2026年1月24日土曜日

田中角栄氏の名言

鎌鼬母への思い無の記憶

広き空気象萬千去年今年

冬の浜日和佐太鼓の出番待ち

冬空へ太鼓の響く日和佐浦

日の出まで日和佐太鼓や鳴り響け

 

■田中角栄氏の名言

「自分の物差しばかりでものを云っちゃいかんということだ。

世の中には、人のために働かないで、

文句ばかり言う横着な人間が少なくない。

こういうのはダメだ。使いものにならない。」

 

「時間の守れん人間は何をやってもダメだ。」

 

「政治家もそうだが、人間は地が大事。

そんなもの(知識の借り物)にウエイトを置きすぎると、

かえって人生うまくいかない場合もある。」

 

「国の方向を示すのが政治家の役目だ。それができなければ役人以下だ。」

 

「人間は、やっぱり出来損ないだ。みんな失敗もする。

その出来損ないの人間そのままを愛せるかどうかなんだ。」

 

「政治家になると思っていなかった。

日曜日に釣りに行って、ああ川の流れがきれいだし、景色もまたいい。

それで、ついそこに住まいを構えて魚屋になってしまった。

そんな感じで政治家になってしまった。」

 

「大事なのは数字と事実だけだ。耳障りのいい形容詞に騙されるな。

嘘か本当か、調べればすぐ分かる。」

 

「用件は便箋一枚に書け。初めに結論だ。理由は二つ、

三つ箇条書きにせよ。この世に三つでまとめきれない大事はない。」

 

「自動車が走るには道路がいる。道路を舗装するには金がかかる。

それなら自動車を走らせるガソリンに税金をかければいい。

道路が良くなれば自動車の利用は増えて、ガソリン使用量も増えるはずだ。」

 

「部下よりも猛烈な努力をして、

部下よりも博識でなければ組織は動かせないのです。」

 

「悠然と構えて何もしない人より、ガサガサしながら

仕事をしている人の方が、案外家庭的で、実績を残しているんですよ。」

 

「いいと思ったら実行する。ダメだったら引き返せばいい。

色々考えてしまうと、人は行動できなくなります。」

 

「偉くなるには大将のふところに入ることだ。大将は権力そのものだ。

だから、そのふところに入れば、あらゆる動きがすべて見える。

それがわかればムダな手間がはぶかれ、ボタンのかけ違いもなくなる。」

 

「確かにノーというのは勇気がいる。

しかし、逆に信頼度はノーで高まる場合もある。

ノーとイエスははっきり言ったほうが、

長い目で見れば信用されるということだ。」

 

「君達ね、自分の置かれている立場を

有り難てぇことだと思わんとダメですよ。

寝言を言ったり不満ばかり言っている奴は、

人生終わるまで不満を抱き続ける人間になるぞ。

社会が悪い、政治が悪いなんて言って、一体何があるんだ。

人に貢献できるようになってから言うべきじゃ。」

 

「功は焦らなくても良い。

自分に実力がありさえすれば、運は必ず回って来る。」

 

「仕事をすれば、批判、反対があって当然。

何もやらなければ、叱る声も出ない。

私の人気が悪くなったら、ああ田中は仕事をしているんだと、

まぁこう思っていただきたい。」

 

「自分が今のところまで来たのは、自分から求めるよりも、

周りから支えられたものに忠実だったから、と云った方が当たっている。

与えられた仕事に全力を尽くすことが、

新しい場面を開く結果になるものだ。」

 

「世の中には、会って話をし、付き合えば、その人間がよくわかるのに、

知らないまま食わず嫌い、毛嫌いしている場合が多い。

互いに自戒すべきことだよ。」

 

「赤坂、柳橋、新橋でも、

料亭の女将で店を大きくするのはどんな奴かわかるか。

仲居上がり、女中頭上がりだ。芸者や板場を立てて、見事に大きくする。

ダメなのは芸者上がり。」

 

「分かったようなことを言うな。気の利いたことを言うな。

そんなものは聞いている者は一発で見抜く。

借り物でない自分の言葉で、全力で話せ。

そうすれば、初めて人が聞く耳を持ってくれる。」

 

「いやなことは、その日のうちに忘れろ。

自分でどうにもならんのにクヨクヨするのは阿呆だ。」

 

「できるだけ敵を減らしていくこと。世の中は、嫉妬とソロバンだ。」 

2026年1月23日金曜日

小椋佳氏 鶴瓶ちゃんとサワコちゃん

一月をだるま朝日の現れり

冬凪やだるま朝日を狙う音

骨となりソ連より帰す冬北斗

八十二年ぶり阿波へ寒昴

冬銀河娘に抱かれ遺骨帰す

 

