2026年5月28日木曜日

わたしの日々が、言葉になるまで こっちのけんと&綿矢りさ

無き音に耳を澄ませる夏の朝

夏のホームにキッチンカーがやってきた

夏の草忘れて生きて笑顔かな

トマトとバジル相乗効果ぶっちぎり

青芝や悲しい過去があろうとも

 

■わたしの日々が、言葉になるまで

「人生を変える運命の出会い」を言葉にすると

杏、綿矢りさ、こっちのけんと、劇団ひとり、桐山照史

 

出会いのエッセイ 杏のふむふむ 

人生を変えた運命の出会い

 

人生を変えた音楽との出会い 

4年間音楽を教えてくれた友人 こっちのけんと

中国語の先生との出会い 漢字が好きだから中国語を選択 

漢字は想像力が働く 綿矢りさ

WEST.中間淳太 真逆の存在との出会い 桐山照史

愛犬との出会い 杏

 

人気アーティストがつづる❝出会い❞は○○○

ケツメイシ 人生のワンシーン 歌に乗せる

出会いがテーマの映画主題歌「出会いのかけら」

(原作を読み込み書き下ろした楽曲)

一人一人皆懸命に生きてる

その中で人と人は出会い 

願い 描いてく 素晴らしい世界

時にある 裏切りや憎しみも

乗り越えて また 生きていく意味も

結局 皆 繋がってく

その中で 必死に掴まってる

出会いのかけら それを磨けば

これからも無数に 芽生える種が

―ケツメイシ「出会いのかけら」

 

横軸と縦軸がかみあわされる   杏

出会って 描いていく筆の先の絵具が❝願い❞   こっちのけんと

この歌に人生経験を感じる詞   綿矢りさ

出会いは能動的   杏

出会いな受け身じゃない   劇団

杏と綿矢の意外な出会い 磯田道史 堺雅人 ヤマザキマリ 安西水丸

 

「杏のふむふむ」出会いがテーマのエッセイ

ニューヨークでの出会い

まさか海外で仕事することになるとは夢にも思わなかった

出会いはいろいろなものを生み出す。

メルティング・ポット、人種のるつぼの中に入って、

シェイクされたような経験だった。

杏「杏のふむふむ」

 

作家・三浦しをんが描いた 運命の出会いの衝撃

「風が強く吹いている」三浦しをん著/新潮社

清瀬の心に暗い火口で蠢(うごめ)くマグマのような確信の火が灯った。(中略)

喜びなのか恐れなのか、自分でもわからない感情が胸に渦巻く。

なにかがはじまろうとしていることだけが、はっきりと予感できた。(中略)

その瞬間、清瀬は悟った。もしもこの世に、幸福や美や善なるものが

あるとしたら。俺にとってそれは、この男の形をしているのだ。

 

(うごめ)く:生きている感じがする

 

作品の中で冬を使う時 どのように思いつく?

比喩はパッションが必要 綿矢

言語化のヒント 

「~みたいな」「~のように」使わず言い切りで使用する

比喩は奥の手

 

ベストセラー作家がつづった 運命の出会いを感じた予感 

出会った瞬間の予感

「とかげ」吉本ばなな著/新潮社

わたしにはわかっていた。勘でもなく、念力で取り込んだのでもない。

はじめて会った時から、「放っておいても私とこの人は

一度は生活を共にするだろう。」と普通に思っていた。

熱望でもなく、夢でもなかった。ただ、そうなって当然という気運が

2人の間にあった。

 

確信まで来てる これこそ出会い 二人同時に思ってる こっちのけんと

人間の持つ出会いの特殊能力 ひとり

意外と覆らない 杏

 

・出会いのシーンで意識している事

綿矢りさ執筆の拘り

 

「激しく煌めく短い命」綿矢りさ著/文藝春秋

てっきり手先が器用な優しい子だと思っていた、

彼女の意外な迫力に驚いた私は、顔に笑みを張りつかせたまま、

ゆっくりと瞳を壇上にもどした。期待したより、仲良くなれなそうかも…。

 

全然違う人間同士が意外な展開で惹かれ合う

ワクワクするしスリリング

 

