2026年1月13日火曜日

第19回ショパンコンクール2025

岩合光昭氏を詠む

冬の海未来を決めたガラパゴス

冬の波トビイカの飛ぶインド洋

冬の潮アシカにナンパされるとは

冬ぬくし猫に懐かれ頭()に乗られ

動物は撮り方次第冬鷗

 

■第19回ショパンコンクール2025 

ゲスト 鈴鹿央士 海老彰子(19805)

 

エリック・ルー アメリカ

ケヴィン・チェン カナダ

ワン・ズートン 中国 女性

 

当時17歳のエリック・ルーはテンポが遅くなる傾向があった 

伝統的 基礎がしっかりしている 

ワン・ズートンは会場に響いていた 自由だった

ケヴィン・チェンはうまい これから伸びる

 

1次予選 1位 チェン 7位 ルー 15位 ズートン

2次予選 1位 ルー 2位 チェン 15位 ズートン

3次予選 1位 ルー 2位 ズートン 3位 チェン 

本戦 1位 チェン 2位 ルー 8位 ズートン

結果 1位 ルー 2位 チェン 3位 ズートン

 

エリック・ルー 音と音の間にあるものを感じて弾いていた

ズートン アゴーギグ 節を上手につける 巧み

 

エリック・ルー

ワルシャワの会場とオンラインで見てくれた 

世界中のショパンを愛する人たちに感謝します

 

ワン・ズートン

この期間中 私は自分を自由にさらけだせた気がする

 

ケヴィン・チェン

皆が同じ場にいることが競争に人間味を与えてくれていると思う

 

日本でのインタビュー

Q.最終結果が出た瞬間あなたが手で顔を覆ってそして下を向いた

それがとても印象的でした どんな気持ちだったのですか?

エリック・ルー

ここまでの旅はとても長かったからね 想像すらできませんでした

想像するのが怖かった ついにその瞬間が来た時 圧倒されてしまった

だから少しだけ自分自身のために時間を持ちかみしめたかったのです

 

結果を出すのに5時間余りかかりました

まず全体の順位に異議がないか 採決が行われた

次に個々の順位を入れ替えるか無記名投票が行われた

 

ピアノを選ぶ

スタインウェイ ベヒシュタイン ファツィオリ ヤマハ カワイ

 

エリック・ルー ファツィオリ(44年前に生まれたイタリアのピアノ)

ケヴィン・チェン スタインウェイ

ワン・ズートン カワイ

 

ファツィオリの音色は イタリアの青空のよう 太い音も出て許容量もある

演奏の違いを楽しむ

 

ポーランド人の誇り 誇りを持っていれば(テンポが)速くなるわけがない

 

海老さんの推し

ガブリエーレ・ストラータ イタリア 楽器が喜んで自由に響いている

奏法に無駄がない 弦の向こうまで響く 

イ・ヒョ 韓国 深い理解に基づく表現が見事 感受性が良い 

リ・ティエンヨウ 中国 詩的な解釈、命をかけた演奏

真剣にピアノに向かって 燃焼していた 

 

マズルカ

エリック・グオ カナダ 非常に自然

イェフダ・プロコポヴィチ ポーランド 「マズルカ省」受賞

ピヨートル・パヴラック ポーランド 精神的、非現実的世界を表現

(自分の)表現を勇気を持って広げる力 評価が分かれる演奏

 

日本の若手ピアニスト

山縣美季 日本 音をよく聞き内容を深めている

中川優芽花 日本 和声の色彩感覚を持つ素晴らしい演奏

感受性が豊かで

 

海老 これからが楽しみ

 

中国の活躍

チェン・サ

中国からこれほど多くの人が選ばれるなんて私も驚いています

これは(中国音楽界の)歴史的な積み重ねによりものでしょう

多くのピアニストにとってショパンコンクールは光をもたらす

経典のような存在だと信じています 現代はストリーミングによって

同世代や過去の演奏をたくさん聴くことができます 豊富な情報を

得たうえで皆 自分の演奏を考えている これにより演奏や

自己表現を構築するプロセスが変化してきていると思います

ショパンの曲の中でもどの部分が骨格で どの部分が自由な表現に

委ねられているのか 見極めてバランスを見つけなければなりません

高い技術を要求される部分では それを忘れるか 自分の遺伝子に

溶け込ませて 音楽が持つ飛翔感や広がりを感じ取る必要があります

 