■鶴瓶とサワコちゃん

今回のゲストはシンガーソングライターの小椋佳氏。
生まれは昭和19(1944)年。

現在82歳と高齢ながらライブ活動を精力的にこなし、フランス語も勉強中。

自身の音楽のルーツとなった琵琶奏者のお父様の事、

急に優等生になった中学時代の秘密を告白。

大学4年生の時にあった歌手デビューの懸け橋、寺山修司さんとの出会い。

銀行へ就職を控えていた小椋が、26年間もの長きにわたり

銀行員と音楽家の二足のわらじで活動することとなったのは

言葉の錬金術師と言われた寺山修司さんとの出会いからだったとか…。

ある事がきっかけで楽曲提供をする事になった美空さんとのエピソードでは

レコーディング秘話や、小椋が見た美空さんの素顔などが語られました。

 

・小椋佳氏ならではの日本語の気づき

し忘れてきた 何かをするつもりだったのに、うっかり忘れてその場を離れてしまった事

置き忘れてきた 置いたまま持って来るのを忘れてしまったりした状態

七転び八起 何回失敗しても、それに負けず、また勇気を奮い起こす事

起き上がりこぼし(小法師) 重心の原理で倒れても自ら起き上がる、日本の伝統的な縁起物

 

・「幸せの瓶詰」寺山修司作 ミュージカル

芝居を見る人間ではなく 芝居を作る人間にならなくてはいけないと思った作品

 

・「寺山修司サロン」寺山修司氏より「遊びに来ないか」の誘い

毎回、即興で作曲した 居候のような状態となる 

田中未知(昭和20年~)ヒット曲「時には母のない子のように」の作曲担当

浅川マキ(昭和17年~平成22)昭和40年代に「アングラの女王」と称された歌手

「夜が明けたら」「かもめ」などがヒット

その後、銀行員になったためサロンへは行けなくなってしまった

寺山修司からレコーディングの依頼

「初恋地獄篇」(昭和45年発売)

小椋佳 初のレコーディング作品 カルメン・マキなどが参加したLPレコード

売れもしなかったLPを音楽ディレクターが注目

初対面の時「止めるわ」と言われる 予想と違っていたため 

ディレクターの予想は美しいティーンエイジャーだった

そのディレクターから「作品を頂戴」と言われる 彼は歌手探しを始めた

やっと見つけてきた その人の名は伊藤陽水

井上陽水(昭和23年~)「アンドレ・カンドレ」としてデビュー

後の名曲「白い1日」は作詞:小椋佳 作曲:井上陽水

小椋佳も唸った井上陽水の名曲「傘がない」「人生が二度あれば」

銀行の留学制度の試験に受かり留学することに

一度見送ったディレクターからレコーディングのお誘い

収録したテスト版がポリドールの販売会議に お蔵入りとなった

大阪に左遷されたディレクターは森谷司郎(昭和6年~59)

黒澤明の助監督も務めた映画監督と知り合う

(「八甲田山」や「日本沈没」などのヒット作を手掛けた監督)

お蔵入りしたテスト版を森谷監督が鑑賞 正月映画に全曲が使われる事に

「初めての旅」

銀行員をしながら音楽活動も充実 

年間2400時間を銀行に使っていた LP1150時間しかかからない 

昭和50/1975年 布施明に楽曲提供した「シクラメンのかほり」が大ヒット

阿久悠(昭和12年~平成19)和田アキ子「笑って許して」ピンク・レディー「UFO

尾崎紀世彦「また逢う日まで」ささきいさお「宇宙戦艦ヤマト」など

生涯で作詞した歌は5000曲以上

晩年友達となった 「君に文句がある」とクレーム

「時の流れのように」「勝手にしやがれ」で今年のレコード大賞は決まっていた 

なのに 訳の分からない「シクラメン」に持っていかれた 

頭に来てんだよ と…。阿久悠氏…。

「彷徨」(昭和47年発売)小椋佳の3枚目のオリジナルアルバム

日本国内でのLP総プレス枚数 第2位 作曲依頼が殺到していた

 

・「俺たちの旅」(昭和50年発売)ドラマ「俺たちの旅」の主題歌

B面「ただお前がいい」もドラマ挿入歌としてヒット

ドラマ放送から50年 スペシャルコンサート開催中

アニバーサリー 小椋佳もコンサートに参加

放送から50年後に映画化「五十年目の俺たちの旅」

 

・そもそもの美空ひばりとの出会いは

三橋美智也(昭和5年~平成8)