・冴えない大学生活で出会った 最悪にして運命の親友

京都が舞台のSF小説 

薔薇色のキャンパスライフを夢見て映画サークルへ入部

「四畳半神話大系」森見登美彦著/角川文庫

片隅の暗がりに追いやられた私の傍らに、ひどく縁起の悪そうな

顔をした不気味な男が立っていた。

繊細な私だけが見ることができる地獄からの使者かと思った。

それが小津と私の出会いである。

 

運命の分岐点で出会うべき人 こっちのけんと

最悪の出会いのフルコース 杏

 

綿矢りさ&森見登美彦&万城目学 仲良し三人衆のプライベート

Negative三人衆 嫌なことを言いつつもそれを楽しんでいる

体調の愚痴を言い合っている「最近肩こりがひどくてさぁ~」

 

俳優・杏 俳優も出会い

意外なものに出会った時に不安になる 最後の最後、役と親友になる

俳優をやる時の出会い 福山雅治さんと対談した時に

「モデルをやってきた私が安易に飛び込んでいい?」と聞いた時

「オファーくれるってことは見たいと思っているから役が来たんであって」

「全力で応えることが一つの答え」と言われた。

それから、引き受けるようになった。

 

・国民的詩人が教えてくれた❝本当の❞出会い

平易な言葉で物事の本質を照らす 出会い別れ

「光村ライブラリー中学校編第5巻」光村図書出版

わずか24行の中に一瞬と永遠が交差する 執筆時80

👑「あなたはそこに」詩 谷川俊太郎

あなたはそこにいた 退屈そうに

右手に煙草 左手に白ワインのグラス

部屋には三百人もの人がいたというのに

地球には五十億もの人がいるというのに

そこにあなたがいた ただひとり

その日その瞬間 私の目の前に

 

あなたの名前を知り あなたの仕事を知り

やがてふろふき大根が好きなことを知り

二次方程式が解けないことを知り

私はあなたに恋し あなたはそれを笑い飛ばし

いっしょにカラオケを歌いにいき

そうして私たちは友達になった

 

あなたは私に愚痴をこぼしてくれた

私の自慢話を聞いてくれた 日々は過ぎ

あなたは私の娘の誕生日にオルゴールを送ってくれ

私はあなたの夫のキープしたウィスキーを飲み

私の妻はいつもあなたにやきもちをやき

私たちは友達だった

 

ほんとうに出会った者に別れはこない

あなたはまだそこにいる

目をみはり私をみつめ 繰り返し私に語りかける

あなたとの思い出が私を生かす

早すぎたあなたの死すら私を生かす

初めてあなたを見た日からこんなに時が過ぎた今も

 

参照:https://kimaya.hatenablog.com/entry/2014/03/27/114303

 

加持リョウジ

「出会いには理由はなくても別れには理由があるってことだな」

 

自分から別れと思わない限り別れじゃないし別れなくていい

本当に出会ったものには本当の意味での別れはこない 杏

 

最後の最後、泣きそうになった こっちのけんと

「ほんとうに」を平仮名で書いているのが、意味ありげというか

❝ほんとう❞に優しさがある 

 

・言語化 言葉にできない気持ちを人生を変えた❝運命の出会い❞

「バターが温かいパンにとけてしみこんだ感じ。」桐山照史

人生を変えた人 山内圭哉から男というものを学んだ

プライベートでぬすめるものはないか 惚れました

 

「この新しい道の名前はいつか私がつけて見たい。」杏

名前を付けるほどの出会いだといいな

 

「うちにきてくれた。」こっちのけんと

僕を選んでくれた感覚 大ヒット曲「はいよろこんで」との出会い

何百年と音楽の歴史がある中 僕に出てきたんだろう

 

「新しい家族」綿矢りさ

夫と息子と暮らすようになり家族として自分が機能した

 

「鳥だ!ヒコーキだ!タケちゃんマンだ!」劇団ひとり

タケちゃんマン:1980年代バラエティー番組

「オレたちひょうきん族」内でビートたけしが演じたヒーロー

 

今ある出会いは大事にしていきたい 杏

新しく出会った時の興奮「蠢くマグマ」じゃないですけど

推しとの出会い

2026年5月27日水曜日

あの本、読みました?「本屋大賞」朝井リョウ 夏川草介

歿しても会いたくはない夏の星

夏の夜や未来永劫許すまじ

ギルティか?ノンギルティか?迷う夏

夏なのにギルティ消費増加せり

夏を問うノンカロリーか?ギルティか?