桑原詩織 日本 豊かな音を持つ良質のピアニスト

牛田智大 自然さと感興が両立して見事

リュウ・ティエンヤオ 中国 感受性がショパンそのもの

 

舟歌 ショパンが幸せなときに作られた曲 水のたゆたう様子に歌がある

 

ケヴィン・チェン

ショパンの音楽には居心地の良さを感じる ショパンの音楽を通して

自分の感覚や表現できるような気がする 

 

桑原詩織

ショパンコンクールのステージの上でショパンをただただ美しいと

思いながら弾くことだとか ショパンを演奏することの喜びだとか

幼少期に純粋に持っていたような気持ちをちょっと思い出せたような

所があって ショパンに対する憧れだとか ショパンに対する愛情だとか

だけを純粋に表現する方向で取り組めるんじゃないかなと期待しています

 

エリック・ルー

ショパンは常に私の中に存在し続けるでしょう 

時にはそうでない時もあるかもしれませんが

ショパンは生涯を通して私の人生の一部であり続けるでしょう

今ならより自由を感じながらショパンの作品を表現できる気がします

上手に弾かなくちゃというプレッシャーなしにね

2026年1月12日月曜日

兼題「影」&テーマ「朝」

絵の中の絵の物語冬ぬくし

寒気せりライバル視したマネとドガ

冬の虹完成物のサープラス

誘わん黒の奥行冬銀河

陰影の中飛び込まん冬星座

 

NHK俳句 兼題「影」

選者:岸本尚毅 レギュラー:紅甘 司会:柴田英嗣

年間テーマ「描写の工夫」

 

・今週のテーマ「影を描写する」

影法師 月影さやか 人影 実は多義的な言葉

俳句のタネ育てましょう!

 

こんにちわ妻のお腹(なか)に映る影   柴田英嗣

こんにちは妻宿す子の影も

春夏秋冬の「春」初春・迎春のお正月という意味にも使える

おめでたい感じに「春」を使う

冬晴や吾子の影ある妻の胎(はら)

待春・風花(晴天時に風に乗って雪が舞い落ちる現象)・一月

季語は季節だけではなく作者の気持ちを表す働きもある

 

・描写のポイント

赤ちゃんのエコー写真の「影」を取り上げた

生まれるのが楽しみな気持ちを含む季語を選んだ

 

来る人に灯影(ほかげ 灯の光)ふとある雁木(がんぎ 冬の季語)かな   

高野素十

 

・今週の特選句 兼題「影」

見渡せば物に影ある榾火(ほたび)かな   眩む凡(くらんぼん)

(榾火:冬の季語 囲炉裏やかまどなどの火)

初日影妻のくの字を愛おしむ   安部功

(初日影:新年の季語 元旦の光)

()つる夜の人影忙し牛破水   鵜澤(うざわ)正信

(凍つる 冬の季語)

闇汁や妖怪の影踏まぬよう   水落菊葉(みずおちきくよう)

(闇汁(闇鍋)冬の季語)

年守(としも)るや長き廊下へ木々の影   藤田ゆきまち

水澄むや影したがへて魚迅(はや)し   北村浩子

(水澄む:秋の季語)

 

・特選三席

一席 干し柿の影柔らかに猫の背に   千葉未斗(みと)

(干し柿:晩秋の季語 「に」を繰り返してある所に優しさを感じる巧みな句)

二席 冬晴やなじむ鮒浮子(ふなうき)影長し   中岡淳一

三席 九十の母と耕す影長し   槻木(つぎき)俊彦

(耕す:春の季語)

 

・「見どころあり!」の一句

雪原(せつげん)はおのが影のみ湖北余呉(こほくよご)   中村良一

(湖北余呉:琵琶湖の北に位置する町)

⇩添削

雪原に我が影のみ湖北余呉

 

・はみだせ!教室俳句

愛媛県宇和島市立明倫小学校 芳谷あゆみ先生

 