昭和歌謡の黄金時代を築いた歌手 

レコード総売り上げ総枚数は1600万枚を誇る

 

小椋佳の音楽ルーツは三橋美智也

「おんな船頭唄」(昭和30年発売)

三橋美智也のブレイクのきっかけとなる曲 200万枚を売り上げる大ヒット

小椋佳氏の一番好きな曲は「母恋吹雪」(昭和31年発売)

200万枚を売り上げる大ヒット曲 氷川きよしや福田こうへいなどがカバー

 

憧れの歌手 三橋美智也からオファー 最後のLPで小椋佳の歌を歌いたい

半年かけて12曲を作った レコーディングが始まって2曲目で挫折

ご本人は音域と歌い方ができなくなっていた 全部没になってしまった

全曲キングレコードからコロムビアレコードへ行くことになった

芸能生活40周年記念アルバムを作る美空ひばりさんが出てきた

「私が全曲貰うわ」となった 三橋美智也のために下した曲は美空ひばりへ

旅ひととせ(昭和61年発売)美空ひばりの芸能生活40周年記念作品として制作

12曲全て小椋佳が作詞作曲 渾身の12曲 

このアルバムのために 講談社「季語大辞典」購入

月ごとに季語を入れた 季語を150使っている 

小椋佳が垣間見た 美空ひばりの素顔

あれだけの歌手になってもレコーディングになると覚悟が違う

一曲につき3回しか歌わない オーケストラと同時録音から歌ってきた人だから

コロムビアでは権力者になっていた 周りは物が言えなくなっていた

それは違うと思って美空ひばりへ忖度なしの小椋佳の作り手魂

素直に聞き入れてくれた 美空ひばりは舞台で目立つ歌い方が癖になっていた

下から上に音を持ってくる時の歌い方を注意

「それは下品だしこのレコーディングでは止めてください」と言い放った

「飛んでほしいところを引きずらないでください」と言ったら「そうね」と

すぐに直されたとか… プロ歌手としての柔軟性と対応力を持っておられた

確かに美空ひばりは「しゃくりあげ」ておられました

あたかも自分の人生を歌っているかのように「愛燦燦」を歌い上げた

練習を間違えていたのでこの曲のレコーディングでも直したとか

一回上げる所を二度上げていたので注意。そく直されたとか…

注意する方も注意される方も素晴らしい 拍手喝采

美空ひばりにとって歌は命だった 歌を大切に考える人だった

「美空ひばりに注意して仕事を下ろされた」という噂もあったので

誰も注意できなくなっていた

でも、ご自身は好きな歌をもっともっとよく歌いたかったのでは…❓

 

・小椋佳の今後 妥協なしに納得できるミュージカルを作りたいと思っている

82歳の小椋佳が挑戦するミュージカル

 

デビューから2000曲を作成 これからも作り続ける 依頼があるので

鶴瓶の勘違いから着想「起き上がりこぼし」決定?

哲学をずっとやってきて 若い頃どう生きていけがいいか❓

自殺までしようとした男が

「人間はこういう風に生きてこういう風に生きればいい」

と言えるようになりました 

そんな本も一冊書いてみようかな❓

お釈迦さまも間違いがあった サルトルも間違いがあった

現在もライブ活動は現役 声が出る限り歌い続ける

3カ月ごと季節ごとのLive

人生最後の夢として

妥協なしに納得できるミュージカルを作りたいと思っている

紙で1500人入る劇場を作ります

坂茂(ばんしげる昭和32年~)

紙を主要な建築材料として使う建築家 

緊急時用のシェルターのデザイナーとしても知られる

ミュージカルのタイトルは「麟太郎」

勝海舟の幼名 23年後を目指している

 

・旅ひととせ

旅ひととせ 夢のあと

遠い故郷(ふるさと) 遠い空

季節は巡り 幾年(いくとせ)過ぎて

またこの地へ 戻るだろうか

旅ひととせ 夢のあと

過ぎた思い出 抱きしめて

過ぎた季節を 懐かしむ

またいつの日か 帰るだろうか

 

・萩の賑い

鱗雲行く 指月(しづき)山を

望む白砂 菊が浜

萩の城下の 鉤(かぎ)の手道で

出会う娘の 街化粧

十九、二十歳(はたち)の 流行(はや)りの旅か

萩は華やぐ娘らの

希望ばかりの 明日を映すか

白いまばゆい 壁囲い

若い恋なら 楽しいだけの

刈りの野遊び 村芝居

萩のすヽきに 野分(のわき)の兆し

見えず浮かれる 紅葉酒

 