 

■あの本、読みました?「本屋大賞」の知られざる魅力~朝井リョウ独占インタビュー

鈴木保奈美 山本倖千恵 

湊かなえ 夏川草介 瀬尾まいこ 内田剛 間室道子

 

朝井リョウのインタビューで意外な発言

フィクション性の高いものが本屋大賞に選ばれると思っていたので

私は地下へ潜っていくような話を書くことが多いので期待していなかった

受賞という言葉を聞いてびっくりした

 

本屋大賞のウラ側と魅力を深掘り

23回本屋大賞「イン・ザ・メガチャーチ」朝井リョウ著/日本経済新聞出版

 

内田剛 間室道子

49日 明治記念館

「正欲」「生殖器」「イン・ザ・メガチャーチ」ノミネート3回目での大賞受賞

 

朝井リョウ

自分のなかの偏りや自分の極北みたいなものが作品に反映される

たくさんの書き手の極端・極北・偏りが詰まった本が並ぶ本棚

その本棚がたくさん並ぶ書店という場所を

守っている皆さまに改めて感謝申し上げたい

本屋大賞とは?

 

阿部暁子

Q.本屋大賞を受賞後 反響の大きさは?

 

Q.作家にとって本屋大賞とは?

瀬尾まいこ

書店員さんが手作りで大きな発表会になっていることが凄い

書店員さんのポップをいただくと凄く嬉しい

本を書いた時点では喜んでもらえるか 読んでもらえるか不安になるが

ポップをいただいて読むと喜んでくれている人がいると凄く力になる

夏川草介

出版社の枠にとらわれず幅広いジャンルから選ばれることは嬉しい

専門家ではなく本を好きな人が選んでくれているのが一番の武器

湊かなえ

書店員さんが1冊ずつ丁寧に読んでくれている

ノミネートされて驚いたし結果にも感謝

 

熱気あふれる本屋大賞発表会 今年は例年以上だった

 

本屋大賞の目的

売り場からベストセラーを作りたい!

歴代の本屋大賞で得点が高かった作品

 辻村深月」かがみの孤城」651点 2018年受賞

 毎年「本の雑誌」増刊で本屋大賞を特集 各年の得票数を掲載

本屋大賞公式ファンブック

 大賞部門

 翻訳小説部門

 発掘部門 

 超発掘本

 

発掘部門の❝お宝本

「ババヤガの夜」玉谷晶著/河出文庫

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」アンディ・ウィアー著 小野田和子訳/早川文庫

 

超発掘本

「旅の短編集 春夏」原田宗典著/角川文庫

イグアノドンからの伝言

ロンドンのクロムウェル・ロード。

イギリスの誇る自然史博物館に飾られている、

恐竜の骨格標本は、時々お喋りをする。

そんな噂を聞いたのは、去年の春でした。

イギリスから帰国した友人が、

もっともらしい顔で話して聞かせてくれたのです。

「イグアノドンの骨格標本だよ。その前に立って、

しばらくじっと息を殺していると、恐竜が話しかけてくるんだ」

友人は、そんなことを言いました。

私はもちろん半信半疑でしたが、今年の秋、ちょうどロンドンへ

行く用事があったので、自然史博物館を訪れてみました。

友人の言っていたイグアノドンの骨格標本はすぐに見つかりましたが、

その前に立ってじっと息を殺してみても、何の物音も聞こえませんでした。

私はがっかりしてホテルへ帰りました。部屋へ入ると、

メッセージランプが点滅していたので、私は早速フロントへ

電話をしてみました。すると、フロントのマネージャーは

こんなことを言いました。

「伝言が入っています。風邪をひいて、喉の調子が悪いので

先程は失礼しました。という内容です。」

誰からの伝言ですかと私が尋ねると、

マネージャーは相手の名前を読み上げました。

「イグアノドン、という方からの伝言です」

 

原田宗典の妹は作家の原田マハ

 

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兄・原田宗典が、「本屋大賞2026 超発掘本!」賞を受賞しました。

 