モルモット手触り優し秋の昼

恐竜の骨の手触り秋思する

手触り対決 修学旅行での体験 生と死 対比 

リアルな体験を五七五に

引率の子の寝息重なる夜長かな   芳谷あゆみ

 

・紅甘のつぶやき

「光も妖怪も影」

 

NHK短歌 テーマ「朝」

選者:荻原裕幸 ゲスト:文月悠光 司会:ヒコロヒー

年間テーマ「短歌は時代の波に乗って」

 

ヒコロヒーの句集への道

初詣鳥になりたいと願う君神様だめよ叶えちゃだめよ

ヒコロヒー

 

詩人は詩の書き手それぞれが自分の詩を書きながら自分の型を作りだしている

型を開発するおもしろさが詩のおもしろさ

文月

 

この世へとめざめる朝の不思議あり軀(からだ)ひねつてベルを静める

荻原裕幸

 

・入選九首 テーマ「朝」

カブのする呼吸がとおく聞こえてるもうすぐ朝が届くのだろう

みぎひと

一席 私 目が覚めていつもの部屋にいることが幸せならば幸せである

たいやきの餡(トートロジー:同義反復)

 鳥は鳴き朝日の中で花は咲くゴミ出しという小さな旅に

小林とらこ

この物件大家さんとの毎朝のラジオ体操付きですがいい

古川泰

二席 ササン朝ペルシャの王を旧友のように懐かしむ田部先生

遠藤玲奈

苺ジャム広げてつくる窓枠の外に昨日の夕焼けを見る

七味

三席 朝刊に寝ころぶ猫の隙間から四コママンガを眺める日曜

全美(ぜんみ)

朝にだけ会う人なので昼や夜に生きているとは思わなかった

蒔田理

 エモちゃんはデイサービスを告げるロボ、いいひん母を知らずに今朝も

大山城治

 

優先順位がたがひに二番であるやうな間柄にて梅を見に行く

荻原裕幸

俳句の世界だと梅が咲いてそれを見に行くのは「梅見」春の言葉

花のことだと桜と対比されるようなところのある

ちょっと地味なお付き合いの感じが出ている

短歌と俳句(季節の)表現の違いは?

俳句の世界は季語に敏感 桜の花を表現する時に

葉が目立つようになってきたら「花は葉に」新緑の状態になると「葉桜」 

季節の中で細かく状況がわかるというのは

表現としては豊かなものが出せる

 

・短歌づくりのコツ

季語を取り入れると繊細な季節の

変化や情景を豊かに表現することができる

 

・文月悠光さんの短歌

石窯に忘れ去られたパン一つニ000年後の朝を守って

文月悠光

新婚旅行でナポリの近くにあるポンペイ遺跡という世界遺産を見に行った

火山が噴火したことによって古代ローマの町並みが保存された世界遺産

 

茨木のり子

「自分の感受性くらい自分で守ればかものよ」という

有名なフレーズがありますけど 彼女を突き動かす衝動みたいなものが

怒りというエナジーだったんじゃないか 

表現というものは捨てるところなし ヒコロヒー

 

詩は語り手がどんな人かというのを 問わない表現だから面白い

自分の伝えたいコアの表現だけのせられる

文月

 

・ことばのバトン

米はあるかとメールを送る

小池理雄(精米店3代目店主)

瑞穂国八十八のこころひと粒に

千島俊司

ぎゅうと握って愛をユリイカ

安部若菜(NMB48)

ユリイカ:わかった!みつけた!の意

(俵まち女史 X 短歌と聞いて出てきました~ 

アイドルのみんなとうたかいもしていますので

ご興味があれば、お誘いさせてください) 

2026年1月11日日曜日

私の日々が、言葉になるまで"日々こと"村山由佳

菅原小春さまへ

龍の玉挙動不審の女の子

返り花線をつなげて振りとする

冬の灯やないものねだりの延長戦

冬ぬくし言葉にすると抜け落ちる

冬日和生きてることが奇跡です

 

■わたしの日々が、言葉になるまで“日々こと”SP~この1年が、言葉になるまで~

劇団ひとり 鈴木愛理 村山由佳 桐山照史

 

全ぶっち:とは、本来やるべきこと(授業、アルバイト、約束事など)を、

断りも連絡もせずに行かないこと、つまり「完全なすっぽかし」

「バックれ(バックれる)」を意味する俗語・学生用語。

 

