物を配りはじめる。遮らずに、聞き役に。

四つ、世界が内に向かう。会わせたい人は、早めに。

五つ、懐かしい人が迎えに見える。否定しないで、

   「来てくれたの、よかったねえ」。

六つ、最後に一度だけ、晴れの日が来ることがある。

   その日は、好きな物を一口、会いたい人に一声、そして隣に座る。

七つ目は、いつか、見送ったあなたの手に、現れます。

     今夜、できることを、ひとつだけ。

     湯呑みを片づけるついでに、ご家族に聞いてみてください。

     「あんたの一等の好物、何だったかね」って。

     そして、ご自分のも言っておくんです。

     「私は、桜えびのかき揚げ」って。それだけで、

     いいんです。いつか最後のひと月が来た時、

     その一口が、どんな薬より効く日が、きっとありますから。

     お一人で暮らしの方は、ノートの隅にでも、書いておいてくださいね。

     人は、消えるんじゃない。いちばん近くで見てくれた人の手に、

     引っ越すだけ。そう思えたら、看取ることも見送られることも、

     少しだけ、怖くなくなりました。あなたの手に移ってきた、

     あの人の癖は、ありますか。