「旅の短編集 春夏」

今回の受賞、ことさらすばらしいと思うのは、

26年も前に刊行された本なのに少しも色あせないこと。

刊行当時読んだみずみずしい感覚が再読してみて、

そのまま蘇ったのには驚かされました。

そして、刊行から26年も経ったのに、ちゃんとみつけて、読んで、

もう一度多くの読者に届けたい、と思ってくださった書店員さんがいたこと。

なんてすばらしい賞を兄の本はいただいたことか。

うれしく、またちょっとうらやましくもあります。

20年前、「カフーを待ちわびて」でデビュー直後、

書店で生まれて初めてサイン会をしました。

名もない新人の私の助っ人として、急きょ兄が同席してくれました。

控え室から会場に向かうエレベーターに、一緒に乗り込んだ兄と私。

緊張でカチンコチンになっている私に、兄がかけてくれたひと言。

「今日は君が主役なんだ。堂々と行けばいい」

あのひと言に背中を押され、私は新しい世界へと踏み出しました。

あの頃も、いまも、私は変わらず兄の背中を追いかけています。

おめでとう、兄さん。

原田マハ Instagramより

 

超発掘本を選ぶ基準 熱量

 

推薦者 明家書店 下関長府店 南隆大

見開き2ページで完結し、世界中を舞台にした

このショートストーリーたちを読んでいると、

登場する人たちが読者に向けていたずらっぽい笑顔を

向けているような感覚になる。

現実には起こり得ない不思議な出来事で満ちてはいるが、たしかに

自分の心と世界中の人たちとの距離が縮まった瞬間だった。

 

2025年 超発掘本に選ばれた

「ないもの、あります」の一文 クラフト・エヴィング商會/ちくま文庫

店主より御挨拶

よく耳にはするけれど、一度としてその現物を見たことがない。

そういうものが、この世にはあります。たとえば〈転ばぬ先の杖〉。

(中略)

あついは、〈堪忍袋の緒〉。

これを、うっかり切ってしまう人が、現代社会では後を断ちません。

(中略)

でも、新しい〈緒〉は、どこへ行ったら手にはいるのだろう?

このような素朴な疑問とニーズにお応えすべく、わたくしども

クラフト・エヴィング商會は、ここに新しい看板を掲げることに致しました。

題して、「ないもの、あります」。

この世のさまざまなる「ないもの」たちを、古今東西より取り寄せまして、

読者の皆様のお手元までお届けいたします。まずは、目録をご覧ください。

 

目録(抜粋)

転ばぬ先の杖 冥途の土産

堪忍袋の緒 思う壺

目から落ちたうろこ 金字塔

左うちわ 先輩風

無鉄砲 地獄耳

一筋縄 腹時計

 

「ないもの、あります」の一文 クラフト・エヴィング商會/ちくま文庫

堪忍袋の緒

おそらく日本人であれば、誰しもがひとつは持って生まれてきているはずです。

堪忍袋。そして、その緒。

昔ののんびりとした時代とは違いまして、この頃は、あまりにも

この「袋」に押し込むものが多くなり、たまらず「緒」の

切れてしまう事態が多発しているようです。

「もうちょっと大きなサイズの堪忍袋はないのですか?」

当商會にもたびたび、そのような問い合わせがあるのですが、

残念ながらこればかりは皆様の持ち合わせているサイズで、

一生涯やりくりしてもらうより他ありません。

(中略)

悩める貴方のために、このたび、当商會が懇意にしている

「とある下町職人」さんと相談の上、遂に完成させましたのが、

この〈堪忍袋の緒〉であります。これさえあれば、今まで、

見えなかったはずの「緒」の様子が一目瞭然。

しかるべき局面におきまして、「いかん、いかん…」と思いつつも

怒りに身が震え出したとき、懐に忍ばせておいたこの「緒」を

さっと取り出し、いま現在の「切れ具合」をチェックすればよいのです。

(中略)

なお、本品は大変な人気商品ではありますが、前述したとおり

「とある下町職人」が「てやんでい」とつぶやきながら、

ひとつひとつ手作りで製作しているものです。ご注文をいただいてから

お届けするまでの間に職人の「緒」や「寿命」が切れてしまうことも

ありますので、その点、なにとぞ堪忍袋の緒を引き締めてお待ちください。

 