さみしくないけどさみしい 無駄に輝いた夜:鈴木

周りが寂しくさせてくる感じ:村山

周りが騒がしくて華やかになればなるほど

一瞬離れちゃったら一気に離れちゃう 

景色が流れていくような孤独な感覚

変わらずにある大晦日独特の雰囲気:ひとり

冬のお月さまのにおい さえざえしてて:村山

 

朝井リョウ「正欲」新潮社

「しんどいよね、年末年始って」

除夜の鐘の音は、脳の底をなでるように響く。

「自分が誰の一番でもないってこと、思い知らされるっていうか」

画面の中では、双子だろうか、幼い男女のきょうだいが、

おそろいのダウンジャケットを着て楽しそうにはしゃいでいる。

「大晦日とか正月って、人生の通知表みたいな感じがする」

 

心の書初めしたはずなのに ひとり

除夜の鐘はバロメーター ひとり

 

年の暮れへと向かい毎日は風のようだ。

カレンダーのスペースにその日の予定をびっしりと書きいれ、

無事に終えられれば横線で消してゆくのだが、

時にはどうしても済ませられなかった用事が次の日へ、

また次の日へと持ち越しになる。

望まない借金がふくれあがってゆくようで落ち着かない。

村山由佳「はつ恋」

 

満たされていないと挑戦できないものがある 村山

本当かもしれないけど嘘でもある 村山

ものづくりはつらくないといけない? ひとり

出来る仕事と出来ない仕事がある 村山

出来る仕事をすればいい 村山

自分ありきで作品がある ひとり

 

茨木のり子

自分の感受性くらい自分で守ればかものよ

わたしが一番きれいだったときなど 飾らない言葉で 

忘れられないフレーズを紡ぎだしてきた

 

そんな茨木のり子が季節をテーマに作った詩

12月独特の空気感 こんな言葉を使って表現している

 

「十二月のうた」茨木のり子「言の葉」資料提供:筑摩書房

熊はもう眠りました 栗鼠もうつらうつら

土も樹木も大きな休息に入りました

ふっと 思い出したように 声のない子守唄 

それは粉雪 ぼたん雪

 

後半こんな言葉で締めくくられる

師も走る などと言って 

人間だけが息つくひまもなく 動きまわり

忙しさとひきかえに 大切なものを

ぽとぽとと落してゆきます

 

寂しさがあるのは日本独特?

茨木のり子さんって凛と立ったような詩が多い

 

()りかからず

じぶんの耳目 じぶんの二本足のみで立っていて

なに不都合のことやある

倚りかかるとすればそれは椅子の背もたれだけ

 

本当に大切なものはぽとぽと落とさない

逆説的に不安定な状態で不用意に

「大事なものを落としているよ」と言っている感じ

ぽとぽとは雪の上だから音もしなくて

すぐ埋もれちゃって…。 村山

 

擬音語を使う時のこだわりは? ひとり

出来るだけ使わないようにしている よっぽど注意深く使わないと

安易に流れてしまう 村山

「雨がしとしと降っていた。」って書いたとたんに文章がダサくなる 村山

 

言語化のヒント

物の感触を擬音語・擬態語を使わずにそれ以外の文章で表現してみる

しとしと⇨肌が湿る。産毛が湿気で光る。

 

高いところに上がったときに…股間がわぎわぎする 村山

くすぐったいような気持ち悪いような:わぎわぎ

擬音・擬態語は自由だ!

 

津村記久子 四季折々の気持ちと思い出をつづったエッセイ

まぬけなこよみ

一年で一番好きな日 大晦日

大晦日が好きな理由をつづった文章

 

津村記久子「除夜の鐘の平等」

「待つ」ことの楽しさが、大晦日には凝縮されている。

たかが新しい年になるだけだ。

三十数年も生きると、べつに新しい年になって

何かが劇的に変わるということがないのも知っている。

それでも、待つことそのものを味わうのだ。

そんな不思議な瞬間は、一年のうちでそうないだろう。

たいていは、何かの結果を待っている。

それに一喜一憂する。しかし、新年を迎えることに優劣はない。

 