・鶴瓶ちゃんとサワコちゃん

昭和の大先輩 小椋佳の言葉

「誰のようにも生きられず 誰のようにと生きもせず 小椋佳」

寺山修司、井上陽水、森谷司郎監督、阿久悠、三橋美智也、美空ひばりとの出会いをお話しくださいました。

小椋佳大ファンとしては珠玉の時間でした。

一言一言に耳を欹てていました。

妥協なしのミュージカルが楽しみでなりません。



 

2026年1月22日木曜日

575でカガク!太陽

しづり雪時間は命念入りに

息白し金と時間の無駄遣い

冬の空吾にもやれたぜ全ぶっち

着ぶくれて写楽通りを歩き初め

舞い散る雪よ慶喜家家じまい

 

575でカガク!太陽 知られざる驚異の姿

一瞬の熱に爆()ぜゆく鳳仙花   高松沙都子

 

太陽観測衛星 ひので

JAXA宇宙科学研究所 清水敏文 教授

 

俳句✖科学

アンテナが立たない愛の日のスマホ   藍創千悠子

太陽風(ふう)はパイナップルの匂ひ   藻玖珠

100万°C日傘ひとつで受け止める   石川和巳

屋久杉にフレアの記憶鱗雲   高田ちぐさ

 

無花果熟る黒点はしづかに殖()えて   岡一夏

 

北海道や石川県でオーロラが見えたのは太陽でフレア(爆発)が起こっていた

フレア:太陽で起こる爆発現象

噴出されたガス(プラズマ)がオーロラを引き起こしていた

結果、人工衛星が故障してしまったり

GPSや通信にも障害が齎される恐れがあるのです

 

なぜ太陽では大規模な爆発が起きるのか?

そのヒントをひのでが捉えた

黒点が大爆発を引き起こす鍵を握っているのです

磁場の強さを分析 黒点には2つのタイプが存在

白いところがN極 黒いところがS極 に相当する

太陽フレアには磁力線が大事な役割を果たす

なぜ磁力線で爆発が起こるのか?

磁力線はねじれることでエネルギーを蓄える

磁場のつなぎかえが起こる 

繋ぎ変わることで蓄えられたエネルギーを解放される

これがフレアの仕組みだと考えられている

 

磁力線再結合の夜や梟(ふくろう)   杏乃みずな

 

オーロラの衣擦れの音寒昴   田中和美

(季語:寒昴 冬 冬空に輝く星 人間に耳には聞こえない周波数かも

知れないが 音は波 音が立っていると言ってもいいと思う)

 

無花果熟る黒点はしづかに殖()えて   岡一夏

(季語:無花果 秋 取り合わせ 

「季語」と「季語とは関係ないフレーズ」を組み合わせる方法

黒点の数は増えたり減ったりの変動を繰り返す 日本列島黒点)

 

納豆を縦に混ぜて太陽フレア   渡辺香野

 

コロナ加熱問題 コロナ:最も外側の大気層

太陽の光球(表面)6000°C 彩層は1万°C コロナは10000°C

解決の糸口 磁力線にガスがまとわりついているため可視化

(磁力線に)波が立ってエネルギーを伝える 

波が上に上がってコロナのガスを熱している

電子レンジ 波で食品の分子を振動させて加熱

波動加熱説:磁力線の波がエネルギーを運びコロナを加熱

磁力線の波が太陽に存在していることはひのでによって初めて見えてきた

問題は真っ暗な場所 そこの現場を見たい 新プロジェクト開始

太陽観測衛星 SOLAR-C 2028年度打ち上げ予定

主鏡機構 原案模型 1/3サイズ

(衛星の)揺れと反対に鏡を動かせば鏡の作る像をピタッと止める

極端紫外線分光望遠鏡 1万~1500万°Cのガスを観測可能

コロナ加熱問題だけではなく 

巨大フレア発生メカニズムにも迫ることができる

 

フレアがなぜ発生するのか?