今年の発掘部門 注目の❝お宝本❞

作家 西澤保彦

「さよならは明日の約束」「麦酒の家の冒険」「人格転移の殺人」

 

「人格転移の殺人」西澤保彦著/講談社文庫

「夜の光」坂本司著/新潮文庫

「凍りのくじら」辻村深月著/講談社文庫

 

書店員にとって発掘本は一冊入魂

発掘本には賞味期間はない 時代を超えて世代を超えて読まれるもの

 

全国の書店員いち押しの本

「イン・ザ・メガチャーチ」朝井リョウ著/日本経済新聞出版

「かがみの孤城」辻村深月/ポプラ文庫

「ババヤガの夜」王谷晶/河出文庫

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」アンディ・ウィアー著 小野田和子訳/ハヤカワ文庫

「旅の短編集 春夏」原田宗典著/角川文庫

「ないもの、あります」クラフト・エヴィング商會著/ちくま文庫

「人格転移の殺人」西澤保彦著/講談社文庫

「夜の光」坂木司著/新潮文庫

「凍りのくじら」辻村深月著/講談社文庫

2026年5月26日火曜日

青木功&吉野懐紙&兼題「夏の川」&健康体操のトリセツ

外人が教えるアプリ夏遍路

安楽寺アプリ片手にNEO遍路

遍路傘アプリ頼りの夏の道

若き住職語学堪能大日寺(だいにちじ)(無季句)

遍路寺韓国人の母と継ぐ(大日寺)

 

■鶴瓶ちゃんとサワコちゃん

ゲストは日本ゴルフ界を牽引し続けた青木功氏。

ジャンボ尾崎氏の話題では「彼が出てきたから今私はここにいる」と…。

生涯のライバルだったと…。

ジャンボ尾崎氏はライバルをタイガー・ウッズと言っていたらしい。

やはり奥様とのお話が最高に面白かった。

色紙の言葉は「完成と思えば成長なし 青木功」

 








■吉野懐紙 上巻 安土桃山時代 文禄3(1594) 宮城 仙台市博物館

「花の願い」

年月を 心にかけし 吉野山 花の盛りを 今日見つるかな

秀吉

吉水神社 奈良 吉野

義経と静御前が最後に過ごした場所でもある

 

■ギュッと!四国 家藤正人の俳句道場

兼題「夏の川」夏の季語

 

・ギュッと!特選

地図になき音の深さよ夏の川   まるかじり

(季語を耳で感じている 盛り上がっていく奥行きの深い俳句)

 

・放送された俳句

佳作 四国三郎さざ波光る夏の川   シクラメン

パイオニアしまんトロッコ夏の川   だるまひめ

秀作 帰路に買ふ生漉(きすき)の名刺夏の川   近江菫花

秀作 夏の川オレがオレがと夫が云ふ   伊予吟会 宵嵐

詰める息追い込むエビよ夏の川   郡中ようこ(チーム松田)

(添削 息詰めて追い込むエビよ夏の川)

佳作 老犬も足先濡らす夏の川   三和

過疎ながら吾子を呼び寄せ夏の川   電にゃん子

佳作 転ぶよと叫ぶ声背に夏の川   ラ・クート(都倉悠太アナウンサー)

秀作 夏の川野に静脈としてありぬ   高田ちぐさ

 

・秀作への道 「季重なり」解消のコツ

夏の川ナイアガラの音ニ十発   道花

【推敲前】 佳作 夏の川はなびのこがね二十音   道花

【推敲後】 佳作 夏の川ナイアガラの音ニ十発   道花

 

喚声の上がるレガッタ夏の川   中島紺

(レガッタは春の季語)

【添削①】 喚声に競うオールや夏の川

【添削②】 喚声に競う三艇夏の川

 

参照:https://www.nhk.or.jp/matsuyama/info/articles/310/045/28/

 

■「改訂版・健康体操」のトリセツ

①スクワット(膝がつま先より前に出ないようにお尻を後ろに突き出しながら腰を落とす)

②カーフレイズ(かかとの上げ下げによってふくらはぎの筋肉を鍛えるトレーニング)