それでも期待するのが新年 桐山

人生は「幸せ」の使っていい数 決まっていると思っている 鈴木

平等とは機会の平等 村山

 

語彙力 明日使える語彙を増やす 

「ぶらぶら心」

やる気が起きず、気がふさいで 心が晴れ晴れしないこと

やる気が起きないと「ぶらぶら」してしまうことが由来。

江戸時代中期に使われていた言葉。

ぶらぶら心⇨「バイトだるいわー」

 

気持ちってつかみどころがない 

「ぶらぶら心」という言葉で明確にすると動きやすくなる

ぶらぶら心のライフハック

 

「苦み走った」

大人の渋さや深みを表現した言葉 

「甘味走った」

利口そうでない 間が抜けている

 

「心にたたむ」

口には出さずに胸の中にしまっておくこと。大切な思い出や

出来事を心にしまっておいたりするときに使う。

「心にしまう」⇨秘密にする感じ

「心にたたむ」⇨大切にする感じ 

「心にたたむ」丁寧にものを伝えたいときに使いやすい 桐山

 

達成感と喪失感を味わった時の感情

まだまだ人生楽しくなるために「ご褒美」を貰ったのかな 桐山

 

自分に自信を無くした時

明日の自分に期待できてる証 鈴木

 

感謝で涙があふれきて言葉にできない時の気持ち

いつかの約束 村山 

死に対する恐怖がなくなった 言葉にしなくてよい事もある

気持ちの形 匂い 色が全てで 

言葉にしたとたん こぼれていくものがある

 

一度盛り上がったあとの沈黙

とりあえず「最近寝れなくてさぁ」で5分はしのげる ひとり

 

一年を振り返り なかなか書き始められない時は?

かっこつけないで恥ずかしいことを書く 後で読むとそれが一番面白い

「人にいちばん言いたくないこと」を書く

絶対内緒にしておきたいことを書くと人の気持ちは動かせる 村山

 

30年間日記をつけている 鍵付きの日記でさえ本当の本音は書けない 

まだ認めたくない醜い部分 それは日記に書けない ひとり

 

「勇気を持って、まず書いてみる。」

2026年1月10日土曜日

あの人に会いたい 鈴木修

冬陽浴び今か今かと夢の中

肩回し首を回して寒き朝

冬陽射し待ちくたびれて大欠伸(あくび)

冬の夜や鍋を囲みて寒を楽

鍋に風呂大活躍の柚子の香

 

■あの人に会いたい 鈴木修(スズキ元会長)

2024(令和6)年 94歳没

 

自らを中小企業の親父と呼び、現場主義を貫きました。

 

モノづくりというのは僕は文化だと思っている

その文化を安いからといって中国に持って行ったのでは

日本のモノづくりはどうなるかと文化も無くなっちゃう

そこであまのじゃくぶりを発揮してね 日本で何とか

モノづくりが競争できないかと

 

1953年中央大学法学部を卒業 

1958年スズキ自動車工業(現・スズキ)に入社 二代目社長の娘婿として入社

社長に申し出ましてね「経営企画室のやっていることと 

現場のやっていることは全然違っている」「こんなことじゃ駄目だからもう一度

僕を現場に行かせてくれ」と言って 僕は現場へ行った

「あんな生意気なやつは工場へでもぶち込め」ってわけで

だから「こんちくしょう!」と思ったから1割残して27,000万円で作ったよ

この経験がモノづくりの原点となった

それがやっぱりね 油のにおいをかぐのが好きになった基本だろうね

そのときの現場でやったのが今非常にプラスになっていると

 

1978(昭和53)年 社長に就任

1979年 軽自動車「アルト」を発売

47万円という他社より大幅に安い価格で販売し大ヒットをとなる

 

やはり軽自動車なり軽自動車が小型()と同じような装備をして

ずっとやってきた それが軽自動車が落ち込んできた原因である

いろんなアクセサリーを付け過ぎていた そういうことで単純な

シンプルなクルマをつくった これが価格が比較的廉価にできたと

だから文字どおり皆さんの下駄に使っていただくと 

こういう考えでございます

 

軽量化することで燃費の向上

 