さらにはフレアの予報まで結び付けていく上では大事

宇宙天気予報が出てくる時代があるかもしれない

 

太陽に探査機触れぬ青き踏む   青野みやび

 

熱帯夜線香花火でコロナ想う   日之出空師

(季語:熱帯夜・線香花火 夏 季重なり すこぶる下手

 研究者目線では、なかなか コロナ加熱には他にも説がある

 ナノフレア加熱説:コロナ加熱には無数の小さなフレアが関係するという説

 ナノフレアがいっぱい起きている 

 実はこれは清水敏文 教授の句でした ひのでSOLAR-C でした)

 

死は生へ沈みて昇る蕎麦を茹づ   仁和田永

(季語:新蕎麦 秋 

粒状班(太陽表面の模様)⇨内部では大規模な対流運動が起きている証

「死は生へ」は黒点の活動周期なのでは

増える機関と減る機関がほぼ11年周期で繰り返す

終わったあとに新しい活動サイクルが始まる

 

科学も俳句も想像力が大事 

 

ZERO特選句

黒点や声の化石として梟   登りびと

オーロラのタネを待ちゐる新樹の夜   幻笑

 

玄帝や噴き沸く熱の凝(こご)る闇   夏井いつき

 

2026年1月21日水曜日

マクベスの台詞&兼題「河豚」&「水祝」

寒茜なぜに意気がる見栄を張る?

冬暖(ふゆあたたか)恥ずかしさと友になる

強き風ビルの隙間を冬陽射し

幸せになる資格&価値を持ちて冬

松過て過疎へ攻め入る寒波かな

 

■ビストロボイス 吉田鋼太郎氏に拍手喝采

マクベスの台詞

「やってしまえば全てやってしまったことになるなら 

早くやってしまうに限る

この一撃が全てであり 全てを終わらせるものであり

この世で 時の浅瀬のこちら側で 万事解決するなら

そうならあの世のことなど誰がかまうものか」

 

自分の持っている言葉のイメージを込めていけば成立する。

しかし、ゆっくりやっては芸にならない。

その人の感性、知性、経験で決まってきたりする。

 

■ギュッと!四国 家藤正人の俳句道場

兼題「河豚(ふぐ)(冬の季語)

傍題:虎河豚、箱河豚など

 

ギュッと!特選

木星はガスの塊り河豚に毒   草夕感じ

(選句ポイント:発想の飛ばし方。

 到底結びつきそうもない二つを取り合わせた発想の飛ばし方が最大のポイント。)

 

放送で紹介された俳句

佳作 河豚刺しや皿の模様がすけて見え   かず

竿引くも豆ふぐばかりもうリリース   ポッキー

佳作 言えばいいのに不満の河豚のおちょぼ口   ひだまり

佳作 土佐湾は龍馬の庭や河豚泳ぐ   加田紗智

ハコフグや大はしゃぎするさかなのこ   寿夫

死神と福の神いる虎河豚よ   ゆず柴

佳作 「鯖河豚はかまん」隣へ訊きにいく   ふるさと小包梼原

秀作 河豚を食ふ夫(つま)とは別の昔あり   岩田かよ

ふぐ刺しの皿を箸先スケートす   五七ゴリラ

秀作 河豚さしや孔雀の羽を食む如し   古木紫苑

姪っ子が私を抜いた河豚免許   りえ

秀作 烈日を生きて夜更けの河豚甘し   鈴白菜実

 

秀作への道「季語のジャンルを知ろう」

動物 

佳作 今生の怒り詰め込む河豚の腹   

葦屋蛙城

 

人事・生活

ふぐ鍋で君と寄り添い喜寿祝い   ひさくん

ヒレ酒もあるぞと勧められ一杯   ぎょん

 

次回の兼題「菜の花」(春の季語)

締め切り 215

 

■夏井いつきのおウチde俳句

一分季語ウンチク「水祝」

 

水祝いってなぁに聞いたことないわという方も

多いかもしれませんね

実はこれは新年の季語になりましてお祝いとはいうものの

ちょっと殺伐とした危ない季語になっています

どんなことをするかと言いますと 年が明けて昨年

昨年結婚した新婚さん その中でも特に新郎に対して

水をぶっかけるという そういう行事なのだそうです

特にこの初詣などの帰りに行われたということらしくてですね

起源は中々古く「日本書紀」などにも登場する由緒正しい

と言っていいのか お祝いだったそうです

ただこの新郎に対して水をぶっかける しかも寒い時期に

かけるということから 問題にも度々なったようです

喧嘩になったり それに乗じて乱暴を働く者も

出てきたりなんかして 禁止されて今では廃れた風習のようです

 

2026年1月20日火曜日

あの本、読みました?湊かなえ&辻堂ゆめ

クリスチャン音を外して冬の朝

心なく声を震わす冬のミサ

讃美歌よ天まで届け凍る声

音違え威風堂々歌う冬

パイプオルガン(聖ルカ)礼拝堂の冬の音

 

■あの本、読みました?