③片足立ち(片方の足を床から5cm浮かせて10秒〜1分間キープする体幹トレーニング)

 

2026年5月25日月曜日

兼題「薔薇」&テーマ「雲」

夏の海厄介者の黒鮪

忠臣蔵は戸板の表溽暑

戸板の裏へ四谷怪談南風(みなみ)

楠や前触れもなく夏に枯死(こし)

夏の夕あっという間に枯れゆかん()

 

NHK俳句 兼題「薔薇」

選者:高野ムツオ ゲスト:小坂大魔王 かわにしあつき 

今井聖 大高翔 司会:柴田英嗣

年間テーマ「語ろう!俳句」

 

日本の場合は野ばらといって小さな白い薔薇が万葉集の時から

詠まれる素材として続いてきた 明治あたりになってから

今の西洋薔薇が主流になった 梅雨の花といえば紫陽花ですけど

梅雨のちょっと前 華やかな薔薇ということで

 

   武装解く薔薇一本と引き換えに   今井聖

(大高 小さくて美しものそれと全く逆の「武装解く」というスケールの

大きい恐ろしいもの この句は武装解くから始まっていることによって

薔薇一本との対比が凄く鮮やか)

   薔薇全部貪り食いたいほど孤独   高野ムツオ

(大高 薔薇は孤高の存在だったり触れてはいけないとか壊してはいけないとか

そういう存在なので「貪り食いたいほど」とのギャップでもう持っていかれた)

   色あせてなお咲くままの薔薇の記憶   かわにしあつき

(大高「記憶」が曖昧なのがもったいなかった 色あせてなお咲くままの

でも私にとって大事な薔薇なんだというので「薔薇のある」「薔薇のあり」とか

みんなが薔薇と思ってなくても薔薇としてあるんだみたいな あえてここで

「薔薇のある」ということで花屋の薔薇じゃない薔薇が強く印象付けられる

高野 添削「色あせてなお咲くままに薔薇のあり」

「色あせてなお咲くまま 薔薇の記憶」一字開けて対比する手もあった

今井「色あせてなお崩れざる薔薇の記憶」)

   薔薇に雨言い訳だけ止む気配無く   小坂大魔王

(今井聖 添削 「薔薇に雨我が言い訳の延々と」

高野ムツオ「言い訳はやむ気配がなく」とか「やむ気配なく」とか

薔薇だけでも美しいが雨が当たってよりみずみずしく生命力が増していって

それに対して「言い訳」という俗っぽい日常のあんまりいい面じゃないところを

持ってきた取り合わせが面白い 終わり方がちょっと気になった 薔薇に雨って

凄く決まっている 上五のフレーズが それに対比させるよう

「言い訳だけはやまぬ気配」とか下の方も名詞で止まる方が対比が鮮やかになる)

   かなしみは糧薔薇の白あふれしむ   大高翔

(今井聖 添削「悲しみは糧ならず薔薇の白あふる」

大高 「し」の音を重ねようと思って悲しみ 薔薇の白 あふれしむ

それもあって薔薇の白を選んだ)

 

・特選三席発表 兼題「薔薇」

一席 薔薇一輪九尺二間(くしゃくにけん)を明るうす   森井敏行

二席 描くことの元始は祈り薔薇描けり   古関聰(あきら)

三席 曲がつてもまがつても薔薇園の中   工藤陽子

 

兼題「薔薇」特選

人去れば妖精のもの薔薇園   萩原豊彦

バスを待ちをり薔薇の雨聞いてをり   円堂実花

薔薇に棘吾に口あり恐ろしい   古俣友里

薔薇咲いて一疵(いっし)も無きはなかりけり   川本泰助

ケンメリの磨かれてあり薔薇の門   長谷川水素

ばらの香よ海の向こうの戦禍まで   金野喜久枝

 

今回の俳句、最高に良かった。

添削をしていただくとより理解が深まりました。

私にとっては神回でした。

 

NHK短歌 テーマ「雲」

選者:土岐友浩 ゲスト:石川直樹 司会:尾崎世界観

年間テーマ「わたしの宮沢賢治」

 

「なめとこ山の熊」

熊は繊細な部分もありながら獣としての野生も持ちあわせている

 