1981(昭和56)年 ゼネラルモータース(GM)・いすゞ自動車と業務提携

アメリカ市場に進出

 

小さいことがただ日本だけで通用するんじゃなしに 世界でね

世界で通用すると これが私の非常に大きな自信にもなりましたね

 

1983年 インドに進出 四輪車の生産開始

 

ハッと考えたのは 自動車を作ってない国に行けば 

ナンバーワンになれる 簡単じゃないかと 

みんなが先進国へというときに 私どもは小さいクルマだから

発展途上国へ出たと そういう点が 結局 実ったという

事だと思うんですね

 

他社に先駆け ハンガリーに進出 ベトナムなどで現地生産を始める

スズキを世界的企業に押し上げます 

 

その市場 その国に合ったようなクルマづくりを目指すと

試行錯誤を繰り返しながら そのうちにですね その国の最も

ふさわしいクルマというのはあるはずだと 

 

即時やらないと 今の型がちょっと高くなる 型が高くたって

これが 無くなるだけコストダウンになる 20円だけれども

8,000台つくるから 大きいね 

 

1993年 ワゴンR発売 RJCニューカー・オブ・ザ・イヤー受賞

 

コストダウンというのは 安かろう悪かろうじゃ駄目なのよね

安くなって良くならなきゃ やはり1円単位でコストを下げていく

材料を変えていく 知恵を出していくということは 今あるものを

どうするかということよりも 今あるものを全面的に否定しちゃってね

そして何かを生み出す方法がないか ということでしょうね

 

2008(平成20)年 GMとスズキ 提携を解消

2009年 フォルクスワーゲンと資本提携

 

生き残りをかけて戦っていくために どうしたらいいか スズキの良さと

マイナスの面と両方をですね なんとかカバーしなくちゃいかんと

いうことで 私も今回の決意をした 

 

2019年 トヨタ自動車と資本提携

クルマの電動化の道筋を立てた

 

私どものような中小企業は裾野が広いにも関わらず 

全部 研究開発は不可能 協力を頂かなければ スズキは成り立たない

 

我々はいくつになっても どんなにポストが上がっても 油のにおいをかぎ

汗のにおいをかぎ そして現場の機械に接しながら 現場を歩いて

回るということでしょうね それがモノづくりの基本じゃないでしょうか

 

人間はこれで満足だといったら 進歩しない 進歩というのは

毎日毎日考えていく 毎日毎日見ていく それの繰り返しで

いい知恵が出てくる だから面白い 人生というのは

これでおしまいっていったら 人間 全然面白くないじゃない

 

スズキ元会長 鈴木修 1930-2024

 

■夏井いつき俳句チャンネル

【季語よもやま話】かつて季語だった?!「ホットケーキ」

2026年1月9日金曜日

もう一度見たい景色で一句&「数え日」&「松山市消防局杯」

期限切れ食品配布年の暮

香港の民主主義消ゆ鐘氷る

香港の自由やいずこ冬日没る

冬の夜やフランス熱し時代劇

見直される和の価値観冬の海 

 

■夏井いつきのおウチde俳句

一分季語ウンチク「 数え日」

 

12月も押し詰まってきて 新年まであと残り数日といった

そういうタイミングのことを指す冬の時候の季語になってきます

年がそろそろ変わろうかという時期を意味する季語というのは

他にもたくさんあります

「年の暮れ」といったり あるいは「ゆく年」とか

「年惜しむ」なんていう言い方も様々あるのですが

そういう似た季語と比較した時にこの「数え日」

指でおって数えられる程のという 

ここの要素は非常に重要な意味を持つ季語になってきます

もうギリギリまできたという押し詰まった切迫感だったり

やり残したことがまだ山積みになっているという量感だったり

そういったものが描ける季語になっています

それと同時に感慨 新しい年がもうすぐだと

そんな喜びも内包している季語だと思います

 

■【コラボ投句企画】松山市消防局杯、開催決定!