政治家襲撃~宗教二世…湊かなえ新作&辻堂ゆめ「犯罪小説」SP

湊かなえ 辻堂ゆめ 鈴木保奈美 山本倖千恵 林祐輔P

 

記事やニュースを先入観で見てしまう 辻堂

 

「今日未明」の一文 辻堂ゆめ著/徳間書店

「いやいや、これは由々しき問題なんだよ。出産で女性は大きく身体を

傷つけられるのに、男は指をくわえてみていることしかできない。

どうやったら男女不平等を解消して、彩絵に満足してもらえるだけの

埋め合わせができるのか、前から必死に考えてるんだ。

子どもが生まれた後に、家事や育児を分担するのは当然として、

出産費用は俺が全額払って、ベビーグッズのリストをまとめて

買い出しして、役所や会社の手続きも全部俺がやって、あとは保育園の

見学なんかも身軽な俺が中心で進めてー「十分だよ、たっくん」

(中略)

拓也とはやっぱり価値観が合う。そのことが、今の会話だけでも再確認できた。

 

幸せに注力した 辻堂

事件を参考にするのは止めた 辻堂

フィクションならではのエピローグが待ち構えていた 林

「トリカゴ」2021年発売。第24回大藪晴彦賞 受賞

「児童虐待」「無戸籍」がテーマ

「無戸籍」をテーマにする難しさ 

警察小説の書き手は圧倒的に男性が多い

現在は3人のお子さまがいる 執筆時は子供が生まれたばかり 辻堂

幼い頃は雑食だったが高校生の時に読んだミステリー

湊かなえ著「告白」に 衝撃を受けて自分もミステリーを書こうと思った

読み方もこの後からミステリーが多くなっていった

「告白」との出会い 

 

“イヤミスの女王”に変わる看板!?

阿部元首相の事件を選んだ理由は?

 

暁の手記「暁星(あかつき)」の一文 「暁星」湊かなえ著/双葉社

確か、世紀末、ノストラダムスの大予言を筆頭に、世界中に不穏な

予言がばらまかれ、耳なじみのない宗教団体が起こした暴走行為や

社会的事件となった出来事を、テレビがおもしろ半分に

垂れ流していた中に、そういった名前の教団がなかったか…。

そうだ、日本一権威を持つと言われる文学賞、桜柳賞の過去二十年間に

及ぶ受賞者の八割が同じ宗教団体に所属していたことが判明し、

ちょっとした騒ぎとなった。その団体名が「愛光協会」ではなかったか。

 

前半は犯人の手記「暁闇」 後半は小説「金星」の二部構成

 

星賀の小説「金星」の一文 「暁星」湊かなえ著/双葉社

暁生(主人公)輝生(暁生の弟)星賀(初恋相手)

「あと、これも」差し出されたのは、袋に入ったシュークリームだ。

これも、憶えてくれている。「それ、私も買っちゃった」

私はレジ袋から同じものを取り出した。「じゃあ、お互い一つずつ食べるか」

暁生くんはそう言って、袋を開けた。輝生くんが元気になった証だ。

私もそれに倣ったが、待って、と暁生くんがシュークリームを袋から

出すのを止めた。自分のシュークリームを出し二等分する。

かなり均等に割ることができた。「はい、半分こ」

割った片方を差し出した。暁生くんが、なんで、という顔になる。

「二人じゃないとできないことをやってみたかったんだ。人生初の半分こ」

それなら、と暁生くんは受け取り、二口で食べた。カフェオレを飲み、

今度は自分のシュークリームを取り出すと、慣れた手つきで二つに割った。

片方を私にくれる。どう見ても、二分の一ではなく、

三分の二の大きさだった。「ごめん、へたくそで」暁生くんはそう言うと、

自分の手にある三分の一を一口で食べた。

「違うよ。私のは二等分で、暁生くんのが本物の半分こだよ。

輝生くんといつもそうやって、分けてたんでしょ?この辺りが暁生くんの

優しさってことじゃん」私は二分の一を超えたエリアを指でなぞり、

かぶりついた。味はいつもと同じ。だが、シュークリーム一つで

こんなに幸福に満たされたことはない。

 

「半分こ」はどう思いついたか?