宮沢賢治は九百首くらいの短歌を残している

「雲」に関しては百首くらい詠んでいる

賢治は雲を見ながら何を考えていたのだろうと思い今回のテーマにした

 

雲はいまネオ夏型にひかりして桐の花桐の花やまひ癒えたり

宮沢賢治(17)

17歳の時の宮沢賢治は入院生活を送っていた

鼻の手術 原因不明の熱の為

体が治るかどうかは運命みたいなものに委ねられている

長い闘病生活を終えて自分の体が治ったという万感の思いを詠んだ

 

・入選九首 テーマ「雲」

たぶんあれ雨雲だから帰ろうよそれが最後の滑り台だよ

栗原梨乃

一席  雲を追う人のまぶたが閉ざされてわたくしが追うそののちの雲

大津穂波

二席 パイプ椅子片付けたあと三月の体育館は雲を見る箱

久藤さえ

雲だらけになって地球はふわふわの白い惑星と見なされた

友常甘酢

触ったら世界を変えてしまうから知らぬふりした五合目の雲

坂本真衣子

三席 縁石につまずき骨にひび入り雲につながる我はパペット

髙瀬浩子(パペット:操り人形)

事務員の日々は流れる雲のよう蛍光ペンでたまに色づく

殿内佳丸

飛行機が鰯の腹を裂いていく天でも同じ食べ方の父

政宗史子

春の雲 吾も居眠りの遺伝子を受け継いでいる うけついでいる

吉行直人

 

・わたしの宮沢賢治

「春と修羅」の中に雲平線(うんぴょうせん)という言葉が出てくる

「春と修羅」東岩手火山

この石標は下向の道と書いてあるにさうゐない

火口のなかから提灯が出て来た 宮沢の声もきこえる

雲の海のはてはだんだん平らになる

それは一つの雲平線をつくるのだ

雲平線をつくるのだといふのは 月のひかりのひだりから

みぎへすばやく擦過した 一つの夜の幻覚だ

 

土岐

雲平線は実際に見ていないにも関わらず見えた

命の際を超えて生まれた表現ではないか

「線」という言葉がお話を聞いて気になってきた

賢治も山に行って帰ってを繰り返して言葉を研ぎ澄ませていった所がある 

 

石川

日常と非日常の線 

下界とは違う場所に来たという境界線みたいな意味合い

「山を征服したぞ」という気持ちに全くならない

 

土岐

雲とは思うようにならないもの 自分 人間かも…。

人間の運命

 

短歌における「雲」の表現

●そら高くしろがねの月かゝれるをわが目かなしき雲を見るかな

宮沢賢治

●あをじろきひかりのそらにうかびたつ切り抜き紳士二きれの雲

宮沢賢治

 

保坂嘉内(かない)

詩人 宮沢賢治の親友で盛岡髙等農林学校時代に

同人誌活動を共にした文学仲間でもある

 

返歌

雲をつかむような話のなかにある電話帳、電話ボックス、電話

土岐友浩

賢治の時代は電話や電話ボックスが街に並び始めてばかり

おそらく地方ではメジャーでない 今の時代はスマホが普及て

電話ボックスを使うことは減ってきている

時代と時代の間に電話ボックスがあった 

 

石川

詠まれた時代も考えていくと面白い

賢治が詠んだ短歌や童話を考えると深い理解ができる

短歌は写真的だなと思った

 

・いちご摘み

夕闇に木々は果実をゆるめゆきその音楽にはふるふ

金田光世

眼はつづく 体育館の式典のを模した黒い楽器へ

瀬口真司(好きな歌人 塚本邦雄)

 

洗った顔を見ている僕の眼が見えたみんなのリーダーは僕だから撃て

歌集「BEAM」瀬口真司(書肆侃侃房)より

何のこと言っているかわからないけど リズムがいいなって覚えてもらう

その過程で僕の考えていることが隠されたまま送受信されていく

バトンを渡された短歌について

さらに別の要素が繋がってある種の過剰さが面白いと思いました

何が翼に見えるかを考えた時にグランドピアノ 図案化された翼

グランドピアノがあるシーンで一番面白いのは体育館

あれってめっちゃ変ですよね 

現実の方がシュルレアリスム的になってしまっている

つんだのは翼 音の響きもつながっていく