「松山市消防局杯」についての詳細はこちら↓

投句フォーム:https://forms.gle/tujy9eMaTdVk1bY79

 

お題:2025年家藤正人一日消防署長in松山市中央消防署

募集期間:202614日~131日夜中まで

 

賞品あり

①上位3点(選:松山市中央消防署消防署員による)

②夏井いつき賞、家藤正人賞

③その他

全作品の中から松山市防火標語や、防火啓発としてグッズなどに掲載される可能性があります。(例:「ティッシュにして配る」「横断幕や懸垂幕にして庁舎に掲示する」「ホームページやSNSに掲載する」など防災に防火啓発にかかる内容)

 

■プレバト纏め 「もう一度見たい景色」で一句

永世名人句集完成への道

梅沢富美男

砕氷船遠目に白き何か達

一か所だけ稚拙

語順もいい 景色を広げていく 氷とは違う何か

正体が分からない 何を最後「達」って

複数にしたらやりたいことが実現しない

「何か」で終わると 読んだ人も「何だろう?」

「オシャレかも」って思っちゃった?

添削 砕氷船遠目に白きものら

読者も引き込まれて目を凝らすような効果がでる

「達」何なの?何やりたい となる

 

村上健志

空だった頃の記憶や雪だるま

空で生まれた雪が降って雪だるまになる

雪が空だった頃の記憶 雪だるまもその記憶がある

メルヘンっぽいところがなんだかなって思う人もいる

半面、その表現が素敵 熱烈に良いって人もいる

作者が何を表現したいか ちゃんと見えてくる

言葉も選んでいる 正しく置かれている 良しとしないと

「嫌い」というおっちゃんに問題がある

物の言い方に嫌みがある 夏井先生

あんたに言われたくないわ 梅沢富美男 

2026年1月8日木曜日

あの本、読みました? 伊坂幸太郎

冬ざるる五臓六腑へチョコの香

歳重ね汁を楽しむ冬の晴

冬ぬくし愛想を生きる術として

大地凍つ失われゆく気合いかな

最期の日つもりで生きん寒夜かな

 

■あの本、読みました?

「爆弾」&伊坂幸太郎絶賛ミステリー…年末年始読みたい話題作

綿矢りさ 川原桜 櫻田智也 新井久幸 鈴木保奈美 山本倖千恵 林祐輔P

 

「失われた貌(かお)」櫻田智也著

伊坂幸太郎 恩田陸 米澤穂信 の推薦コピー

 

・超大作

映画が大ヒット「爆弾」呉勝浩著

「激しく煌めく短い命」綿矢りさ著/文藝春秋

 

綿矢りさ「激しく煌めく短い命」・朝井リョウ「イン・ザ・メガチャーチ」の

発売を記念してコスプレ対談イベント

綿矢りさ…宇野千代 朝井リョウ…菊池寛

 

中学時代と30代を描いた理由は❓

作品に登場する懐メロ

テーマに繋がる「Eternal flame

 

「激しく煌めく短い命」に一文 綿矢りさ著/文藝春秋

「永遠の炎ってなに?」英語のレッスンのとき“eternal flameの意味を

メリッサに聞いたら、永遠の愛と教えてくれ、辞書には

“墓地や戦没兵士の記念碑の前で燃やされる炎のこと”と書いてあった。

「これは私の考えやけど、死んだあとも燃えつづける愛っていう意味かな」

(りん)は考えたあと呟いた。「そんなん、ありえんくない?

炎は燃えるもんが無くなったら、いつかは消えるって」「うん、

ありえへん。でもありえへんからこそ、祈りがこもってるんやない」

 

本作品に込めた想いは?

 

雨が上がったあとの鳥居のずんぐりと質量の増したたたずまい。

すりガラスの、秋の風通しの良さ。季節はどんどん通り過ぎていき

もうあと少ししか通えない校舎に名残惜しさを感じるひまも無いまま、

私たちは次の居場所を各々の力で必死に切り開いていく。

 

独特な表現はどう思いつく?

思い出の映像の切れ端

 

感情に名前をつけて呼べば、とたんに魔法はくだけ散る。

スペアミントを嚙むような、

甘く涼しい連なりを、絶やさないよう夢見てる。

(主人公の久乃が同性の綸に対する気持ちを表現した一文)

頭から湧いてくる文章も…?