半分の分ける時の、正確さと優しさは反比例する

食べ物がたくさん出てくる理由

辻堂ゆめが印象に残ったシーン 星形のクッキー 何度も味わえた

 

暁の手記「暁闇」の一文 「暁星」湊かなえ著/双葉社

カバンからクッキーの袋を取り出して一つつまむと、星方のクッキーだった。

これが俺の最後の晩餐。クッキーを口に放り込み、ゆっくり嚙み砕いて

飲み込んだ。初めて金星を見つけた日のことを思い出し、全ての迷いも

恐怖も消えた。内ポケットにいれていたナイフを取り出してハンカチを外し、

ジャケット外側の右ポケットに仕込み直すと、靴を履き替え、カバンを

置きっぱなしにして非常口の重いドアを開けた。

 

鈴木保奈美にオススメの犯罪小説

湊かなえ 松本清張著「張込み」

「一年半待て」DVから息子を守ろうと夫を殺害した主婦、実は驚くべき事実が…

 

辻堂ゆめ 凪良ゆう著「流浪の月」第17回本屋大賞 受賞作

帯のコピー「愛ではない けれどそばにいたい」

2026年1月19日月曜日

兼題「雪」&テーマ「機械」

(かん)きびし月のにほいの降りて来し

厳冬やショパンに耳を傾けん

(エリック・ルー)計算し尽くされし音冬の月

(ケヴィン・チェン)冬銀河小指伸ばして鍵盤を

(ワン・ズートン)冬日没る奏でる音に酔いしれて

 

NHK俳句 兼題「雪」

選者:和田華凜 ゲスト:吉田慎司(中津箒職人) 司会:柴田英嗣

年間テーマ「季語からみるDNA

 

自分たちで栽培してホウキモロコシという草と綿の糸

ベンガラという天然染料 家の近くで間伐した胡桃の枝

シンプルで素朴で美しいものが好き

アトリエショップに書店のスペースがあって品の89割が詩歌の本

言葉と物は環境が似ていると思う 言葉は世の中にあふれているが

全部大切に使われているか 吟味(して使われ)いるか(疑問に思う)

一つ一つ確かなもの 手触りを感じたり考えたりしながら

世の中に広がってほしい それが(実現できている)最たるもの

ぎゅっと(吟味された表現の中に)厚みがあるのが俳句かなと思う 吉田

 

俳句は「寡黙の詩」と言われている 饒舌になりすぎない

吟味された言葉で余韻余剰を含んで 

どこまでも広がる世界観を詠めたらいい 和田

 

雪中保存 雪の中に野菜を入れておく 

0度以下にならないのでずっと保存できる 生活の知恵 吉田

 

「雪」から見えるDNA

日本の四季の美を言い表す言葉で「雪月花」がある

雪は溶ける 月は欠ける 花は散る 日本人は時と共に

失われゆくものに美を見出す 和田

 

工芸でも欠けとか傷とかゆらぎとか 変化というものが美しい

完璧で動かないものを目指してはいない 

世界観として共通するところはある 吉田

 

しかし消えてしまうけれど 春が来ればまた花が咲く

冬が来れば雪が降る 月も満ち欠けがある 再生の約束というのが

日本人の心にまた会えるという安心感を与えている 和田

 

自然素材を使っているので相手も変わるし自分も変わる

全て循環していく 人間もその一部 循環の中に美しいものや

生き方がある 咲く花も散る花も美しいというのはその循環が

美しいという世界観 俳句とか工芸とかには関わらず(日本人)

みんなが持っているもの 吉田

 

・名句鑑賞

いくたびも雪の深さを尋ねけり   正岡子規

 

情景だけ聞くと普通のことですけど 強い力を感じる

バックグラウンドを知ると 外をがんばって

見ようとしている感じとかいろいろ想像させる() 吉田

子どもの心のように雪の深さをまた見たいなと思っている所と

病状がひどいのかなという所と 両方感じる句 

寝たきりの状態になっても俳句は読み続けられるんだよ

(人生の)最後の最後まで詠もうよ 

それも子規は言いたかったと(思う) 和田

 

に降る雪うつくしやになる   小川軽舟

空から真っ白な雪が降ってきて 土に落ちて泥になっていくという

一瞬の美を瞬間的に写生した見事な句

 

美醜の対比がいい 吉田

写生の名句だと思う 和田

 

・特選句 兼題「雪」

雪のごと真っ白な猫雪と逝く   百瀬はな

雪降れば雪のかたちにラテアート   寺尾当卯(あてう)

周波数合わせて雪の声を聴く   タケオ

風花や左遷地に解く僅(はつ)かな荷   柏原才子(さいこ)

雪こんこん母を待つ子の鏡文字   翠簾屋(みすや)信子

天界に裂け目あるらし雪止まず   岡本戎(えびす)

 

・特選三席

一席 雪原に地上絵残す鳥けもの   山下民子

二席 雪しまく電車は過去へ向かふ如   星野芳美

三席 裁判所は左右対称雪真白(ゆきましろ)   武井保一(ほいち)

 

・はみだせ!教室俳句

愛媛県宇和島市立明倫小学校 芳谷あゆみ先生

 