 

学生時代に過ごした“池袋”

 

池袋には神社仏閣、川や山といった清浄な自然エネルギーと違った、

個の浄化を高める都会の現実的な癒しがある。

人は人の中にいるときにだけ、

真に自分は何ものでもないと悟ることができる。

人多すぎと思う反面、この街から人が消えたら、随分さみしいだろう。

わずらわしく思いながらも、雑踏に相当癒されている。

 

超大作の執筆を終えて…

 

・有名作家が推薦する本

「殺し屋の営業術」野宮有著/講談社

 

「アフター・ブルー」朝宮夕著/講談社

川原桜

 

「南洋標本館」葉山博子著/早川書房

 

「失われた貌」櫻田智也著/新潮社

 

どのように有名作家の推薦を?

なぜ本を2冊用意…?

帯のコメントを見て…

 

「失われた貌」の一文 櫻田智也著/新潮社

「後頭部に傷がみえるな」

「鈍器で殴打されたとの見立てですが、

いまのところ該当する器物は見つかっていません」

「身元を示すものは?」「それも見つかっていません」

「下着に名前が入っていたりー」

「しません。簡易検査で血液型だけは判明しています。B型でした」

「身元特定につながりそうな身体的特徴は?」

「つながらなさそうな特徴なら、いくつか」

その回答に日野はあからさまに眉をひそめてみせた。

「なんの謎かけだ」

「べつに謎かけじゃありません。遺体は顔が叩きつぶされ、

人相の判別ができない状態です。加えて両腕とも手首から先が

切断されて欠損しています。下着に血液による汚れはなく、

遺体破損後に着衣を脱がされたものと思われます」

「気に入らないな」

「髪もかなり乱雑に切られています。自分で散髪した結果かもしれませんが、

そうだとしたらあまりに不器用で無頓着です」

「それも隠蔽工作か」

 

足紋:足の裏にある指紋のような模様 一人ひとり異なり一生変わらない

謎解きの鍵はどう見つける?

文化の香りがする 林P

 

「どうぞ」意外なことに、ギネスがジョッキにそそがれていた。

「サービスか?それともなにかこだわりが?」

「まあ、味わってみてよ」

「マスター。こんなことをいうのもなんだが、

昼間にきたときの印象とずいぶんちがうな」

「それはお互いさまだな、刑事さん」「日野だ」「なんだって?」

「俺の名前」「憶える必要があるかどうかは自分で決めるよ」

ロールキャベツもまた美味だった。食べすすめ、飲みすすめ、最後は一気に

飲み干そうとジョッキを傾けたとき、やわらかいものが唇に触れた。

驚いて口を離す。「なんだ?」ジョッキの底で、黄色い球体が

ギネスにひたっていた。「なにか入ってるぞ」そう訴えると、

マスターが噴きだした。「遅いな。ようやく気づいたのか」

「なんだこれは」「卵黄」日野はジョッキをカウンターに置いた。

「ひどいいたずらだ。そんなに刑事が憎いか」

「怒るなって。せっかくの乾杯で『月のない夜に』なんて

さみしいこというからさ、黄身を満月に見立てたんだよ。

いっとくが、れっきとしたカクテルなんだぜ。ただし名前は

<イエローサンセット>だから、月じゃなく太陽だけどな」

 

作品で重要なBarの存在

新潮社ヒットメーカーの仕事術

“初の長編”で驚き…

 

「爆弾」の一文 呉勝浩著/講談社文庫

「うーん、ちょっと何か、閃きそうな気がします。なんだろう。

事件が起こる気配です。ああ、これはどうかなあ、秋葉原の辺りかなあ。

たぶん、そこまでひどいものじゃないと思うんですけど」

「おい、何をいってる?」

「十時ぴったり、秋葉原のほうで、きっと何かありますよ」

(中略)

ドアが開く。荒々しい風が吹き込み、同時に伊勢が飛んでくる。

血相を変え、等々力の耳もとに叫ぶいきおいでささやいた。

秋葉原で爆発です。詳細は不明。「刑事さん」スズキがいった。

変わらない笑みのまま、「あなたのことが気に入りました。

あなた以外とは何も話したくありません。そしてわたしの霊感じゃあ

ここから三度、次は一時間後に爆発します」

 

超大作「プロジェクト・ヘイル・メアリー」アンディ・ウィアー著/早川書房

伊与原新 推薦