秋の暮れ父とキャッチボール猛特訓

秋の暮父とボール五十球

ポイント マンツーマンでの俳句添削

 

秋うらら爆弾おにぎりのりいっぱい

いっぱいより6枚の方が面白いと添削

 

夕月夜部屋のあちこちカレー臭   清家まなみ

できれば自分なりの言葉を探してって言います

ポイント リアルな体験を自分の言葉で表現

 

続けると上手になるし慣れる

必ず苦しくなるので大丈夫って言い聞かせます

俳句も財産なので 心の財産

 

・吉田慎司の一句

雪満ちて五センチ浮かび歩く子ら   吉田慎司

寝雪といって雪が一面 積もったまま真っ白になる

大人も子供も車も全部浮いている 結構シュール(非現実的な)な状態

「五センチ浮かび」ていう措辞(そじ)が抜群 雪国ならではの表現

「満ちて」「浮かび」「歩く」動詞が3つ入っていると散文的になる

動詞が多いと作文見たくなる

俳句的には表現を動詞ではなくして見るのも良い 和田

単語に歯切れがあって味わいがあるのが俳句 吉田

添削 雪の朝五センチ浮かび子らの靴

情報量が増えてシャープになりました 吉田

 

・年間テーマ「季語から見るDNA

名句には人生も含まれている   柴田英嗣

 

NHK短歌 テーマ「機械」

選者:永田紅 ゲスト:伊藤亜紗 司会:尾崎世界観

年間テーマ「“理科のことば”で羽ばたく」

 

美学とは言葉にしにくいこと(人間の感覚的な世界)

言葉を使って分析する学問

身体と機械がどのように関わるのかを研究

 

機械とは感情や人間性がない 冷たいものと位置付けられている

一方で昔から夢を託すものでもある AIが浸透している時代

機械と人間の関係も変わっていきそう

 

機械が詠み込まれた歌

窓枠が並ぶがごとし顔顔顔 隣の部屋へはみ出せぬまま 

永田紅

 

・入選九首 テーマ「機械」

映写機の光がわたしを通るとき私も映画なんだとおもう

まつのせいじ

三席 AIが色づけをした帰還兵の肋(あばら)の影は縞(しま)をつくりぬ

佐藤綾子

一席 ミキサー車みたいに推敲しておりぬ寝かすと固まってしまう歌を

深海泰史(しんかいたいし)

二席 自転車の車輪まわればその影と仏式(ふつしき)バルブの影もまはれり

中尾亜由子(あゆこ)

 歯車と言われたくないこの俺も社会の一員とは言われたい

中村聡

除湿機の満水の水を捨ててやる私の涙も入った水を

さくさくら

妻のいない夕暮れ時は泣けてくる厨(くりや)の家電にやさしくされて

樋口勉

薬包紙(やくほうし)ひらひら包むうつくしさ吾より奪いし分包機(ぶんぽうき)なり

中谷眞理

もうちょっとつまらなそうにしておくれ見守りカメラのお留守番猫

田中啓子

 

・“理科のことば”ピックアップ

耐久性テストで回り続けてるモーターみたいな君を止めねば

原拓

耐久性テスト:製品が長期間の使用に耐えるかを評価するテスト

このテストの前提として「壊れるまでやる」

機械と人間の違いを考えさせられる歌

 

人間が持っている機械性 「スイッチ入っちゃうと止められない」伊藤

 

・私の“理科のことば”

「私たちは生まれながらのサイボーグである」アンディ・クラーク

ペンも自分と一体のものとして感じる

「私」「心」が物理的な身体の領域を超えて「人工物」や

「自分ではない物」に染みていく 伊藤

 

人間は外部の物に対応する力がある 永田

デバイスが変わると表現も変わる 永田

 

小説家の谷崎潤一郎 晩年は高血圧でペンを持てなくなった

口述筆記したら(小説を)書けなくなって苦労した 伊藤

 

言葉ではない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ラン!

加藤治郎

デバイスが変わって「!」を連打できるようになって生まれた歌

 

・ことばのバトン

ぎゅうと握って愛をユリイカ

安部若菜(NMB48)

溶けきった黒がつま先まで来てる

reina(Iyrical school)

夜をイメージして詠んだ

夜の海を見ながら孤独を感じている時に誰かに手を握られて

理屈じゃなく愛を見つけた 自分の輪郭を取り戻した

いつか歌集を出せるようになりたい

 

次回のNHK俳句 兼題「海鼠」

選者:高野ムツオ ゲスト:岩田由美 大谷弘至 サンキュータツオ 関取花